2012年5月13日日曜日

野田首相の外遊、アメリカと中共


国民の支持が20%台になっている野田首相が、アメリカ訪問の後、中共の訪問を行っています。
アメリカは現在大統領選挙の前哨戦が始まっており、オバマ大統領も再選を掛けて必死です。そこに支持20%台の日本の首相が来て、パートナーシップだとか「平和、繁栄、安全保障」などと言われても、そこには何のリアリティも感じなかったでしょうね。

そして次は、尖閣諸島を挟んで緊張が高まっている中共へ出かけて行きました。目的は「日中韓」の首脳会議だそうですが、どういう戦略を持って行かれたのでしょうか?
中韓は敵国という、日本の常識すら持っていない首相。財政破綻の危機を煽り、増税に命を掛けると言いながら、中韓にはお金をばら撒くつもりではないでしょうね。

たとえ、媚び諂うために「尖閣諸島問題は石原都知事を説得し、竹島に対する韓国の国民感情は理解する」などと言ってみても、支持率20%台の首相の発言、約束など、この2国は相手にもしないのではないでしょうか?
首相としての「言説」をとり、今後の日本との交渉の「ゆすりネタ」にしようと、待ち構えているだけのような気がします。

中韓はもとより、アメリカでさえも、気になっているのは石原都知事の新党の動きと、大阪の橋下市長の動きであって、さらに言うなら、国民が今後の政局に対してどのような判断をするのか、その方が20%台の与党首相の発言より気になって仕方がないのではないでしょうか?

5月11日の時点で、4億7000万円を超えた寄付金。寄付を寄せた国民は3万5821人になったそうです。
中共の顔色を伺うマスコミ(産経を除く)が無視をして、まったく報道をしなかったにもかかわらず、はやくも国民の積極的行動が喚起されています。
このまま行けば、マスコミがもはや国民から見放された存在であることを、いやでも意識させられることになるのではないでしょうか?

自民党の安倍元首相は、「小泉純一郎内閣で官房副長官だった当時、官邸で尖閣諸島の購入を真剣に議論したんですよ。私は購入を主張したんだけど、紆余曲折の末、平成14年から国が賃借することになった」と述べております。
その上で、「東京都による沖縄・尖閣諸島の購入表明の反響はすごいね。すでに寄付金は4億円を超えたそうじゃないですか。おそらく石原慎太郎都知事も、民主党政権の主権意識の希薄さに「もう見ていられない」と思ったんでしょうね。私は石原さんを断固支持しますよ。」と、はっきりと表明しました。

沖縄がまだアメリカの占領域であったころ、「尖閣周辺海域で中共の漁民が傍若無人な領を行っていて困っている」と沖縄漁民が米軍に陳情したところ、米軍は尖閣諸島のひとつの島に対して、射撃訓練を行い、すさまじい銃弾の打ち込みを行うことで、中共漁民の不正漁猟を粉砕しています。
この時、中共政府は何の抗議もしていないはずです。そこが中共の領海ではないことを、中共政府は認めていたからです。

その後、日本政府の「日中友好」という媚中政策を逆手に取って、尖閣領有を進めてきた中共。中共国内にも「尖閣諸島は中共の領土」という宣言を行い、ついに「核心的利益」という宣戦布告とも取れる発言を始めました。
中共国民に対しても、もはや引っ込みが付かなくなっている中共政府。
この宣言をまともに受け取った船長が、海上保安庁の船に体当たりをしたところから、日本国民が目覚め、それがやがて石原都知事の「東京都購入」発言になっていったというわけです。

「尖閣諸島は中共の領土」と言ってしまった中共政府。当然中共国民は「だったらさっさと日本の実効支配を軍事力を使って排除せよ」と言うに決まっています。(しなければ中共政府は国民に嘘をいっていたことになりますからね。本来それは嘘ですけど・・・)
そしてこの意識の底には、中国国民の共産党一党支配に対する不満があることは間違いありません。
日本国民が強く出ると、中国共産党は日本国民と中共国民との両サイドから追い詰められて行きます。
そのことを十分計算した上での石原戦略。アメリカとの根回しも出来ているでしょう。目的はただひとつ、「中国共産党つぶし」。
そしてこれは、日米両国にとっての国益にかなう戦略(リアリティ)です。

そういうことが判っているのかいないのか、はたして、支持率20%台の首相は、どういう目的を持って中共に出かけたのでしょうか・・・

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