台湾の蔡英文総統は、この元旦に談話を発表し、「中共は台湾の開放的で自由な民主体制を利用し、台湾の政治と社会に介入を試みている」と警戒感を示しました.
これは習近平国家主席が2日に対台湾政策の「重要談話」を発表するという情報があり、それに対抗するために先手を打ったものと思われます。
発言はかなり中共への警戒を強めるもので、中共発の「フェイクニュース」が「民心を動揺させるほどに氾濫している」とか、「防疫ですら協力できずに、どこが『「両岸は一つの家族』か」と、かなり厳しいものです。
「防疫」とは、現在中共国内で流行している豚コレラに関する情報が中共当局から提供されないことを取り上げたものです。
その上で、中台交流の条件として、(1)中華民国(台湾)が存在する現実を直視(2)2300万人の台湾人民の自由と民主主義を尊重(3)平和で対等な方式で中台間の見解の対立に対処(4)政府や公的機構を通じて対話する・・の四つの条件を求め、中共による一方的な介入、中台の政治対話が「一方的な主張の受け入れをわが方に迫るものであってはならない」という主張をしました。
台湾国民は人が良くて、すぐに中共の甘い言葉に乗せられるため、その予防処置と言う点もあるのかも知れませんが、現在の国民は経済を良くしてくれる政治を望んでいますから、習主席がそのような匂いを漂わせると、すぐに乗ってしまいそうですね。
台湾だけでなく、我が日本にも中共の甘い罠に引っ掛かった自民党代議士も多いようで、それが自民党幹部に居れば、安倍首相もどうにもならないと言ったところでしょうか。
ともかく中共にとって、このような引っかかった代議士や甘言に弱い国民性などを使ってアメリカとの戦争を乗り切ろうとしていますから注意が必要です。
中共の経済は、この戦争でかなり厳しくなっているようですから。
トランプ大統領は、昨年12月31日にアジア諸国との安全保障や経済面での包括的な協力強化を盛り込んだ「アジア再保証推進法」に署名し、法律が成立しました。
これによって台湾への防衛装備品の売却推進や南シナ海での航行の自由作戦の定期的な実行が可能となりました。
もともとこの「アジア再保証推進法」は、議会の対中強硬派が主導し、2018年4月に上院に提出され、12月上旬の上院での法案採決では野党・民主党を含む全ての議員が賛成した法律であります。
中共の軍事面での影響力拡大をけん制し、軍事拠点化を進める南シナ海のほか、東シナ海での航行や飛行の自由を維持する作戦を定期的に実施することを可能にした法律です。
予算として今後5年間で最大15億ドル(約1650億円)を投じる予定だそうです。(海洋警備や軍事訓練などに使います)
またこの法律には、「ASEANによる海洋権益の維持を支援する」と書かれているそうで、あきらかに中共主導の規範づくりに対抗するものです。
そして最も注意すべき点は、この法律が「トランプ大統領が中共に対して安易な妥協をしないようクギを刺す意図もある」と言う点です。
この法律にトランプ大統領が署名したのは、この法律が超党派の賛成を得ており、仮にトランプ氏が拒否権を発動しても、議会が再可決し法律が成立する状況になっていたからだと言うことです。
どんなことがあっても、今はアメリカとの直接対決はしたくない中共・習近平政権なのです。
ですからファーウェイ問題でもカナダには強烈な対抗策を取ります。
なにしろ親中派のカナダ人を捕まえて「死刑も辞さない」といった対応で孟晩舟CFOを取り返そうとしていますが、カナダ政府に逮捕を依頼したアメリカ側へは何も言いません。
中共には「もうこれ以上アメリカを怒らせたくない」という思惑があるのでしょう。しかしすでにアメリカはトランプ大統領ではなくアメリカ議会の大勢が対中強硬派になっています。これまで、オバマ大統領のおかげで抑えられていた「卑怯な中共」という思いが一気に噴き出したような状況です。
今年あたりは、多くの国家に対して「アメリカ側に付くのか中共側に付くのか」という踏み絵を踏まされそうです。
我が国・自民党の幹部なども、いつまでも中共のハニートラップなどに引っ掛かったままですとアメリカに指摘されて政治生命を絶たれるかも知れませんよ。
アメリカ側もその様な調査が、AIなどによって進んでいることをお忘れなく。
そのような情勢の中での蔡英文総統の談話だったようです。
さて、2日になって習主席はどんな談話を発表するのでしょうか・・・
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