2017年12月4日月曜日

サヨクテレビを潰す電波オークション

OECD(経済協力開発機構)と言う国際組織があります。
第二次世界大戦後、荒れ果てた欧州を復興しようと始まった「マーシャルプラン」から始まって1948年4月に欧州16か国でOEEC(欧州経済協力機構)が発足し、欧州が何とか立ち直った1961年にアメリカとカナダをメンバーにしたOECDが発足します。

この国際組織に、日本が加わったのは1964年、そう、東京オリンピックが開催された年でした。
そして我が日本は、戦後の新しい時代を最新の技術を導入して成長してきました。皇太子殿下の結婚式でテレビが普及し、この東京五輪ではカラーテレビを普及させています。

新幹線を走らせ、自動車のメカニズムにエレクトロニクスの技術を採用していったのは我が日本でした。
戦略技術としてのコンピューター、そのメモリーの集積度を上げたあたりで、アメリカとの貿易摩擦が始まり、それから技術立国日本に陰りが出てきますが・・・

OECDの加盟国は35ケ国に膨らみます。そして日本の成長を横目に見ながらゆっくりと最新技術を吸収していきました。
OECDの加盟国は次の国家です。
イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フィンランド、スウェーデン、オーストリア、デンマーク、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、アイルランド、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロヴァキア、エストニア、スロベニア、ラトビア、日本、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、スイス、ノルウェー、アイスランド、トルコ、韓国、チリ、イスラエル。

そして日本以外の加盟国は、現在「電波行政」を改革して電波オークション制度を法制化したのです。
それは、今後の技術の進展は電波の使用があらゆる面で不可欠だという発想からです。
そして日本がまだこの法制化で躊躇しているのは、巨大な既得権が電波行政にのしかかっているようになってしまっていたからです。とうとう日本はOECDではたった一国だけ、時代遅れの国になってしまったのです。

テレビ電波がなぜデジタルになったのか・・2011年7月に我が国のテレビ電波はデジタル化しました。「地デジ化」などと呼んでいましたね。
電波の高周波帯域が技術の進歩で使えるようになったからです。そして、デジタル化によってチャネル数を格段に増やせるようになったのです。

しかしこの電波帯域を既得権として独占しているのがNHKを始め他の民法各社です。携帯電話用の電波は少し周波数が異なりますが、NTT、KDDI、ソフトバンクも確保しています。
この電波帯域を毎年(あるいは期間を決めて)オークションにかけて、高額落札者に年間(あるいは数年間)使用権を渡すと言うのが電波オークションの発想なのです。

現在テレビ各社の年間の電波使用料は、NHKで21億円、日本テレビが5億円、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京が4億円です。
これに対し我々も発信に使っている携帯電話の電波は、NTTドコモが201億円、KDDIが131億円、ソフトバンクが165億円だそうです。
テレにに比べて我々が使う携帯電話の電波利用代金がかなり高いことがお解りだと思います。そして各テレビ局は、安い電波を使って現在も放送し続けています。

電波オークションでは、電波を発信するシステムを持った事業体が参加し、その年間の(あるいはもう少し長期間の)電波発信権を落札するわけです。
あとはその落札金額を払ってでも利益が出るように、番組を載せたい放送事業者に切り売りするわけです。つまり番組を作る事業者と、そのコンテンツを販売する事業者は別の事業体になるわけです。

現在はNHKも他の民放も電波発信システムを持ち、同時に番組を作り、そしてスポンサーを探したりしています。少なくとも電波発信部と番組制作部は分社化してもらわないと困るのではないでしょうか。
そうしませんと自由な電波の利用が出来なくなります。

全てデジタル放送ですので、その周波数に合わせれば受信できますが、パケット放送ですから同じ周波数帯に複数の番組を載せることも可能ですし、番組を観るためのIDカードのようなもの(あるいはID,パスワード)も必要になると思います。
中継器の設置は事業者の責任になるでしょう。

電波発信システムも、放送局のような形式ではなく移動体を発信局とすることも可能ですし、携帯電話のような発振器でも良い訳です。

つまり、発信事業者は、その周波数帯を様々な形式の発信事業に売ることが可能になります。何を言っているかと言いますと、自動運転車の受発信電波にも売れるわけです。
ドローンの飛行中のコントロール電波としても使えるでしょう。お買い物ロボットとの交信電波にも使えると思います。このようなアイディアで利用分野を広げられる事業者がオークションに参加し、より高い落札が行えるわけです。

送受信の短距離のものは、現在でもWiFiやBluetoothで許可なく使えますが、長距離で送受信しなければならない場合は、このような電波オークションによって自由に発受信が出来なければなりません。そして費用を出来るだけ安くするには、オークション価格で決める事業制度しかないわけですね。
外資規制などを掛け、また透明性を義務付けるなどして、戦略的に奪いに来る他国は排除しましょう。

また、コンテンツとしての番組は放送という形式だけでなく、インターネットなどの有線による配信も可能になります。スマホで見る場合は、有線(電話線)から別の無線電話チャネルで受信させることで、コンテンツの販売促進も期待できます。

これがこれからの無線通信技術です。
今後も様々な無線を利用した事業が考えられるでしょう。そしてそのための機器がこれからの新商品として開発され、それが国家経済を成長させる未来型社会になっていくはずです。

そしてこのような電波需要が、従来の放送局を終焉させるのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿