2017年12月10日日曜日

ディストピア・中共

北朝鮮の姿は近未来の中共・・というフレーズがぴったりと来るようなお話が産経に出ておりました。
高度管理社会の到来です。

中共では、国家の明日を担う優秀な人材を育てるため、AI(人工知能)を使った教育を国家戦略の柱と位置づけ、“AI教師”に5兆円を投入するとか。
そして人民に対し、いまだに厳しい言論統制を断行し、ネットの規制・検閲を行う中共ですが、AI(人工知能)を駆使した想像を絶する恐ろしい企(たくら)みも密かに進んでいると言うのです。

「スカイネット」計画とでも言うような(映画・ターミネーターに登場するコンピュータネットワーク)この計画は、逃亡中の犯罪者を正確に探し出して捕まえるといった犯罪防止プログラムと言うことで2000万台のAI内蔵の監視カメラが中共の街なかに取り付けられたのです。

この監視カメラは歩行者や自動車を運転中のドライバーの顔をズームアップで捉えることができるだけでなく、車の色や車種、歩行者の年齢、性別、衣服の色といった詳細を判別出来るそうで、搭載されたAIが衛星利用測位システム(GPS)や顔認証システム、そして当局がまとめた犯罪者のデータベースとつながっていて、その人物が当局の犯罪者データベース内の人物と一致すれば、GPSを使って居場所を即座に探し出し、近くで警報が鳴り、警察官が駆けつけるようになっているそうです。

このあたりまでは、日本でもやっているようですね。現行犯を移した監視カメラの映像が時々テレビで公開されていますから。
しかしここから中共のスカイネットはさらに進化します。

信号を無視して横断歩道を渡る歩行者を、このAI搭載型の監視カメラが顔認証システムを駆使し、違反者の顔を道路脇に設置したLEDスクリーンに映し出し、さらし者にしたと言うことです。

さらに汚職官僚で逃亡した人物を捜し出し、彼らの不正流用資産を没収するというシステムが2015年から運用を開始していると言うのです。

問題はここら辺から始まります。iPhone X(アイフォーン・テン)を利用して街を歩いているだけで個人を特定されてしまうシステムも始まったとか。
ここに来て人民からは“日常生活が常に監視されることになり、プライバシーがゼロだ”というような非難の声がわき上がって来ているようです。

もちろん共産党独裁の国ですから、こんな人民の声などは無視します。そしてさらにスカイネットは進化し、インターネット通販最大手、アリババ・グループと結びついたと言うのです。
アリババは、その傘下に金融機関「セサミ・クレジット」が入っています。つまり販売企業と金融機関が結びついていると言う訳です。それが何を意味するか・・・

膨大かつ詳細な個人情報を有し、顧客をしっかり管理・分類しているデーターねーすを駆使するAIは、個人の商品購入の際の支払い履歴や純資産、友人・仲間のネットワーク、学歴、職歴、消費習慣に関するデータなどを総合的に結び付け、350~950のクレジットスコアを顧客である人民に付けていると言う訳です。

このスコアが650以上あれば、預貯金がゼロでも、アリババのサービスを使ってレンタカーを無料で借りられ、666以上だと最大5万元、日本円にして約84万5000円の現金が融資可能とされ、750以上あれば、欧州主要国を自由に往来・旅行できるシェンゲンビザを迅速(じんそく)に取れるそうです。

もちろん逆に、このスコアが少ないとネットの通信速度は遅くなり、レストランやナイトクラブ、ゴルフ場への出入に制限がかかり、海外旅行に行く権利がなくなるそうです。
さらにスコアが低いと、金融機関からの融資や社会保障の給付にも悪影響が出るうえ、公務員や新聞記者、弁護士になることを禁じられます。自分の子供を授業料が高額な私立学校に通わせることもできなくなるそうです。

このような管理社会、即ち国家(中国共産党)に刃向かう人物は、すぐに正体がバレ、スコアを下げられ、まとも(?)な地域社会から徹底排除されるわけです。
別に悪いことをしていなくても、当局に目を付けられてしまえば、街の監視カメラの顔認証システムでまず個人を特定され、「ソーシャル・クレジット・システム(社会的信用システム)」のデータと犯罪歴のデータとアクセスすれば、個人情報はあっという間に丸裸にされます。
北朝鮮が監視社会を作っていたのは金正日の時代でした。この頃は口コミの相互監視社会で、AIなどはありませんでしたけど、中共は見事にAIを駆使する監視社会を作っているようです。

英作家ジョージ・オーウェルの「1984年」に登場する管理社会の頂点に君臨するのは「ビッグ・ブラザー」でしたが、まさにそれがAIによって現実になっているのが中共という独裁国家のようです。
これをディストピア社会と呼んだのは、ユートピア(理想郷)の正反対の社会という意味からです。

さて、このディストピアを牛耳っているのは習近平主席でしょうか。ならば彼と対峙する北部戦区の江沢民派は、このようなスカイネットとどう立ち向かうでしょう。
北部戦区は、北朝鮮と密接につながっています。このようなシステムが北部戦区によって、サカテに取られる可能性はないのでしょうか。

スカイネットをかいくぐって北部戦区に逃避した犯罪者が、それを追ってきた取締官と顔認証で逆になったりしないでしょうか。つまり取締官の顔が犯罪者にされ、犯罪者がまとも化されるという、いわゆるスカイネットのハッキングは絶対にないと言い切れるのでしょうか。

このような近代戦が、中共の内戦から始まるのかも知れませんね。

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