軍事評論家の鍛冶俊樹氏が、自身のメルマガで「これで戦争は不可避になった」という文章を書かれております。
「杭州でのG20首脳会議、ラオスでのアセアン関連首脳会合、そして東アジアサミットが終わって、出た結論」と言うことで、「もはや戦争は避けられない」という分析をされております。
アメリカは南シナ海を巡る工作の一つに、中共に対して「南シナ海の中央スプラトリー諸島(南沙)についてはこれを軍事化しない」ことを要請し、中共も軍事化しないと約束していたと言うのです。
その代わりにベトナム寄りの海域、すなわちパラセル諸島(西沙)の軍事基地建設をアメリカは黙認するという密約があったそうです。
それは中央スプラトリー諸島(南沙)が軍事化されると、南シナ海全域が中共の軍事勢力下に収まるばかりでなく、沿岸国すなわちASEAN諸国、さらにはアメリカ軍の軍事拠点であるグアム島までが、中共の軍事攻撃可能な対象地域となるからです。
ところが、アメリカの軍事偵察衛星はスプラトリー諸島に戦闘機が配備されているのを発見したのです。今年7月のことでした。
この時、オバマ大統領はこの事実を発表することを禁じます。オバマ大統領はG20における米中首脳会談で習近平に直接会って、秘密裏に交渉し戦闘機を引き上げさせる算段であったと考えられるのです。
もし、戦闘機が配備された事実が公表されなければ、戦闘機を引き上げさせるのも中共に取って面子を潰されることなく、容易に妥協できるだろうという読みがあったようです。
少なくとも、自分の任期中は戦争の決断をしたくない、というオバマ大統領の思いが優先したのだろうと言うことです。
しかし習近平主席は、そんなオバマ大統領の弱腰の姿勢を見抜き、一時的な妥協すら必要ないと考えたようです。
南シナ海問題を矮小化するために、北朝鮮にSLBMを発射させ、米中首脳会談では北朝鮮を抑制するようにオバマが習近平に依頼する構図を作り出したのです。
今回の5回目の核実験も、オバマ大統領の中共依存を強めさせるためのものだろうと、鍛冶氏は分析します。
どこまでやれば戦争になるか、それをサラミスライス方式で確認しながら進む中共の、その術中に嵌った戦争忌避のオバマ大統領なのです。
オバマ大統領の核なき世界や平和共存の世界は、中共から見れば「侵略しても良い」というメッセージにしかなりません。
ゆえに習政権はオバマ大統領の任期中に出来るだけのことをやるだろうと言う訳です。
南シナ海の中共による軍事化が放置され、強固な軍事要塞が完成すれば、中共が撤収する可能性はなくなります。
アメリカの次期政権は南シナ海の中共要塞を破壊するか、グアム島の米軍基地を撤収するかの二者択一を迫られます。要塞を破壊すればただちに米中戦争となり、日本も中共の攻撃の対象となるわけですが、もしアメリカ軍がグアム島から引き上げるとなれば、米国はアジア太平洋地域の覇権を手放すことになり、戦後71年続いた米軍による「日本の平和」、すなわちパックス・アメリカーナはこうして終わりを告げると言う訳です。
この場合は日本は単独で中共と戦わなければならなくなります。結局平和主義のオバマ大統領がアジアの平和を壊し、戦争という結果を生み出すことになったわけです。
中共という帝国主義を甘く見た結果、戦争という一番最悪の結果が作られてしまったわけですね。
次期アメリカ大統領にヒラリークリントン氏がなるのか、それともドナルドトランプ氏がなるのか、それは判りませんが、いずれにせよ中共対策が最優先になるのではないでしょうか。
英国を始めとする欧州にとっては、極東の戦争はチャンスですから習近平派閥をもっと刺激するかも知れません。欧州の武器が売れますから。
しかしアメリカは太平洋を挟んだ当事国になりますから、いくら戦場が日本になるとしてもあまり乗り気ではないでしょう。
ですから先ずは戦い方は戦闘行為ではなく、金融面から始まりそうですね。
アメリカはウォール街、そこに江沢民派の人間が多く入っているそうです。ロンドンのシティには習近平派が多く入っていると言うことです。
中共から持ち逃げされたマネーは、2手に分かれて中共の内部抗争を起こしているようですね。
アメリカと英国が裏で手を組んで細工をすれば、中共国内の派閥争いを誘発出来るかも知れません。
そしてトランプ氏なら、中共の脅威を日本に向かわせて対日軍事援助でお金を出させることも考えるでしょう。ビジネスマンですからね。
IMFを籠絡した習近平氏、SDR入りに成功した後はどうするのか・・・新しいアメリカ大統領はこの中共にどう臨むのか。
そしてアメリカにとって、日本の使い道は?
今後の米中戦争の行方は、目が離せません。我々の声明と財産が掛かっていますから・・・
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