2016年6月7日火曜日

米中戦争、いよいよ佳境に

南シナ海の人工島を巡って、アメリカは対中攻勢に出ております。

カーター米国防長官は、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議で中共による南シナ海の軍事拠点化が、周辺国に脅威を与えている・・と、中共を名指しで批判しました。
そして中共が「領海」と主張する人工島などから12カイリ(約22キロ)内に米艦艇を派遣する「航行の自由」作戦を継続するとし、航行や飛行の自由は誰にも保証されていると強調したのです。

対する中共は、アジア安全保障会議で二国間会談を積極的に展開し、“分断工作”を計っているようです。
しかしアメリカは、もし中共がスカボロー礁(黄岩島)の埋め立てに着手した場合の対応について、「米国と周辺国は行動を起こすことになる」と明言しました。

中共は沖ノ鳥島などを念頭に置きながら、「他国も埋め立てをしている」などと中共への非難集中に「強烈な不満」を述べました。
しかしカーター国防長官は、中共の最近の行動の方がはるかに過剰であると指摘して反論を退け、各国と連携した「法の支配」を強調したのです。
そしてそれを受けたフランスも、ルドリアン国防相が欧州連合(EU)各国に対し、南シナ海の公海に海軍艦艇を派遣し、定期的に航行するよう近く呼び掛ける考えを明らかにしました。

二国間協議ではシンガポールで、ベトナム軍の高官と中共の孫建国副総参謀長と会談しています。また、孫氏はオーストラリアなど10カ国以上の軍幹部と会談し、関係強化を確認したと言うことです。
何とか中共包囲網を切り崩したい中共なのですね。
我が国にだけは「日米両国が南シナ海でパトロール航行などを合同で実施すれば、中共側は黙っていない」と脅しをかけてきました。おそらく中共国内の日本企業に強力な圧力を掛けるつもりなのでしょう、もちろん中共に進出し、今なお居残っている日本企業は、そのくらいの覚悟は持っていると考えます。もしそうでなければ、ISISのところに行って首を切られた方々と同じことになるでしょう。

さてこのような中共に対して強く出てきたアメリカの戦略は、おそらく南シナ海の人工島周辺の「自由航行」を今後もさらに多く進めることでしょう。
目的は人民解放軍の苛立ちを煽ることです。

アメリカ(そして日本)は人工島を中共の領土・領海とは認めておりませんから、どのような航行をしようと自由なのです。つまり国際法上問題は無いと言う訳です。
しかし、中共側からすればこのようなアメリカ軍を放置しておけば、人民解放軍を「腰抜け」とののしる人達も出て来るはずです。

習政権は、いかにも問題を起こしているのが日米同盟のようなことを言いだしました。「悪」はそちらだとしたいようです。人民解放軍が先に手を出さないようにしているのかも知れません。しかし人民解放軍はこのような状況にいつまで耐えられるものなのでしょうか。
そこがこのアメリカの作戦の狙いだと思います。

真珠湾を思い起こしてください。耐えられないほど締め付けておいて、ついに先制攻撃を仕掛けた日本軍に対して、アメリカはその戦争を正義の戦争として戦ったわけです。
つまり日本を悪者にして、ナチスドイツに苦しめられる欧州への軍事参戦を果たしました。

今回はやり方は異なっていますが、すでに戦闘を前提にしたアメリカの戦略が動き始めたということですね。
二国間協議などいくらやってみても、現実に戦闘が始まって、どちらが優勢かが見えてくれば、当然多くの国は勝利する側に付こうとすることは間違いありません。
ですからアメリカは強気なのです。アメリカは戦争をしていないと国がまとまらない国家であることを忘れないようにしましょう。もちろん正義の戦争を戦うのです。
現在中共は国際法を守らない「悪の国家」なのです。そして「国際法遵守」を共通の価値概念として中共に迫ったのは安倍首相です。彼は真珠湾の教訓を有効に使っているわけです。
「正義の戦い」はアメリカの常に必要とするものなのですから。

「先に撃たせる」・・・これがアメリカの戦闘開始の合図です。そのためには何でもします。真珠湾の時のように。
耐える時間が長くても、いつかは人民解放軍の方が発砲するはずです。3年後か、5年後か・・・

そして5年後、アメリカは南シナ海に無人ロボット艦で編成する小艦隊を航行させるつもりのようです。そのためにロボット艦の建造が急がれています。先行して実験的に投入することもあるでしょう。
こうなってくると、南シナ海はロボット艦の開発実験のための現場のようにも思えてきます。中共側が対応し戦闘をすればするほど、ロボット艦は強くなって行くでしょう。ロボット艦の設計にとって、中共は絶好のテスト素材ということになるわけですね。

ロバート・ワーク国防副長官は、無人ロボット艦「シーハンター」の進水式の席で、「シーハンターはわれわれが初めて建造する完全なロボットになる。5年以内に無人艦船の小艦隊も目にすることになるだろう。武器も搭載し得るか? もちろんだとも!」と述べております。
そして「無人艦隊を南シナ海などどこにでも、派遣して運用する」という事も述べております。

無人の航空機は中東のテロ組織に対して効果的な存在となっております。それが今度は、国際法を遵守しようとしない中共へ向けて、正義を施行する無人艦船を派遣しようと言う訳ですね。

おそらくあと5年も経てば人工島は充実し、部隊の派遣もなされているでしょう。それに対して無人艦の部隊が海上封鎖を行うとしたらどうなるでしょうか。
海上封鎖すれば、人工島に物資の輸送が出来なくなります。中共はあと5年では制空権は確保出来ないでしょう。ロシアは新型戦闘機の中共への売却は8年以上先になると述べておりますから。
臨検の新しいやり方が考えられ、ロボットによる船内調査が行われます。もし人民解放軍が手出しをすればそれが開戦の合図になるでしょう。

その後の戦闘の悲惨さは、どこまで中共側が新兵器を開発しているかによります。核ミサイルはかなりの確率で迎撃できます。100%でないところが難点ですけど。
ともかく戦闘行為が始まれば、我々日本国民も戦うしかないわけです。まだ、準備も何も出来ておりませんけどね。

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