2016年3月20日日曜日

台湾、馬政権の動き

今年5月に台湾・民進党に変わる国民党の馬政権です。中共からの圧力が蔡英文政権にかけられていますね。

まず、日台関係を引き離す作戦が「阿マ(おばあちゃん)の家 平和・女性人権館」です。昨年から作る予定だった従軍慰安婦・台湾版の構築ですが、この3月8日に看板除幕式が行われました。

看板除幕式ですから、まだ本体は出来ていないのかも知れません。台北市内の商店跡を台湾初の慰安婦記念館にするようです。
http://www.sankei.com/world/photos/160217/wor1602170041-p2.html

国民党が政権を失い、民進党が政権与党になる5月までに、何とか台湾の慰安婦問題を作りたいために、この「看板除幕式」を思いついたようですね。

除幕式には馬英九総統と陳蓮花氏(91歳)が参加し、このおばあちゃんは「(日本からの)賠償を待っているが、みんな世を去ってしまった」と目に涙を浮かべて述べたと言うことです。
馬総統はあいさつで「台湾籍の慰安婦に新たな一ページを開いた」と祝意を表明し、「私は反日派ではない」と断りつつ、元慰安婦は当時、日本の「臣民」だったとして、「日本人はどうして自国民に善意を示せないのか」と改めて日本政府に謝罪と賠償を求めたそうです。

しかし、台湾で公娼制度が廃止されたのは2001年で、それ以降は紅灯区(赤線地帯)は姿を消しました。それでも現実には根絶に至ってはおりません。セックス産業は場所や形態を変えつつ自治体ごとに公式、非公式に存続しているそうです。

大東亜戦争の時代、日本にも台湾にも性商売はあってそこを軍人も使っていたことは確かでしょう。それなのに何故馬総統は「改めて日本政府に謝罪と賠償を求めた」のでしょうか?
これまで日本政府は、女性差別の問題として性商売が貧困から始まることを認識し、そのような貧困防止のためのお金を提供してきたわけです。ですからそこに謝罪はないわけです。
安倍首相も、「『軍の関与』とは衛生面の管理とかキャンプ設営の協力である」と日本の国会で答弁しています。謝罪も、このような女性に対する謝罪であって性奴隷にしたことを謝罪したわけではありません。

もともと性奴隷という言葉は、韓国をそそのかした日本のサヨクが、性商売が世界一般のものであることに気が付いて、日本軍をもっと悪者にするために作った言葉です。
日本を悪者に出来れば嘘でも何でも構わない中共が、馬総統に命じて「おばあちゃんの家」を作るようになったのかも知れませんね。
いずれにせよ、日台分断は中共の優先課題であるでしょうからね。

蔡英文政権への圧力として、さらに習政権は台湾と国交のある国を引きはがす作戦に出始めたようです。
西アフリカ・ガンビア共和国を台湾から中共に引きはがすことに成功したようです。

1965年に英連邦王国として独立した西アフリカ西岸に位置するガンビアは、1970年に共和国となり、1995年から台湾との国交を保ってきました。しかし3月17日、そのマクドゥアルゲイ外相と王毅外相が会談し、両国の「外交関係回復に関する共同声明」に署名してしまったのです。

ガンビア共和国の声明には「ガンビア政府は、世界に中国はただ一つしかなく、中国政府がすべての中国を代表する唯一の合法的な政府であり、台湾は分割できない中国の領土の一部分と認める」との文言が盛り込まれたそうですが、これは中共政府が入れさせたと考えるべきですね。

現在ガンビアの公用語は英語ですが、やがて北京語に塗り替えられていくことでしょう。
一応馬総統は、「極めて不当で、(台湾は)強烈な不満を示す必要がある」と述べ、対中政策を主管する行政院大陸委員会は声明で、中国当局に「強烈な不満」を伝えたそうです。

しかし考えてみると、ガンビアは台湾よりも小さな共和国です。そのガンビアが独立国となっているのならば、台湾も独立国になる十分な資格があるわけですね。
この点を台湾政府が述べたら面白いですけどね。

セネガルの国土の真ん中当たりに、北大西洋に面したあたりからセネガルに食い込む形で存在するガンビアです。
セネガルはフランスの植民地だったところです。セネガルとガンビアはフランス領と英国領の違いがあったために公用語がフランス語と英語で異なり、ゆえに別の国家となっているのかも知れませんね。
政治的には落ち着いていて、セネガンビアという連合を作っているとか。

中共と国交を結ぶことを望んだのはガンビア側ということです。一応今までは馬政権の顔を立ててその求めには応じなかった中共ですが、このたび蔡英文政権になると言うことで、ガンビアを台湾から引きはがし、蔡政権へのダメージにしようと言うことらしいですね。

4月になれば、さらにこのような圧力が強まってくると思いますが、蔡総統には頑張ってもらいたいですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿