2014年2月16日日曜日

百田発言をめぐる自民党議員の狼狽

東京都知事選での田母神候補の応援を行った百田尚樹氏は、「東京裁判は米国の東京大空襲とか原爆投下などの『大虐殺』をごまかすための裁判だった。」と演説しました。
そして「南京大虐殺は無かった。」と断言し、30万人虐殺の数合わせをするための捏造と表現しました。つまり、「日本人が南京でこんな悪いことをしたから、その報復だと思わせるために南京事件を作った」と述べました。(以下のURLは、その演説のすべてです)
http://www.youtube.com/watch?v=FW3qVsgxfWs

この感動的な演説に、先ず中共外務省の洪磊報道官が噛みつきます。「日本軍国主義が侵略戦争の中で犯した残虐な犯罪行為で、国際社会では定説となっている」などとして、「日本国内の極めて少数の人たちが歴史を抹殺しようとしており、歴史を逆行させる日本の指導者と通じるものがある」と、国内の反日暴動から反政府暴動にならないように意識してか、極めて少数の意見のように書いています。

しかし、国際社会で定説になっていたとしても、真実だという証拠にはなりません。歴史の研究とはそういうものです。百田氏の話は、いまや日本では多くの国民の常識になりつつあるのです。

そして次にアメリカが反応します。在日米国大使館(東京都港区)の報道担当官(キャロラインではありません)が、「非常識だ」と述べて「米政府は、責任ある地位にある人物が、アジア地域の緊張を煽るような発言を控えるよう努めることを望む」と述べ、それを米政府の公式の統一見解としました。

問題はその後です。みんなの党の浅尾慶一郎幹事長が「発言がNHKの認識ではないと説明する責任がある。相手が納得するような形にならないなら、辞めていただくしかない」などと記者会見で述べました。
さらに、自民党までもが総務部会などの合同会議で、「東京都知事選の応援演説で、NHK経営委員の百田尚樹氏が東京裁判に疑問を呈するなどの発言をしたことは、公共放送の信頼を損なうといった批判がある」などとして議論をしたと言うのですから、困ったものです。

南京大虐殺が捏造であることは、近代史研究科の阿羅健一氏が書かれた「謎解き・南京事件」という本にまとめられております。
当時残された資料から、照合によって矛盾点を指摘して、実際にはどうだったかを組み立てていく謎解き本だそうです。(まだ読んでおりませんけど)

そしてアメリカも中共のような言い方ではなく、「責任ある地位の人物が、アジア地域の緊張を煽るような発言」を控えてくれと言っているわけです。
アメリカはいま、日中関係がこじれて武力紛争になることを恐れています。同じことが日韓関係にも言えるのですが、もとはと言えばアメリカが作った問題なのです。

アメリカ側から見た「日米安保」が、Entrapment Alliance(罠に嵌める同盟)であり、ステープルトン・ロイ元駐中共大使が、「我々はアメリカの同盟諸国を、『アメリカが中共を抑止しておくから大丈夫だ』と言って、安心させなければならない。そうしないと東アジア地域において、米中両国にとって都合の悪い軍備競争が起きてしまう」と言うように、日本が軍事力を強化しようとする動きを抑えるものであったとしても、一旦武力衝突が起きれば建前でも日本を援護しなければなりません。(そうしないとアジア各国がアメリカを軽蔑します)

ですからこの報道担当官は、「緊張を高めるな」と噛みついたのでしょう。
しかし、中共はまだしばらくは日本との武力衝突は避けたいはずです。そこまで準備は出来ていません。ただ、人民解放軍が暴走することはあるかも知れませんけど。

中共政府は、南京事件の新たなる証拠とか、中共にも「慰安婦問題があった」などとするプロパガンダを世界に向けて公言しています。
しかし、その内容の公表はしておりません。虐殺記念館などに展示して、日本からの知識人は入れないようにして、世界を欺くつもりなのでしょう。
中共は南京事件に関して、正々堂々と国際舞台の場でこの問題を討議することは絶対に出来ないはずです。
けれども中共は、その捏造にアメリカも絡んでいることを利用するでしょう。日本の出方によっては、アメリカが仕掛けた東京裁判の逆襲が、アメリカに降りかかってくるかもしれません。
ルーズベルト大統領の愚かな行為で、日中間の板挟みに合うかも知れません。それは、中共経済が今後どうなるかによりますが・・・

経済的に行き詰る中共。アメリカ経済は少し改善の方向に向かっています。このまま行けばアメリカ経済が復活するかも知れません。
そうなれば中共経済はますます追い詰められるでしょう。その時、南京事件はアメリカに対する「ゆすりネタ」にもなるはずです。中共が「南京事件の真相は、アメリカの戦争犯罪(原爆使用と民間人大量虐殺)を中和するために仕掛けたものだと国際社会にバラすぞ!」という恫喝です。

超大国だったアメリカ。しかし普通の国になっていくアメリカ。その過程では、さまざまな過去の因縁がアメリカ合衆国を襲うことでしょう。
日本は、百田氏のように事実を発言し続けるべきです。何と言われようと誠実に。国際間の駆け引きは、その後に来るべきではないでしょうか・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿