2013年11月30日土曜日

NHK逆転敗訴、高許月妹さんの訴え

最近のNHKは少し変わってきたと言われていますが、これは変わる前のサヨクNHKの最後の番組になるのでしょうか?
「それ」とは、平成21年、今から4年半前にNHKで放送されたNHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」の第1回「アジアの“一等国”」という番組でした。

この番組が放送されたのは自民党が麻生政権末期で、民主党勢力が国民に嘘をついて盛り上がっていた時代です。
中共の日本攻略が着々と進み、それに乗せられた形でマスコミは民主党を持ち上げていました。勢いづくNHKのサヨク勢力が、日本を貶める難組「NHKスペシャル『シリーズJAPANデビュー』を企画したのではないでしょうか?

この第1回「アジアの“一等国”」が、中共が求める日台離反の要請を受けての企画であろうことは、内容を見れば判ります。
私の周りには「本当に日本は台湾にあんな酷いことをしたのか?」と訝る声や、「ひどい番組だ、事実無根のねつ造だ」という声が飛び交っていました。

私は見ておりませんでしたが、NHKのサイトを検索し、再放送があることを知って、それを見ました。それは今まで見たこともないくらいの日本を侮辱する内容で、しかも台湾に取材に行って彼らの証言としてそれを伝えたのです。友人の台湾出身の人も憤りを露わにしていました。
チャンネル桜というネットの放送局が、NHKを訴訟するとのことで署名を集めていましたので早速署名をいたしました。署名された方は1万人を超え、裁判史上空前の1万人訴訟が始まったわけです。

訴訟にあたって、争点を明確化するため番組の中で使われた「人間動物園」と、それを証言させられた(編集によって)高許月妹さんの名誉棄損に焦点を絞ったわけです。(その他にも事実歪曲、NHKの偏向などを訴えましたけど)

昨年12月、東京地裁は判決でこの訴えを全面棄却しました。即ちNHKの言い分をすべて認めたのです。ただちに原告団は控訴をいたしました。そしてこの道義を求めた訴えは、東京高等裁判所に戦いの場を移します。

同じころ、嘘で固めた民主党政権はその嘘によって行き詰まり、また、尖閣の問題などで日本国民の反中意識が高まっていたこと、東日本大震災を経て日本民族の意識が高まっていることもあって、安倍・自民党が政権を奪還します。

そして1年、再び東京高等裁判所101大法廷での控訴審判決が出ました。
内容はNHKの敗訴で、ともかく高許月妹さんの名誉棄損が認められ、NHKは100万円と、平成21年11月6日からの支払い済みまで年5分の割合による金員の支払を命じられました。

判決文では、名誉棄損になることを次のように指摘しております。

・控訴人(高許月妹さん)は、「父親がパイワン族を代表してイギリスに行ったこと」を誇りにしていた。
・当時、英国博覧会において、植民地の人たちの暮らしぶりなどを展示し、市民たちの好奇心を満たす「見せ物」を行っていたことは否定できないと思われる。
・しかし「見せ物」とは、歌舞伎や曲芸などのように娯楽全般を指すものであり、「人間動物園」という差別的意味合いはなかった。それに「人間動物園」という言葉はこの頃はまだなかった。
・「人間動物園」とは、パスカル・プランシャールなどの一部の学者が唱えている人種差別を意味する言葉である。
・控訴人の父は、「パイワン族の伝統を世界の人々に紹介したいという気持ちでイギリスに行った」のであり、自ら進んで渡英した。連れていかれたわけではない。
・控訴人(高許月妹さん)は79歳で、63年間も日本語を使用していなかったため、日本語の能力が相当程度減退していたことは想像に難しいことではない。「かなしいね」という日本語を(なつかしいねと)間違って使ったことは致し方ない。
・非控訴人(NHKと島田ディレクタ)は殊更先入観を持たずに白紙で取材を受けた控訴人の話の趣旨を十分に理解しようとする姿勢に欠けていた。

など、NHK側にとってきわめて厳しい内容になっています。
また、このNHKの悪意ある番組に憤り、集団訴訟を起こした1万人の国民の心情は理解するが、この裁判において損害賠償が請求されるものではない。これは放送のモラル、取材時の態度の問題とされるもの。損害請求は却下する・・ということです。

ともかく日本の司法がサヨク的でない正義の判決を出したことにはちょっとビックリしました。
今後NHKは最高裁に控訴するかも知れませんが、今回の判決文を見る限り、非の打ちどころのない判決であるように思います。

日本の正義を垣間であっても、台湾の人達に見せることが出来たことで安心しました。
そして、日本の司法が変わっていくような、そんな明るさを感じさせる判決でした。

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