2013年11月14日木曜日

小泉元首相の脱原発発言は本物か?

小泉元首相が脱原発発言を繰り返しております。日本記者クラブでの発言は、今「即中止にしてお金を代替エネルギーの開発に回せ」と言うようなものでした。
この自信たっぷりの発言には、何か裏があるのでしょうか? サヨクの陰謀という雰囲気でもないし、安倍政権批判としては、「安倍政権の中共に対する手法は正しい」などと話しておりますから、そんな問題でもないようです。

どうやら彼は本気で脱原発を話し始めたようですね。ということは、それが可能な何かが背後にあると考えるべきなのかも知れません。
記者会見の話の中に、「再生可能エネルギーに最大限努力する」という文言が入っております。この代替エネルギーというのが何なのか、そこが彼の脱原発発言の核心なのでしょう。

代替エネルギーとして最初に考えられることは、メタンハイドレートです。日本海側にメタンハイドレートが相当量あるのではないかと言うのは、独立総合研究所の青山千春博士です。
太平洋側のメタンハイドレートには予算が付きますが、日本海側にはあまり予算が付けられていません。しかし太平洋の採掘するメタンハイドレートとは異なり、日本海側は海底に積もっているようで、同じ技術ではうまく行かないことを、博士は訴え続けています。

小泉元首相は、これに対して予算を付けろといっているのでしょうか?
それもあるかも知れませんが、どうやらそれだけではなさそうです。石破幹事長が、「小泉さんの方向と(自民党の方向と)違わない」と言ったそうですが、小泉元首相は「必要論者とゼロ論者と両論併記の議論をまとめて安倍首相に上げ、首相が『ゼロにしろ』と言えばそれで決まる問題だ」と述べております。

そして「脱原発が進まないのは、首相が『必要だ』と言っているからであって、首相が『ゼロにする』といえば、そうなるはずだ」とも述べています。

あの小泉元首相がなぜこれほど「脱原発」を言うのか、もしかしたら・・と思ってネットで調べてみました。

メタンハイドレートも貴重な資源ですが、有限であることに変わりはありません。惑星規模の時間で考えれば、すぐに再生産されるものでしょうが、人間の時間とは異なるもの。枯渇したら即エネルギー不足という事態になってしまいます。
再生産可能なエネルギーとして、現在一番注目されているのが太陽光発電です。ひところは「ほとんど役立たないエネルギー」と言われていましたが、最近は少し効率が上がって来たのか、メガソーラという概念であちこちに集光装置が並べられるようになってきました。

太陽光パネルの電気変換効率は現在はせいぜい30%です。レンズを使ったり水冷にしたり、さまざまな工夫がなされておりますが、抜本的な効率アップは行われておりません。
しかし、太陽光パネルの効率を上げるには、発電基材に使われるシリコンなどを量子レベルで綺麗に配置すればいいことは判っております。現在はバラバラで、発生した電気が相互にぶつかり打ち消しあうために効率が落ちるということです。
これが整列されれば、効率は60%を超えるだろうということも理論では判っています。

量子レベルとは、10ナノメーターくらいの粒子のことで、それを並べる技術がないのです。1mの千分の一がミリメーター、その千分の一がマイクロメーター、その千分の一がナノメーターです。
ナノ粒子の工業的生産はすでに可能になっています。シリコンも粒子化できるそうですね。

1ナノメーターは100オングストロームくらいだったと思いますが、それを操作する技術として、遺伝子操作した大腸菌の蛋白質を使う方法があると聞いておりました。
そのタンパク質は、10ナノメータΦの粒子を整列させてしまう働きがあり、熱処理でそのタンパク質を焼き払うと、整列したナノ粒子が残るのだそうです。

私がこの話を聞いたのが3年ほど前でした。技術は進歩します。以下のようなページを見つけました。
http://www.molbot.mech.tohoku.ac.jp/research.html
http://catalog.takara-bio.co.jp/jutaku/basic_info.asp?unitid=U100004083

もう遺伝子(DNA)合成はネットでも注文できる段階になっていたのですね。目的の蛋白質が量産できれば、10ナノメーターに粉砕したシリコンを整然と並べ、高効率な太陽光パネルも量産可能な時代に近づいているとも考えられます。

ここまで来ているのであれば、あとは試作と実験の繰り返しが必要なだけ。莫大なお金がかかりますが、企業ではなく国家が資金を出せば、その実現は早いかも知れませんね。

小泉元首相が言う「脱原発」は、このような裏付けを持って言っていることなのかも知れません。もしそうなら、大いに賛成なんですけど・・・

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