2012年7月27日金曜日

南シナ海の中共、ずるがしこい動き


中共という国が、国家ではなく夜盗の集団であるような行動に出ています。南シナ海において。
南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島などに海南省三沙市の成立を宣言したのです。いわゆる布石を置いて交渉を有利に進めようと言うことですが、そのやり方の卑劣なこと・・・

今月はじめに、カンボジアのプノンペンで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相会談において、「南シナ海の領有権問題の平和的解決へ向け、法的拘束力をもつ『行動規範』の策定」という会議を行いました。
この席上、中共は前向きな姿勢を見せながら、ASEAN側がまとめた行動規範の原案に反対しました。
その理由は、「行動規範は、すべての国によって履行されるものでなければならず、協議へ向け条件を整える必要がある」などという抽象的なもので、おそらく時間稼ぎなのでしょう。

アメリカは、このASEAN側がまとめた行動規範をバックアップしています。ともかく行動規範の早期策定を後押し、中共の南シナ海覇権を押し戻そうという発想です。
ですから中共は、当然この「行動規範」を策定する前に、既成事実を作り、その既成事実を認める形の行動規範にしてしまおうと言う発想です。

そしてその後、この「海南省三沙市の成立」を行ったわけで、南シナ海「南沙諸島」の歴史とか各国間の利害などは無視した、一国独占の行動としか見えません。
こういった行動を、「中共は大国になったのだから良いのだ」と考える精神に、ナチスと同様な悪魔的体質が見えてきます。
どうやらこの発想は、政治家だけでなく国民全般に渡って同じような考え方を持っているようですね。

華人は、歴史的に戦争はしません。圧倒的な軍備があれば、弱小集団とは戦争をしますが、力関係が不明の場合は「謀略」によって戦争目的を達成しようとします。
今回の南シナ海の動きは、アメリカの戦闘意識を封印させながら、フィリピンとかベトナムを国際会議でクリンチして、そのあいだに既成事実を無理やりにでも作成し、乗っ取ろうとする作戦です。

中共の政権移行は今年の10月です。今から習近平氏の政権が出来るだけ早く動けるように、その準備をしております。
もちろんこれは、アメリカの大統領選挙が今年の11月であることを計算した上でのことでしょう。
もし共和党が勝てば、新任のロムにー大統領が政権運営を軌道に乗せるまで半年はかかるでしょう。その前に、南シナ海の派遣を完成し、既成事実としてアメリカにも承認させるという計画ですね。
もし、オバマ大統領が再選された場合でも、新閣僚などがどうなるかによって、スタートが半年ほどずれ込む可能性もあります。

中共の「平和・話し合い」は、このような謀略を言い換えたものでしかありません。
米国務省のヌランド報道官は、「外交的な問題解決しか道はない」と述べ、「領有権を主張する全ての関係国が協力し、対話を行う必要がある」などとしていますが、これこそ中共の謀略に嵌った意見のように思います。

中共が南シナ海で既成事実を積み上げる場合、フィリピンとぶつかるはずです。アメリカ嫌いのフィリピンですが、中共はもっと嫌いなはず。
このフィリピンが、「南沙諸島」奪還の軍事行動に出たらどうなるでしょうか?
相当の圧力がフィリピン政府に掛かっているようですが、これらの謀略をどうやって追い込むか、その戦略が必要なのではないでしょうか?
ともかく既成事実化する中共に対して、できるだけ阻止し、時間を稼ぐことが必要なのではないでしょうか?

中共は国内に経済問題を抱えています。中共がどんなに頑張っても、人民元との直接取引はリスクが大きく実際的ではないでしょう。人民元はドル経済圏の中のひとつのローカル通貨でしかありません。
基軸通貨であるドルは、その発行によって価格を下げることはあっても、けっして破綻する通貨ではありません。
人民元は、国内の暴動が広がり、生産性が麻痺してくれば信用を失ってしまう可能性があります。即ちどこの国も人民元を受け取らなくなるということです。これを通貨破綻と言います。

アメリカが持っているもう一つの戦略、人民元の操作。
政府にとっては使えない操作ですが、金融界ならやってできないことではないと思うのですけど。

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