2012年7月10日火曜日

尖閣諸島での中共の出方、野田政権の甘い考え


軍事評論家の鍛冶俊樹のメールマガジンで、尖閣諸島の国有化について野田首相の思惑を推測していました。
「国有化して、中共が怒り出さない様に日本人の島への接近を禁じて小康状態を保つというのが野田政権の真意であろう」と述べています。

そして、「東京都の尖閣購入を中止させれば、中共も挑発をやめるだろうという甘い期待をいだいているのなら、中共に対する認識不足も甚だしい。」と苦言を呈しています。
戦後の妄想平和を信じきったおかしな首相なのでしょうか。野田首相がもしこの推測を否定したとしても、彼の口から具体的な対中戦略など出てくるはずはありません。

鍛冶氏の述べるところ、中共が「尖閣諸島は核心的利益」と言い始めたのは、アメリカとの交渉の結果であるとのこと。
昨年11月にバリ島で開かれた東アジアサミットで中共は「南シナ海における国際法遵守」の宣言に署名させられています。東南アジア諸国の非難を浴びてしかたなく署名したのですが、この直後に温家宝首相はオバマ大統領と個別会談をしているとか。
恐らくその内容は、「この宣言に台湾問題は含まれるか?」という命題であり、一つの中国の原則を尊重して中台問題には干渉しない立場のアメリカとしては「含まれない」と答える他ないことを計算した上での策略だったようです。

そしてそのあと「尖閣諸島は核心的利益」と言い出したのですから、この推測はほぼ間違いないでしょう。
ですから「尖閣購入を中止させれば、中共も挑発をやめる」などということは絶対にありません。
中共は南シナ海でアメリカの支援を得た東南アジア諸国に「国際法遵守」の宣言に署名させられ、東シナ海しか太平洋への出口がなくなっていく土壇場に立たされています。

現在、南シナ海ではアメリカの軍事プレゼンスのもと、フィリピンやベトナムなどとの軍事面での協力強化が進みつつあるようですから。
中共から見れば、東シナ海では「国際法遵守」の宣言が無効だということで、無法地帯としての認識があります。日本政府の「事なかれ主義外交」なら、ほとんど意識しなくても突破できるというわけです。

アメリカは東シナ海側も封鎖して、中共を大陸に押し込む算段です。中共の潜水艦搭載核ミサイルがワシントンまで射程に入るかどうかの瀬戸際ですから当然ですね。
そこで、まず沖縄の普天間に「オスプレイ」の配備を決めたわけです。

この配備計画に、沖縄の「一坪反戦地主会」というサヨク団体が配備反対の運動を始めました。
署名活動の内容を読んで見ますと、ようするに「オスプレイは事故が多い欠陥機で、開発中に30人が死亡事故を起こし、この2年間でも11人が死亡事故を起こしている。普天間は民間人が犠牲になる可能性が高いので、配備に反対」ということです。

軍用航空機の開発で死亡事故が50人程度なら少ない方でしょうし、実戦配備になってからの死亡事故が11人しか出ていないとも言えるわけで、軍用機としては安全な方ですね。
沖縄の新聞に「強行配備なら全基地封鎖も」などと威勢の良いことが書かれていますが、これでは背後に中共がいることを明示しているようなものではないでしょうか?
どう考えてもこの「配備反対活動」は利敵行為としか見えません。

アメリカが、沖縄県民のことよりもアメリカ国民の安全を最優先に考えるのは当然のことであり、普天間へのオスプレイ配備は強行されるでしょう。
反対運動は狂気の様相を呈するかも知れませんが、その背後に中共の国策があることも確かなようです。
まあ、それだけ「オスプレイ」の配備には意味があるということですね。

鍛冶氏はさらに、「東シナ海でも抑え込まれれば中共は海洋進出の出口を失い、大陸に封じ込められ、結果的にはソ連と同様の崩壊か、対米全面戦争かのどちらかの道しかなくなるだろう」と述べています。
人民解放軍の羅援少将は「尖閣を軍事演習区域に指定せよ」と発言し、「日本の実効支配を打破する」などと述べています。もうほとんど「宣戦布告」とも取れる発言ですね。

尖閣諸島を守るのは日本国民の責任であり、中共の暴力団「人民解放軍」を大陸に封印するのは東南アジア諸国にとっても、太平洋の諸島国家にとっても必要なことでしょう。

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