完全地デジ化まで、あと1週間を切りました。テレビ世代はすでに高いテレビを買って、アンテナも着けて準備完了でしょうが、若い世代はほとんど地デジ対策は行っていないようです。
20万円以上していた地デジ対応と液晶化したテレビも、すでに1万円台の価格となり、儲からない商売となって、メーカーもテレビ離れを始めているようですね。
テレビ離れの原因は、何と言ってもその「低俗さ」と「虚報道の多さ」にあるのではないでしょうか?
インターネットで専門映像番組を見慣れてしまった若者にとって、無意味な馬鹿騒ぎの番組とか、ニュースキャスターが押し付けるサヨク価値観の報道に、ほとほと嫌気がさしているというのが本当のところでしょう。
時間帯に振り回されることもテレビ離れの理由の一つ。昔はゴールデンタイムと言って、その時間の視聴率は経済をも動かしました。しかし、オンデマンドテレビに馴染んだ若者は、テレビの時間に合わせて番組など見ようとは考えないでしょう。自分の時間が第一だからです。
若い世代は、あの日教組教育を受けています。「軍国主義が悪かったんだ」とか「中華民国にひどいことをした」などという教育は、すでにインターネットで広範囲な情報を持っている子供達の心には届きません。良く判らないなりにも「色眼鏡」で教師の話を聞いているはずです。
テレビがないと夜も日も明けない「団塊世代」とその前世代と後継たち。もはや団塊の世代を核としたグループは60歳を過ぎて前期高齢者となり、得意の「サヨクの雄叫び」も精彩を欠いてきました。
この団塊世代があわててテレビを買い換えたのでしょう。その母数が大きいことからしばらくは商売になったものの、すでに価格は低迷、若い世代はテレビを買い換えることもしていない(携帯で見られるから必要ない?)ようですね。
いまだに「早朝会議」とか、相互啓蒙などでビジネスを維持しようとする企業戦士たちも居ります。ミクロ経済を振りかざして、売上げ第一主義のマスセールス企業なども闊歩しています。
しかし、若い世代の企業家はまったく違うスタンスのビジネスモデルを作りつつあるようです。
「オンラインセレクトショップ」を立ち上げてから、現在破竹の勢いで業績を伸ばしている「ゾゾタウン」というネット・アパレル販売企業。その前澤友作社長(37歳)は次のように企業理念を語ります。
「大事なのは商売ではない、というのが僕の考えです。『思い』を伝え、共有することが大切です。いまはたまたまファッションを扱っていますが、本来の目的は世界を平和にしたい、愛を大切にしたいという思いを共有することです」
幾分甘い考え方だと思うかも知れませんが、顧客単価は高く、売上げも238億円。ビジネスマンとしては今のところ勝者です。
この社長、顧客との関係を「友達であり、仲間であり、パートナーである」として企業と顧客は当然のごとく「対等」と考えています。
もちろん社員同士も成果を競い合うライバルではなく「友達」や「仲間」であり、給与体系は日本人に合っている年功序列型。成果主義などには背を向ける企業です。
最近出来たIT系企業。ホームページなどを作っている会社で「株式会社ウイングフォレスト」という企業があります。
青山学院を卒業して、Webクリエイターとして働き、最近独立したという菊地翼社長(37歳)は、「人の役に立ち、喜んでもらえる仕事をしていきたいという強い思いから、WEB制作会社を設立した」ということです。
そして、お客さまに「喜び」や「感動」を与えること無しに、「金儲け」に走ってしまうビジネスほど無意味なものはありません・・と言い切っております。
バブル崩壊直後に社会人となった若者達ですが、経済社会の矛盾を突いて新たなるビジネスモデルに果敢に挑んでいるようです。うまく行くかどうか、今後が楽しみです。
これまでの企業理念とはまったく異なる動機づけの企業。そういう企業が若い世代によって作られていること自体、産業という「量産と大量販売」のビジネスモデルでは時代を進めることが出来なくなっていることを実感しますね。
そしてこの旧いビジネスモデルに準拠していたテレビ放送そのものが、すでに衰退すべき情報ビジネスであることは疑う余地はないでしょう。
むしろ新聞だけがペーパーレスになって生き残ることでしょう。インターネットで記事を流し、それをインデックスとして、詳細情報(識者の解説など)を有料で流すこと。また記事ストックの複合検索のし易さなどで、アクセス量が変わるというビジネスモデルになっていくような気がします。課金の方法も、長期契約は敬遠されて、都度決済が一般的になるでしょう。
そして、映像・ドラマなどはこれらインターネットの新聞記事の先端にぶら下がるコンテンツとなり、長時間の保管を必要とするデータセットになるでしょう。
このような変化のスタートが、2011年の7月24日であって欲しいと思うのですけど・・・
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