2011年1月19日水曜日

胡錦濤国家主席の訪米に気になる交渉が・・

17日の記事、間違ってしまいました。オバマ大統領が訪中するのではなく、胡錦濤主席が訪米するのでしたね。
そして、その前に中共政府が率いる貿易投資の代表団が訪米、テキサス州から綿花など総額6億ドルの買い物をしています。
お金の使い方だけは上手な華人ですが、これでアメリカ国民の懐柔策になったのでしょうか?
交易ですから当然中共からも何かを売ります。今回は江西省からの陶磁器の輸出でした・・・と、ここまでは良いのですが、その後がいけません。
なんと太陽電池の共同研究開発などに関する契約がなされてしまいました。

太陽電池は21世紀後半のエネルギー政策の主要テーマです。もちろん現在の太陽電池ではなく、量子ドット高効率太陽電池のこと。現在日本の研究がかすかにリードしているような、そんな研究です。

太陽電池は、その電気変換効率が20%まで行かないのですが、その理由は分子配列が乱雑だとせっかく電子流が生じても向きがばらばらとなって相殺され、確保される電流がきわめて少なくなってしまうということ。
そこでアメリカの研究者が、「量子レベルで操作して、配列を光の波長に合わせて並べることが出来たら電流はきわめて大きくなり、太陽電池の電気変換効率が高くなるのではないか・・」というアイディアを出しました。
複数の光の波長に合わせた太陽電池を、重ね合わせると60%以上の変換効率になる、と言うのが現在の理論値。
この論文が発表されてから、各国、各研究機関がこの実現方法をさまざまな角度から追求しだしました。これが量子ドット配列操作技術です。

日本では、この操作に蛋白質を使用する方法が実験されているとか。
ある種のバクテリアを遺伝子操作によって改良し、そのバクテリアが作り出す蛋白質に鉄の微分子を抱え込ませると、きれいな格子状に並べる特性があるということを利用します。
格子状に並べたことが確認出来たら、それを加熱し、蛋白質を焼却します。すると後に分子レベルの鉄のマトリクスが残ります。これをマスクとして、光電変換素材(ガリウム砒素など)の上に置き、電子ビームエッチングを行うと、基板上に光電変換素子がマトリクス状に並ぶというもの。
先端のバイオテクノロジーと、さまざまな微細加工技術を駆使して達成される量子ドット高効率太陽電池。
生成される蛋白質を微妙に変えて鉄分子の間隔をオングストローム単位で操作できるか、電子ビーム加工の精度を高め、分子配列が作りやすい光電変換素材を割り出すことが出来るか、間隔を変えたフィルムを多層化して、本当に高効率な太陽電池が出来るのか・・・など研究テーマは多く、欧米などの研究機関もさまざまな角度から着手しています。

今回のアメリカと中共の共同研究で、このような研究がすべて中共に筒抜けになってしまう危険性はないのでしょうか?
今後日本の研究者はアメリカとの研究内容の交換に気をつけないと、努力がすべて中共に渡ってしまうことになりかねません。それは欧州の研究機関も同じこと、困ったことです。

量子ドット高効率太陽電池は、2050年ごろを目標にしているロングラン・プロジェクト。
華人が真摯な態度で研究に取り組んでくれるなら歓迎もしますが、どうもこういう研究を「馬鹿のすること」として、結果をかすめ取ることを「賢者の方法」とする価値観の華人です。
こういうことを知らないアメリカの、間違った契約が心配なのです。
もちろん、尖閣列島が中共の領土であるとする胡錦濤主席の説得に、アメリカがどう対処するかも心配ですけど。(アメリカがそれを認めれば・・・日本は核武装に向かうと言うことしか・・・)

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