産経が3日の紙面で「730年前に亡国の危機あり、元寇にどう対処したか」という特集を掲げていました。
元寇の襲来は2度。しかし歴史的にはその前からたびたび襲来があったことも書かれていました。
対馬は「大陸との架け橋の島」、それゆえにさまざまな先進技術が伝わることもあった反面、悲劇も数多く残されているとか。
1019年4月には、ロシア沿海州地方の女真(じょしん)族である刀伊(とい)が船団を組んで襲ってきたこと、などが書かれていました。
蒙古襲来の1度目は、1274年10月5日。元の属国となった高麗(朝鮮)の計約4万が小茂田(こもだ)浜に900艘の艦隊で侵略してきたことから始まります。
このころ活躍していた日蓮上人が、信徒から伝え聞いた情報として「対馬では男はみな撲殺され、女は手に綱を通され、船べりにつるされた」と手紙に書いているそうです。
10月20日未明には博多に上陸、西国の御家人が懸命にこれと戦ったが戦況は極めて不利、蒙古軍は騎馬を使った集団戦を展開し、毒矢を使い、鉄砲を使ってこれまで日本の戦では見たことも無いような残虐な戦いを始めたとか。
翌21日、蒙古軍は神風に追われて逃げ帰ったというのが、これまでの通説ですが、実際はそのあとも博多周辺で戦いは続き、27日になってようやく引き上げたのが事実だそうです。
そしてこの撤退は最初からの蒙古軍の作戦で、このあとの第2派を前にして、交渉で降伏させるつもりだったようです。
フビライは、日本に国書を送っていました。その内容は・・・「日本は昔から中国に通交しているが、朕に対しては一度も使節がない。これからは友好関係を結んで親睦をはかりたい。通交を拒むのは道理に反する。ましてや兵を用いるなどは誰が好むであろうか」というもの。しかも最後には「不宣(ふせん)」と書き入れてあって、これは相手を臣下としない、対等という意味だそうです。
しかし、前半などを見る限り、脅迫文であって朝貢外交を求めたものであることは間違いないでしょう。
日本は元からの使者を斬首してしまったとのこと。即ちこれが宣戦布告となったのでしょう。
(今回は船長を無傷で帰していますが・・そんなことはどうでもいい彼らです)
第1派に続いて、第2派の攻撃は用意周到なもの。
1281年5月3日に第1陣4万が朝鮮半島の合浦を出港、そして第2陣が6月中旬に中国・寧波(ニンポー)から10万の軍が出港し、合流して日本征伐に当たる戦術でした。
ところがこの第2陣が司令官の急病で遅れたことは、少し日本を有利にしたとか。
対する日本は、外交に対して朝廷も幕府も遠慮するという、いわば双方の無責任状態が生じていたということ。国内政治のだらしなさだけは昔も今も同じようですね。
しかし幕府(軍部)の最高司令官は、若き執権の北条時宗。第1派の敗因の分析が行われ、その結果博多湾岸に総延長約20キロもの防塁(石築地(いしついじ))を築き、第2派に備えていたといいますから、今よりはよほどましだったようです。
蒙古軍は、内部に矛盾を抱えています。属国とした高麗の兵士との感情的な対立、そして狭い船内での夏の蒸し暑さに加えて悪性伝染病の発生です。蒙古は海軍の経験がなかったのでしょうね。船内は汚物でいっぱいだったかも。
合流し14万の大軍となった蒙古。しかし博多湾の防塁を前に上陸が出来ません。唯一上陸し得た志賀島では反撃されて敗退してしまったということ。
そして時期は間違いなく台風の季節。騎馬を並べて威嚇するように、ふねを並べて威嚇しようとしたのでしょうか、そこに嵐(すなわち神風)がくれば船はひとたまりも無く衝突し沈没してしまいます。
しかし、今谷明・国際日本文化研究センター名誉教授によりますと、「台風が吹かなかったとしても、元軍による長期占領は不可能であった」ということです。(その理由については今谷先生の書かれた『封建制の文明史観』を参照とのこと)
ともかくこうして国難を戦った730年前の先達です。対して現在の我々はどうでしょうか。
昨年の尖閣列島事件はその予兆でしょう。今年の6月、第一波が来るような華僑情報(噂)があります。(共産党の抑えは、すでに効かなくなっているのではないでしょうか。)
海上保安庁は「海上警察権」を強化する方針を固め、不法侵入船を強制的に停船させる権限を増大させるほか、海上自衛隊との連携を強める方向で調整しているということです。
しかし自衛隊が本当に戦えるのかどうか、これは装備でも隊員(兵士)の士気でもなく、法律準備の問題です。ポジティブリストではなくネガティブリストにしないと、戦闘行動はきわめて危険になることは明らか。現状では法規違反覚悟での戦闘しか出来ないし、国防のための働きで犯罪者になるのでは困ったもの、情けないではないですか。(立法機関に猛省を勧告しましょう!)
しかも敵は民間魚民に化けた便衣兵。船舶も兵器が隠された偽装船と本物の漁船が入り混じっていることでしょう。危険で残虐な、ジュネーブ協定違反の敵・中共の卑劣な「平和戦法」です。
日本の対応に怒った平和を愛する我が華人を援護するのは人民解放軍の正義・・などと世界に向かって嘯くことでしょうね。世界各国は白々しく思うでしょうが、金をもらっている国々はどう反応することやら・・・
威嚇射撃をすれば、待ってましたとばかり人民開放・海軍が押し寄せてくるでしょう。フィリピンやベトナムで見られたように。
さらなる戦闘準備、早急に進めてもらいたいですね。
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