2019年10月31日木曜日

ナショナリズムが世界を救う

ここで言うナショナリズムとは、グローバリズムの反対語としてのものです。
トランプ大統領が「アメリカ・ファースト」と叫んで以来、ナショナリズムが頭を持ち上げ始めました。

もともとグローバリズムとは経済面のグローバル化しか考慮されていないものだったはずです。この切っ掛けとなったのがEUです。欧州を一つとして国境での関税処理を無くしたことで、欧州統一として喜んだものでした。マーストリヒト条約発効が発行したのが1993年のことでしたね。1991年にソビエト連邦が崩壊した、その2年後になります。

しかし同時に欧州各国のナショナリズムは低下し始めます。そしてついに通貨主権を奪われるユーロが誕生したのが1999年、20世紀末期の事でした。

英国のサッチャー首相(当時)は、「国家主権の一つである通貨発行権を何故やめなければならないのか?」と疑問を呈してユーロ参加を見送ります。
この背景には英国民のEU参加が失敗だったという声なき声が出始めていたのではないかと思います。

英国はインドをはじめとする旧植民地や、征服し近代化した国々(英領)を抱えています。しかしEUによってこれらの国々と単独で貿易協定を結ぶことが出来なくなってしまったのです。
貿易協定はEUが代表して行うというシステムになったからです。欧州の希望は実は英国の悪夢であることがはっきりしていたわけです。

しかしEU加盟によって新たな既得権益が生まれたことも確かなようです。英国にとって、売国とも言える既得権者たちが、EU離脱を快く思っていないようですね。
そうであっても、ともかく英国はEUを離脱することは間違いないでしょう。おそらく3カ月以内に実施されると思います。

そしてナショナリズムの時代が始まります。共産主義革命から始まったグローバリズムの流れは、これで終わりになるでしょう。
なぜなら、グローバル通貨の意味がなくなってきたからだと思っています。

中共だけが人民元をグローバル通貨にしたいようです。いままで石油とリンクしたドルの国際通貨(決済通貨)化でアメリカだけが良い目を見てきたと思っているからでしょうね。
しかしもう決済通貨は不要になりつつあるからです。

ネットワークの発達とコンピューターの高度化によって、決済時点での交換レートはすぐに計算されるようになり始めています。ナショナル通貨がそのままでも、交換レートの処理を瞬時に行うことが出来れば、共通通貨としてのユーロのような通貨は不要になるからです。(電子マネーでの決済が前提ですが)
アメリカの商品をネットで購入し、円で支払っても瞬時にドルに換算されて販売側の口座に振り込むことが可能になるはずです。

後は国際流通ネットワークが各国の「宅配」と連携して動くことで。輸入手続きのAI化などによってスピーディーに購買側の自宅まで届くということが可能になろうとしているからです。
いままでの貿易と違う所は、同じ商品が業者間取引としてまとまって輸入されるのではなく、単独の個人取引(BtoC、CtoC)で荷物が動くということでしょう。各国の宅配をどのように結びつけるか、言語の問題、禁制品(麻薬、武器:新ココム(ワッセナーアレンジメント)で決められたものなど)の取り締まりなど、解決しなければならない問題はありますけど。

商品としての情報(ニュースや映画など)はもっとスピーディな決済で商品は電子的に届けられます。

国家や民族は、歴史的に培われてきた文化を持ちます。観光業とは、この文化を商品化し見せる仕事ですが、ナショナリズムが強くならなければ歴史的文化遺産は単なる飾りとなって形骸化し、やがて本筋が忘れられてなくなってしまいます。
これは人類としての損失に繋がります。文化の商品化そのものが悪いとは思いませんが、それを容認するには、その文化を生かし続けられる強いナショナリズムが必要なのです。それが無ければ文化を維持発展させることは出来ないと思います。
文化は、その地域や民族、国家の歴史などで異なっているからこそ、商品化できるわけですからね。

ラグビーでの日本チームの活躍で、ラグビー熱が起きています。ラグビーは英国のスポーツです。そしてラグビーを面白くさせているのは、英国のジョンブル魂があるからだと思います。
そしてこのジョンブル魂と同じような文化が日本にもあるわけです(大和魂)。だから日本にラグビー熱が起きたものと見ています。それがナショナリズムであり、それがあるからスポーツは見る側も楽しいわけですね。

ナショナリズムが台頭しても戦争にはなりません。むしろグローバリズムの方が戦争を起こします。文化を壊し、経済だけの側面からその国家に関与するからです。
中共の一帯一路もグローバリズムと同質の考えですから戦争の種をまき散らします。

だからナショナリズムが世界を救うのです。

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