2019年10月4日金曜日

離脱・最終提案、ジョンソン首相

10月31日をもって英国はEUを離脱する・・これを決定事項とした上で、ジョンソン首相は離脱条件に関する「最終提案」を公表しました。

その最終案には、離脱問題で最大の懸案だったアイルランドの国境管理問題の解決策として、「英領北アイルランドだけをEU単一市場に残す」という余地を示しております。
その上で「円満な離脱後に原則2020年末まで現状の経済関係が続く『移行期間』が終了してから、英国全体がEUの関税同盟から抜ける」という方針を示しました。

つまり、メイ前首相の「アイルランドの国境管理問題が解決されるまで英国が一時的にEUの関税同盟にとどまるとした『安全策』」は削除され、「英領北アイルランドだけをEU単一市場に残す」という妥協策を提示したわけです。

そして2020年末の移行期間終了後には、北アイルランドの自治政府や地方議会がEUの単一市場に残るかどうかを採決で決めることして、その時点でEU残留決定がなされても、この裁決は4年ごとに行われることが明記されています。

10月31日を期限とした英国のEU離脱は、そこから14か月間の移行期間を設け、2020年末をもって完全にEUから離脱することになりますが、この移行期間中にどのような事態が起きるかは判りません。
また、EUとの国境が「アイリッシュ海のノース海峡」になり、北アイルランドが英国から切り離された形になってしまいますから、プロテスタントの北アイルランドがカトリックのアイルランドと何ごとも無くやって行けるかどうかがポイントです。

アイルランドと北アイルランドの長い国境線が、EUとの関税境界になりうるかどうか、IRAなどのテロが再発しないかどうか、そしてこの決定は北アイルランド側に任された格好です。

EUのユンケル欧州委員長は、「前進した」と評価しつつも、合意に向けて複数の問題があると指摘。EU側は、離脱条件の合意に向けて引き続き作業が必要になるとの認識を示したそうです。
またEU議会に掛けてフランスやドイツとだらだらやるのでしょうか?

ジョンソン首相は、「EUが提案を受け入れなければ、混乱必至の『合意なき離脱』しか残されていない」として、強硬な態度は崩しておりません。

英国はブレグジットにまだ手を焼いている感がありますが、いつまでもこんなことに関わっては居られない状況にあります。
ディープステートに乗っ取られてしまったグローバリズムを、再び「ブリティッシュ・グローバリズム」に取り戻さなければなりません。
そしてそれに一番効果を発揮するのが英王室ということだそうです。

現在「ファイブ・アイズ」と言われているアングロサクソン連合、即ち「英国、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド」の諜報同盟をさらに進化させなければなりません。
このファイブ・アイズは、2015年に公開された「アイ・イン・ザ・スカイ」で一般的に知られるようになりました。
副題が「世界一安全な戦場」となっております。
https://www.youtube.com/watch?v=lvPVwwoWak4

この映画では人間関係で行うスパイ活動(ヒューミント)は出てきません。すべて衛星情報とかステルス偵察機、鳥型の偵察カメラとか虫型の偵察カメラで撮った情報(シギント)が作戦の意思決定に使われます。

現実なのか技術先取りなのかは判りませんが、9.11同時多発テロ以降、アメリカを中心にアングロサクソン国家は戦争のやり方をここまで変えたのか・・と言うことが判ります。
そしてこの技術を盗み出し、人権弾圧に利用し始めた中共。今後盗まれた側のアングロサクソンの怒りが対中包囲網としてグローバル戦略に現れて来るでしょう。

つまりアングロサクソンの敵が中共になって行くように思います。対中経済戦争が米中の現状ですが、これはさらに激化していくことが考えられます。英国にとってEUなどに足元を縛られているわけには行かない・・そんな動きなのではないでしょうか。

戦場が東アジアですから、クワッドと言われる4カ国協力体制も考えられているようです。それは「日本、台湾、インド、フィリピン」の4か国です。このような戦略が動くとき、日本の憲法がどうのこうのなどは関係は無いでしょう。嫌でも日本はこの戦争に巻き込まれます。
殺戮は個人や軍事施設に対して仕掛けられ、大勢の兵力で上陸作戦などという第二次世界大戦のようなことはなくなるでしょう。多数の人間が攻めるのは「移民」や「難民」を向けると言う作戦になるのでしょうね。

日本のカメラや電子技術が買われ、このような戦争に供給され、その企業は儲かりますが、その儲けは日本政府から徴収されて戦費となって行くという流れが国家間に出来るように思います。

香港デモは人権問題に変わりながら中共への政治的攻撃に使われるでしょうし、ブレグジットはディープステートからのグローバル戦略の奪取に使われるでしょう。

香港の活動家がジョンソン首相に向けて「英国よ、一国二制度(返還の国際条約)を破った中共をどうするのか?」との声を上げています。
条約違反を根拠に英国は香港奪還をすべきだと言うのでしょう。ジョンソン首相は、ブレグジットが終わったら(10月31日)すぐに香港問題に介入するそうです。

いずれも、もう止まることは無い流れだと思います。例えトランプ政権がどうしようとも・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿