10月31日にEU離脱をすることが決められている英国です。ジョンソン首相は何とか「合意された離脱」を目指し頑張ってきました。
北アイルランドとアイルランドの国境には税の為の検問所を設けず、検問所は北アイルランドの内部のどこに儲けてもいい・・とか、さまざまな提案をしてきました。
しかし、英国議会内部で賛同が得られず、またEUの合意も得られていません。
そしてEU内では「合意なき離脱」を警戒する動きがある一方で、ドイツやフランスは10月末の離脱を延期することには反対という意見が約6割を占めているとか。
結局、今はまだ「合意するのかしないのか」は混とんとしていて、英国側・EU側ともに苛立ちが出始めているとか。
フランスのドーバー海峡にあるカレー港周辺の英国と取引のある企業は、地元商工会が説明会を開いているようで、その説明会は用意した200席はすぐ埋まり、立ち見が出るほど関心を集めていると言います。
化学品製造会社を経営する人は「英国の取引先に通関情報を尋ねても、返事がない。このまま月末、『合意なき離脱』になれば、どう対応したらよいのか…」と不安な表情を隠せません。
また、検疫や税関が復活すれば、20キロ以上のトラックの渋滞ができるという予測もあり、フランス側は事前登録制の通関システムを開発し、今テストを繰り返していますが、「トラック運転手の約8割はポーランドなど東欧出身。彼らは英仏語に堪能でなく、新システムに対応できないだろう」という指摘もなされているようです。
苛立ちは欧州自動車工業会(ACEA)が特に強いようです。
「合意なき離脱」となれば英・EU間に新たな関税が導入される上、部品供給網が滞れば生産ラインが阻害され、「壊滅的な結果」をもたらすと考えられているからです。
そして苛立ちは「離脱騒動の疲れ」ともなって、「もうたくさんだ。先の見えない不安が続くより、損害に対処する方がいい」と開き直った意見も出始めているようです。
3月末から離脱する予定だった英国。それに合わせて人員や拠点の移転、さらに在庫調整を進めてきたEU側。それが5月になり8月になり、そして10月末になっているわけです。そりゃ疲れるでしょうね。
10月末の離脱期限について「延期は認めるべきでない」とする意見があるのは、この「疲れ」があるからだと言うことです。
ドイツで66%、フランスとスペインで57%、オランダでも47%の「離脱延期はするな」という意見があるとか。
英国とEUは17日、ジョンソン首相離脱協定案を実務レベルで合意しております。しかし英国議会が協定案を承認しないようです。
北アイルランドの民主統一党(DUP)はジョンソン首相の協定案に最初は賛成しています。しかし北アイルランドの最大野党・労働党のコービン党首は協定案を支持しないと述べています。
ジョンソン首相がEUへ少し歩み寄ったことで、今度は北アイルランドが「意向に沿わない」と反対してしまいました。
まるで「モグラ叩き」のような離脱協定案のようですが、こんなことを続けているうちに、10月末日の「合意なき離脱」になるのか、それとも期限切れ直前に「仕方なき合意」に行きつくのか・・判りませんが、11月になればすぐにジョンソン首相とトランプ大統領の「英米FTA」が締結され、英国経済が変化していくかも知れませんね。
一方、英国が抜けたEU側は各国の思惑が交差しながらまとまらず、結局はEU解体の方向にすすむように思います。
振らbンスとドイツが、同じEU内部で妥協しながらEUを運営できるとは思えませんから。
欧州の頸木から解き放された英国が次に狙うのは我が日本かも知れません。「自由と繁栄の弧」である「アメリカ、日本、台湾、オーストラリア、インド」には入れませんが、ファイブアイズのアメリカとオ^-ストラリアが入っていますから、アングロサクソン国家として日本を狙って来ることは当然でしょう。11月頃からはっきりしてくると思います。
このところ日本ではラグビーが盛り上がっています。ラグビーはゴルフと共に英国のスポーツであり、ラグビーには日本人が持つ「団結心」と似たものがありますから英国の「ジョンブル精神」をぶつけてくることでしょう。
ともかく「敵は中共」なのですよ、そこだけが共通点なのですが。
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