2019年8月31日土曜日

米中断交の可能性

「顔認識技術が搭載された電柱を破壊している映像は、中国共産党の独裁政権と香港との衝突を世界に示している一例です」
こんな発言から始まるニッキー・ヘイリー元合衆国国連大使は、テレビでの演説で「香港デモは米中の代理戦争」と題した演説でした。

ニッキー・ヘイリー元合衆国国連大使とは、2005年1月11日~2011年1月11日までサウスカロライナ州知事だった人です。トランプ大統領が彼女を国連大使として任命し、2017年1月17日~2018年12月31日まで大使を勤めました。
そしてこの間、中共の政治を良く見ていたのでしょう。香港デモが始まって「これが米中に与える影響」として「断行になる」と感じているのだと思います。

ヘイリー氏が言うには、「中共政府は自国民を始め、香港、そしてアジアやその他の地域を広く支配しようとしている」と述べ、その理由を次のように語っております。

「ニューヨーク市ほどの大きさの香港は、世界有数の金融センターの一つです。1997年に英国は中共が50年間民主主義を維持することを条件に権限を委譲しました。」と事実を述べ、それから「ところがまだ50年の半分も経たないのに中共は香港の自由を押しつぶそうとしています。もし中共が大きな代償(戦争の事?)を払わずにそれを成し遂げるとすれば、結果はアジア全域を大きな危険に晒すでしょう」と述べたのです。

「中共政府は香港の抗議行動を終わらせるために武力を行使する可能性があります。それを世界が観たとして、何のペナルティなしでそのような暴力的ふるまいを取ることが可能となれば、アジアの安全保障はどうなるのでしょうか。」と述べて、アメリカの対中政策が、どうやら軍事行動をも必要とすることを、暗に示しているようです。

そして「中共政府には『香港の自由と民主主義』を認めるか、もしくは『香港人を弾圧するか』の選択肢があり、その選択によっては、習主席は最悪の事態を招くことになります」としております。

トランプ大統領は、今月「アメリカ大統領が非常事態宣言を行えば国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づいてアメリカ企業を中共から強制的に退去させられる」と述べています。
これについてヘイリー氏は、「中共が香港を攻撃すれば、アメリカは中共とのビジネスを終わらせなければならない」という言い方をしています。

つまり「米中断行」と言う訳です。

この記事はアメリカのFOX NEWSが伝えたものですが、ようするに香港デモに対する弾圧は「真珠湾攻撃」と同じ意味を持つということでしょう。

中共は香港のインターネットを遮断し、香港の様子がデモ主催者によって外国に流れないようにするかも知れません。現在、その時の対策が「アメリカと英国」の間で検討されているようです。

欧州はアジアでの出来事にはあまり関心は無いでしょう。しかしフランスなどはアジアへの権利を求めて軍を派遣するつもりのようです。

英国は決して香港をあきらめたわけはありません。「一国二制度」というのがそれを意味していると思います。
「50年間の約束」と言うのは、それまで中共は持たないだろうという考えから出されたものだと思うからです。
そしてそれが現実化しているのが現在で、これまでも何度か香港でのデモによる揉め事がありましたが不発でした。(雨傘革命など)

今回は米英が協力して挑んでいますし、世界も対中懐疑感が強くなっていますからチャンスなわけです。

中共は、南シナ海の人工島に最新式のミサイルを運び込んでいます。着弾直前に誘導出来るミサイルで、アメリカ空母を標的にしたミサイルだそうです。
人民解放軍は中国大陸の砂漠に米空母のモックアップを作って、このミサイル攻撃の訓練を行っていたと言う事です。アメリカ軍の偵察機がこれを確認しています。(ステルス機での偵察だから中共側は偵察されていることが判らなかったのでしょう)

その上で、南シナ海には「航行の自由作戦」が現在も行われていますから、「早く撃てよ」と言うのがアメリカの立場のように思います。

香港デモ弾圧だけでは攻撃が出来ないのかも知れませんね。これで出来るのは「米中断行」までです。しかしこれによって中共から撤退するアメリカ企業に危害が及べば、アメリカは軍事攻撃に出るかも知れません。
「アメリカ国民の安全を確保する」という理由で・・・

2014年の香港デモを「雨傘革命」と名付けたのは英国(英国放送協会など)です。この頃から何らかの仕掛けが行われていたこともあるかも知れません。
つまり「英国は香港をあきらめてはいない」と言うことです。今回はアメリカ・トランプ政権が乗ってきています。

おそらく戦争になれば自衛隊も何らかの協力はするでしょう。日本国民も「すでに平和は終わった」ことをもっと自覚すべきですね。

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