2018年1月20日土曜日

イプシロン打ち上げ、成功!

1月18日の早朝、6時6分に内之浦から発射された小型固形燃料ロケット「イプシロン」は、夜明け前の暗い空に向かって軌跡を描きながら、日本電気(NEC)の地球観測衛星「アスナロ2」を乗せて飛んでいきました。
打ち上げた後の噴煙の軌跡が風になびき、そこに朝日が当たって黄金色に輝いていたのが印象的でしたね。

そして50分後、アスナロ2が予定軌道に投入され、発射が成功したことが告げられました。
Jaxaが衛星打ち上げのコスト低下をねらって開発してきたイプシロン・ロケットは、これで通算3回目の成功となります。

H2Aの打ち上げが100億円以上かかるのに対して、イプシロンは約45億円。半額以下になったそうです。
さらに次回の打ち上げでは、複数の衛星をまとめて打ち上げるそうですから、さらなるコストダウンが図れると言うことです。

打ち上げた衛星「アスナロ2号」は、地球を北極と南極を通る楯軌道を取り、Xバンドレーダーによる観察で気象状態に関係なく地表を観察し続けることが可能だとか。
つまり、日本から見て北は北朝鮮、中共、ロシアの極東部を観察し、南はオーストラリアの観察が出来て、対蹠地であるブラジルも観察できます。そして北極と南極の状態も観測できるはずですね。

この我が国の技術開発を、世界の国から見るとどうなるか・・イプシロンロケットは固形燃料ですから明らかに長距離ミサイルです。そして地球観測衛星は偵察衛星とも取れます。
中共が撤去を要求している韓国のTHAADは、そこにXバンドレーダーが使われていて、それによって中共内部が見られるので撤去要求しているわけですから、アスナロ2は偵察衛星だと判断されているかも知れません。

また、このアスナロ2に変えて、小型核爆弾を搭載すれば核ミサイルにすぐになれます。核爆弾はガジェットと言われる殻が出来て、内部で爆縮を起こせれば出来ますし、その高温高圧に耐える材料を作ることも我が国は可能です。
爆発させるべきプルトニュウムは、現在「原子力発電所」が止められていますから我が国には無いことになっています。また、オバマ元大統領が中共から言われて日本にあるプルトニュウムをほとんどアメリカに持って行ってしまいましたから、無いわけです。

日本の反原発の集団はさまざまな反原発の理由を述べていますが、つまるところプルトニュウムを作らせないのが目的だと思います。炉の安全性とか放射能の危険とかは詭弁でしょうね。
オバマ元大統領が中共から言われて日本国内にあるプルトニュウムをアメリカに移動する時、安倍内閣は「研究用プルトニュウムは残す」ことを要求し、オバマ元大統領はこれを了承しています。そしてその量は発表されていません。

イプシロン・ロケットは今後さらに衛星打ち上げコストを安くして、世界の打ち上げビジネスに乗り込んでいくでしょう。
民間企業として衛星ビジネスを始める企業も出て来ると思いますし、そうなれば発射基地も内之浦から各地に分散されるはずです。
イプシロン・ロケットは量産化が必要になるかも知れません。量産化となればコストはもっと下がるでしょうし日本各地に発射場は分散され、そこに固体燃料のロケットが常に準備されれば、そしてその後に安全保障への協力を義務付ける法律が出来ればある意味でミサイル防衛網が民間資本で可能になる様な気もしますね。

衛星ビジネスの今後の課題として、現在地球の周りをまわっている寿命の尽きた衛星の回収作業があるのではないでしょうか。
国際条約として、今後打ち上げる衛星にはアポトーシス(自壊死)機構の搭載を義務付けるようにして、機能停止に陥った衛星は大気圏再突入による焼却を義務付けるべきではないでしょうか。

そして古いタイプのデブリ衛星には接近して軌道を変えさせ、再突入による焼却をさせるビジネスも考えられます。中共が提案しているレーザーによる破壊は、衛星を細かく破壊するだけで、かえって厄介な破片デブリになってしまいますから危険を増大してしまうのではないでしょうか。
https://www.gizmodo.jp/2018/01/china-wants-to-remove-space-debris-using-laser.html

通信衛星や気象衛星、GPSなど、今後の衛星ビジネスは需要が増すように思います。なぜなら衛星には寿命があるからです。搭載した微調整用のイオンロケットエンジンの燃料などが尽きた時が設計寿命となります。
しかし一度システム運用が開始されれば、衛星の寿命が来たからお終いと言う訳には行きません。再打ち上げは必須となります。

現在、経産省で開発している「ひすい」という、世界最高レベルのハイパースペクトルセンサーは、NECやIHIエアロスペースが中心となって完成を目指していて、ISSの「希望」船外実験施設に設置される予定とか。
そして2020年にアメリカの民間会社の物資補給機ドラゴンで打ち上げるそうです。
宇宙ビジネスのやり方を探る意味もあるのではないでしょうか。

如何に安く衛星を目的の軌道に打ち上げるか。宇宙はすでに商業スペースになりつつあります。
その中で、イプシロン・ロケットが持つ役割に期待しましょう。

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