2018年1月2日火曜日

安倍政権、一帯一路に協力か?

2014年11月に習氏が提唱した「一帯一路」計画。これがインド封じ込め政策であることは誰の目からも明らかでしょう。
ユーラシア大陸、東・南アジア、中東、東アフリカ、欧州の陸海のインフラ網を整備し、北京など人が住めなくなりそうな中共の主要都市と結ぶ壮大な計画です。

たしかに一帯一路とAIIBにはアジア、中東、ロシアを含む欧州などの多くの国が参加していますが、日本とアメリカは慎重姿勢を取ってきました。
しかし昨年開かれた居あ愛一路の国際フォーラムへ、インドのモディ首相は参加を拒否しました。
当然でしょう。

しかし執拗な中共は、なんとか日本を懐柔しようと日本の戦後生まれの経団連を呼びつけ、一帯一路への参加を美味しそうな話として語り、日中友好40周年を節目に参加要請をしたのだと思います。

そして親中派である二階俊博幹事長を北京に呼びつけ、一帯一路での日中の具体的な協力策を話し合ったそうです。
二階氏は安倍首相にそれを進言、安倍首相も協力する姿勢を示していると聞きます。

我が国は財務省の意味のない緊縮財政(PB黒字化)でデフレが元に戻り、産業界も未来の展望が見えません。ですから一帯一路のような巨大プロイジェクトと、未来が開けるようなバラ色の青写真を見せられると触手が動くのでしょう。

しかしまあ日本企業の参加は「金だけとられて技術は盗まれ、汚職、ハニートラップなどのリークで用済みになった日本企業を奴隷化する」という中共の姿勢は変わっていないと思います。
餌を見せつけられ、寄ってきた鶏の頭をひっぱたいても、びっくりした鶏が2~3歩逃げて、また餌をちらつかされると性懲りもなく戻ってくる・・・こんな現象を見せている経団連です。

日本以外の国は中共をしっかり見ています。ですから一帯一路に参加しても決して金は出しません。交渉力がある場合は・・ですけど。
途上国ミャンマーなどは今や借金漬けです。AIIBという高利貸に騙されて、すっかり搾り取られる国家になり果てました。だからロヒンギャ問題が出てきたのではないでしょうか?
アジア諸国では中国人に対する暴行、殺人、誘拐と言ったテロが後を絶ちません。嫌われているんですよ、中国人は。宗教も哲学もなく金権主義で差別意識(弱者を甚振る価値観)がものすごく強いですからね。

ともかく法律で、中共の会社は外国企業であろうと社内に共産党の組合が作られて社員の自由(言論や行動)が縛られ、もしかしたら給料からも何だかんだと天引きされるかも知れない状況になっています。
アメリカに東芝が嵌められたように、もっと大きな損失が待っているような気がいたします。

中共の報道機関は香港の新聞・雑誌に至るまで廃業に追い込まれました。政府批判(習近平批判)をしたからでしょう。ですから中共へ企業として進出すれば、もう日本を始め他の自由主義国からも擁護はしてもらえません。情報が来ないか、またはフェイクだからです。

特に報じられなくなったのが中共の経済に関する記事です。昨年の3月ごろは「2015年までの国有企業、金融、証券、保険業界で処分された不良債権が340兆円(20兆元)に達する」とか「上海株暴落後、シャドーバンキングによる貸し出しで表面的に穏健に見える中共金融界だが、巨額資金が海外へ流出した事実からも判別できるように、空前の機器に直面している。これは経済政変である。」、あるいは「中共の金融界の腐敗は、いずれ国家安全保障ならびに社会の安定に対して極めて剣呑な爆弾となる」など、中共経済に他する継承が鳴り響いていました。

ところがこれら新聞などに習近平主席が規制をかけ始めたわけです。ですから最近の中共発の情報源には経済が危ないことなど全く書かれていないと言います。
まさか「だから中共は安全だ」などと思って日本の経団連がのこのこ出かけて行ったわけでもないでしょうが、結果的には二階幹事長を言いくるめて、安倍首相も一帯一路に乗り気だなどと報じられるようになってしまったわけです。

アメリカも中共に対する投資には積極的です。それは中共がドル経済圏の中にあることを知っているからです。いざとなれば決済を拒否したり、制裁発動が可能な状態にあるからですね。
アメリカには「国際緊急経済権限法(IEEPA法)」と言う法律が出来ていて、大統領令だけで、議会の承認を必要としないで「重要な脅威となる(安全保障も含む)団体などの資金凍結やアメリカ企業との取引遮断をすることが出来る」法の準備が出来ているからです。

一方、我が日本にはこのような法律は準備されていません。立法機関が野党議員の反国家的活躍で機能していませんからこのような準備が出来ていないようです。
それを承知で一帯一路への参加などすれば、華人はその愚かさに驚き慶び、大歓迎をすることだけは間違いありません。真面目に働く経団連・・そして墓穴を一生懸命掘るわけです。

しかし、アメリカにとってはこれはドル体制が円によって危うくされることに繋がらないでしょうか。そうなればアメリカは日本に対して何らかの制裁を掛けてくるかも知れません。そしてそこも中共が狙うポイントのようにも感じます。

対中経済には、日本はアメリカと協調して中共に対峙しなければならないでしょう。何故なら目標(ゴール)は中国共産党を解党に追い込むことにあるからです。

経済も、北朝鮮も、そして一帯一路やAIIBもそのための道具として考える必要があるのです。安倍政権の一対一路への協力も、その戦略の中にあるのなら認められるのですけどね。

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