2016年10月12日水曜日

福岡県でも小池フィーバー

自民党党員の小池百合子東京都知事は、鳩山邦夫元総務相の死去に伴う衆院福岡6区の補欠選挙に立候補している故)鳩山邦夫氏の次男、鳩山二郎氏の応援に駆けつけました。

鳩山二郎氏は青山学院の初等部、中等部を経て高等部を中退し、オーストラリア・サウスポートスクール卒業、杏林大学総合政策学部卒業した学歴を持っています。
母親は元タレントでエッセイスト、邦夫氏と結婚された高見エミリー氏です。

2013年6月30日投開票の大川市長選で市長に当選し、同市では史上最年少の市長だったとか。現在は37歳。2016年の9月に、その大川市長を辞職しました。
おそらく6月に亡くなられた父親の遺志を継いで、衆議院補欠選挙に立候補するためでしょう。

福岡県では「福岡県政界のドン」と呼ばれる蔵内勇夫県連会長の長男の謙氏を自民党(福岡県連)が推薦していたため、鳩山二郎氏は無所属で立候補せざるを得ませんでした。そこで小池都知事の出番となったようです。
時の人「小池都知事」が鳩山二郎氏の応援に来ると聞いたからかどうか、突然、蔵内勇夫県連会長が辞意を表明したそうです。

どうやら自民党は両者の公認をしなかったようです。どちらが当選しても自民党にとっては良いわけですから当然かもしれませんね。
蔵内勇夫氏が辞意を表明したのは、息子の自民党公認が取れなかったからだそうです。選挙は無所属対無所属の対決になっています。
蔵内氏が辞意を表明したのは自民党に対する怒りのようなものかも知れませんが、我々にとっては単なる「親ばか」にしか見えません。それとも他に隠された理由があるのでしょうか。

久留米市の繁華街で小池都知事の応援演説に集まった人の数は約5000人。小池都知事の人気は、マスコミもさることながら、インターネットで配信されている都議会の様子や、毎週行われる小池都知事の記者会見の動画などで、福岡の人たちも見ることが出来るからかも知れませんね。

小池氏は「明日からの二郎氏の戦いは厳しい。だって(自民党の)公認を取れなかった。(小池氏にとっても)人ごとではございません。応援してくれる国会議員は福岡県で1人。これも人ごとではございません」と、自分の都知事選挙と同じような境遇の鳩山二郎氏を応援していました。
そして小池氏は大きな拍手を浴びていました。

小池氏は「都政のドン」といわれた内田茂・前都連幹事長を敵に回し戦っています。鳩山二郎氏は「福岡県政界のドン」と呼ばれる蔵内勇夫前県連会長を敵に回して戦うのでしょうか。
自民党は、蔵内謙氏の応援演説に、「麻生太郎副総理兼財務相」と「古賀誠元幹事長」を送り込みます。「農家が多く、保守が強い6区で自民党の火を消すわけにはいかない」とか「蔵内氏と力を合わせ、インフラ整備を頑張り抜きたい」などと演説したようです。
麻生太郎・古賀誠両氏と小池百合子氏の戦いはどういう結末を迎えるでしょうか。

さて、小池氏の抜けた衆院補欠選挙の東京10区では、都知事選挙で小池氏を応援した若狭勝氏が自民党の公認を取って戦っています。
若狭氏は「小池を応援したら自民党を除名する」とまで言われたにもかかわらず、小池百合子氏を応援し、懲罰されると思いきや、補欠選挙には自民党公認で立候補しました。

若狭氏を厳重注意処分で終わらせ、立候補で公認を出させた二階俊博幹事長も応援に駆け付け、「若狭氏を圧勝させていただきたい」と叫び、公明党も若狭氏を推薦して、井上義久幹事長が「断じて負けるわけにはいかない」と支持を呼びかけておりました。

対する野党は、民進党が新人、鈴木庸介氏を公認候補として、共産党には候補者を出さないよう要請し、蓮舫氏は「野党対与党のシンプルな形が有権者に選んでもらいやすい」として、この補欠選挙に挑んでいます。

補欠選挙ですから政策を訴えることは余りありませんが、現在の与党と野党に対する国民の支持がどうなっているのか、それによって来年早々に噂される衆議院の解散総選挙の判断材料になることは間違いないでしょう。

福岡6区と東京10区、ともに小池氏が応援する候補は自民党です。小池氏の選挙戦は、都知事選では街頭演説を中心にしながらもインターネット戦略を駆使していました。
今回の戦略はどうなのでしょうか。

福岡では、蔵内勇夫県連会長の息子さんが立候補で自民党の公認を取れませんでした。蔵内氏は自民党の重鎮を呼び応援演説を頼んだようですが、このような選挙は古い形式の選挙のように感じます。
つまり、自民党のブランドで有権者の信頼を得るという発想です。

しかし、小池氏のブランド力は都知事選挙で話題を提供し、インターネットの双方向性で有権者と向き合って選挙戦を盛り上げていく手法でした。
政治家・小池氏の政治力は、今後の豊洲移転問題、そして東京2020の会場認定を行ったIOCとの再検討容認問題がうまくいくかどうか、それを見なければわかりません。
しかし、このような土壇場の問題、それ自体が小池氏のニュース性を高めています。応援演説に人が集まるのも、それゆえでしょう。

両方の補欠選挙に小池氏が絡むこと、もし小池氏の応援する候補がともに勝利すれば、次期衆議院選挙には小池都知事の支持を求める候補が激増するかもしれませんね。

ともかくこの補欠選挙、今月23日が投票日です・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿