2016年5月26日木曜日

伊勢志摩サミット始まる

G7サミットが日本の伊勢志摩で始まりました。
神道の原点、伊勢神宮を配する三重県での開催で、何でもオバマ大統領が広島を訪問し、原爆記念碑に献花をするそうですね。
そして事前に「これは謝罪ではない」という必死のコメントがアメリカ側から出ております。日本側が何も言っていないのに・・・

オバマ大統領は、「世界で、あの大戦で犠牲になられた人々の慰霊を行う」と述べております。我々日本国民は、それに何の不満もありません。
主語の無い「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」と言う碑文について、評論家の馬淵氏は「『主語が無い』・・誰が誰に言っているのかなどと言わないで、アメリカ国民よ日本はこの報復など考えていません。安心してください・・という意味だと伝えられればいいでしょう」と述べております。
はたしてオバマ大統領は、それをうまくアメリカ国民に伝えられるでしょうか。レームダックとなっているオバマ大統領にとって、この広島訪問は最後の花道となるべきものです。「核無き世界」という理想を謳い上げてノーベル賞まで取った大統領の、力不足で挫折したその姿を、広島を使って世界にはっきりと見せるべきですね。

さて、今回のサミットは最初から中共対策になることが暗黙の了解事項だったようです。中共を名指しはしていませんが、このキャンペーン動画などを見れば、それがはっきりします。
https://www.youtube.com/watch?v=6PBvvVvkXks

しかし、現実の経済規模(GDP)では中共はG7各国の経済を合わせたよりも大きく、ある意味ではG7などはG20の配下の集団に過ぎないという習政権の言い分も、ある意味で正当性を持っています。
今回の伊勢志摩サミットも、ドル覇権の維持に必死になっているアメリカの為のサミットとも取れるものですね。

サブプライムローンの破綻以降、世界経済はいくつかのバブル景気を煽り延命してきました。しかしその後、ウォール街の「いわゆるユダヤ資金」にとって、もはや投資先が無くなった状況が続いています。
中共を太らせてしまったこの資金は、こんどはこの華僑資金に投資先を持っていかれそうです。その出鼻をくじいた事件があの「パナマ文書」でしたね。

中共の要人たちが列挙されたパナマ文書は、ついでに裏切者の英国、シティを叩く要素もあったようです。このパナマ文書の狙いは、タックスヘイブン潰しとの噂もありますが、ある意味で「安全なタックスヘイブンはアメリカにしかないよ!」と言っているようなもので、アメリカ以外に向かった中共からの逃避マネーをアメリカに集める戦略だと見ておりますがいかがでしょうか。

世界経済が低迷を始める危機を前に、ただ一つ可能性を残した国家が我が国です。安倍首相がそれをどのように表現するかが焦点ですが、「消費増税先延ばし」はまだ表明されておりません。
日本経済は現在、非常に力なく、しかし極わずかですが上向きになっています。雇用も維持され、熊本大震災がどの程度経済的打撃になっているのかはまだ計算が出来ていません。

安倍首相自身は消費増税は反対ですが、財務省が言うことを聞きませんからアメリカからポール・クルーグマン氏やジョセフ・ステグリッツ氏を呼んで「消費増税など今はするべきではない」という言説を取りました。この時に安倍首相は、この伊勢志摩サミットを意識しながら「ドイツをどう説得すべきか」と両教授に質問しました。

ドイツは第一次政界大戦の後、フランスが課した天文学的賠償金の支払いに、お札を刷って返済してしまおうとしたため、猛烈なインフレーションが起きました。
それがトラウマとなって、マクロ経済が機能しない国家となってしまったようです。(敗戦直後で生産設備が皆壊れてしまっていたためです)

両経済学者からは、「ドイツ?あそこはなにを言っても駄目だ。」という返事が返って来たとか。
しかし、サミットともなればG7の一員であるドイツ・メルケル首相ですから、無視することは出来ません。どう説得し、政府負債を増やし通貨を市中に供給する意味を7か国一致で世界に発信するか、それが安倍首相のサミットでもあります。

政府の借金とは、国民に仕事をさせるためのものです。どんな方法であれ、国民の多くが仕事をすれば国家は栄えます。
財務省は「政府の借金を民間に付け替えろ」という政策を言っているわけです。つまり銀行に置かれたお金は民間に貸し出して市中に流せと言う訳です。
しかし未来ビジョンの無い国内に借金をして投資しようという企業は無いのです。この状態をデフレといいます。つまり需要不足なのです。
政府の借金のまま、民間に仕事を出せば、お金は市中に流れていきます。その政府発注の仕事が未来指向であり、それが民間に伝われば未来の方向性が見えます。そうなって初めて民間が借金をして生産事業に投資を始めるわけですね。こうしないとデフレ脱却は無理でしょう。国債の金利支払い問題などありません。日銀が買い取ればいいだけですからね。日銀は受け取った利息をすぐに国庫に入れますから。

インフレ傾向になれば、税収は大きくなり、同時に借金は実質が減っていきます。「借金した方がお得な社会」になるわけで、そうなって始めて民間借り入れに火がつき、国力は回復していきます。
社会福祉(生活保護)や年金生活は苦しくなります。そして公務員の給与も上がるのは最後の方でしょうから苦しくなるでしょう。
しかし若い世代は元気になり、新しい事業なども活性化していくでしょう。若い世代に余裕が出来れば、やがてそれに伴って出産件数が増え、人口問題も快方に向かうはずです。

それをG7の各国が協調しながら行うことが出来れば、相対的に中共の力は衰えていくでしょう。そして民主主義の持つ新たな力を構築することで、中国大陸も民主化になびく可能性が出て来ると思います。

さて、伊勢志摩サミットはどのような展開をするでしょうか・・・

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