ついに台湾は台湾人の政治が始まったようです。香港からやってきた馬英久前総統は総督府から退去し、国民党の政権はその座から離れていきました。
蔡英文総統になった台湾がどういう雰囲気なのか、それを知りたくて今(22日)、台北に来てしまいました。
街は思ったより静かで、それほど変わった感じはしません。街ゆく人々も普段と変わらない活動をしております。
記念のビールが販売されたと聞いていましたが、どこで売っているのか判らず、また販売量も少なかったらしくて入手することは出来ませんでした。
5月20日、就任に当たって蔡総統は、大陸・中共に「対話の継続」を呼びかける一方、日米や欧州など「共通の価値」を持つ民主主義国との「全方面の協力」を進める考えを示しました。
「共通の価値観を持つ国家の連携」は安倍首相が訴えたものですね。その環の中にたいわんが入ることを意味していると思われます。
また、中共が強調する「一つの中国」という「1992年コンセンサス(合意)」については、「歴史の事実」として「尊重する」と述べましたが、合意については言及しませんでした。
その代わりに間接的ながら、「台湾の民意」を尊重するように中共側に求めたわけです。
しかし、「中華民国の憲法体制」には中台を不可分と定める「政治的基礎」が含まれているとして、「一つの中国」を求める発言もしたようですね。
このような発言に対して、習政権がなんと答えるかについてはまだ何とも言えません。
中共は、台湾を中共の一部とする「一つの中国」という原則を「1992年コンセンサス」として訴えておりますが、台湾は中共が民主化した時、初めて台湾と同じ国になることを信じているのだと思います。
つまり蔡総統は、「一つの中国」は変えられないけど、中共が「北京を核とした統一」を意図していることに対し、「台北を核とし、民主的な統一」を意図することで大陸を牽制しようと言うことではないでしょうか。
こうすることで、習政権が言う「一つの中国は変えられない」というフレーズに対処できます。頭のいい蔡総統の仕掛けた罠ですね。
中共は経済的にどうすることも出来なくなってきております。共産主義体制でありながら、自由資本主義の良いとこ取りを行った結果、最初はうまく行きましたが、結局両方の悪いところだけが残って、今それが表面化してきただけだと思います。
環境問題に無策であったことから、間もなく北京は周辺の砂漠化によって人が住めなくなるでしょうし、多くの工業地帯でも重金属に侵された大地には人は住めなくなると思います。
日本が持っている公害対策の技術を、同じ価値観を共有する台湾を通して大陸に使用することで、公害問題を台湾によって解決の方向に導き、共産主義では何も解決できなかったことをアピールすると言うのはいかがでしょうか。
中共国内には、現在このような情報は流せません。しかし欧州やアメリカには華僑が多く居ります。台湾華僑との接触は大陸華僑の方から行っているはずです。うまく絡めて台湾華僑に北京主導の統一を持ちかける算段だったのでしょう。
このコネクションを逆手にとって、「一つの中国」になれば大陸の共産党は、台湾の国民党や民進党、そして「ヒマワリ学生運動」の流れから生まれた新政党「時代力量」などと同じ一つの政党になることを強調し、そうしないと、今の中国共産党は追い詰められ、やがて人民の反乱が起きて再び混乱状態(アナーキー)になってしまうことを訴え続けるのです。
欧州やアメリカ、そして東南アジアや台湾、そして日本に居る華僑は、商才があり頭もよく、裕福な人が多く居るようですから、彼らに同調してもらえばこの作戦は可能になるような気がします。(特に若い世代に訴えることです)
華僑の先祖の居られた地方の人民解放軍に働きかけて、共産党打倒を訴えてもらいましょう。
現在大陸では、キリスト教徒の迫害が始まりそうです。十字架を「違法建築」などと因縁を付けて取り壊し始めているとか。
キリスト教徒が共産党員よりも増えてきたことがその背景にあると言うことです。やがて法輪功と同じようになって行くかも知れません。
そうなってくれば、いくらトランプ・アメリカであっても放置できなくなりますね、きっと。
安倍首相はロシア・プーチン大統領と対中共戦略を勧めます。ロシアへの日本からの経済援助は、今の中共にとって大きな痛手になるのではないでしょうか。
底を見計らって、南シナ海人工島基地問題に台湾が日米の価値観を持って参加してくることも考えられます。もちろん軍事的参加です。
人工島に居る「人民解放軍」に向かって、砲身を向けるのは「北京の方向だ」などとアジ演説をしてもらいたいものですね。
このような事も可能になる・・・蔡英文総統の就任です。
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