2014年1月30日木曜日

尖閣諸島は日本と中共の国家エゴ対立なのか?

アメリカのニューヨークタイムズ紙が、「尖閣諸島をめぐる日本と中共の対立が「国家エゴ」のぶつかり合う世界的な広報合戦に陥っている」として、「対立解消に向け、具体的に取り組むよう両国へ呼び掛けた」そうです。

しかしそんな国家エゴのぶつかり合いでは無いはずです。日本は尖閣諸島を統治していて、魚釣島には日本企業が鰹節工場を経営していた実績もあります。
長い歴史の中で、そこを具体的に統治したのは日本だけだったはずです。
島ですから、船でちょっと立ち入ったり、その周辺で漁業を行ったりした民族は居たかもしれませんが、そこで生活していた実績など日本国民以外には無いはずです。

そこに中共が領有権を持ち込んできただけです。近海で石油が埋蔵されているなどという国連の調査から後のことです。
太平洋戦争後、沖縄がアメリカに占領されて、尖閣諸島も取られてしまいました。アメリカが尖閣諸島は沖縄の島々の一つとしたからです。
そしてそのすべてを含んだ沖縄は1972年に日本側に返還されました。つまり尖閣諸島は日本の領土に戻ったわけです。

中共が行っているのは侵略行為です。中共の言う歴史から「そこは中共の領土」と言う発想は、やがて世界中が中共の領土にもなる発想で、意味を持ちません。
中共で軍拡が行われているのも、武力によって尖閣諸島を完全に取り上げることを前提としているからではないでしょうか?

領土領海の問題を解決するのは、国際司法裁判所を使うことが平和裏に解決する唯一の手段ではないでしょうか?
ですからこの問題を解決するのに、日本はこの裁判に訴えることを提案しておりました。しかし、中共はそれを拒否してきたのです。
そして「尖閣諸島の領有権争いを認めるならば、話し合おう」などと変な言いがかりを付けてきたのも中共です。アメリカが「話し合いで解決を」と、しきりに強調するからでしょうね。
安倍政権は「(領有権争いを認めろ・・などという)先入観を無しにするなら、対話の扉はいつでも開いている」と述べたまでです。

この一言で中共はフリーズ状態になっているだけです。本当に領有権争いにしたいなら、中共側から国際司法裁判所に訴えてみればいいではないのでしょうか?
それが出来ないこと自体、中共の主張が「嘘」であるという証しなのです。ですからニューヨークタイムズが「対立解消に向け、具体的に取り組むよう(国際司法裁判所を使えと言う意味ですよね)両国へ呼び掛け」ても、中共がそれに応じなければ、無理なのです。

安倍首相が、「地球俯瞰外交」を始めたために、あせった中共の指導部がやたらと欧米の広報関係にプロパガンダをかけ始めたことが、ニューヨークタイムズ紙の言うところの「世界的な広報合戦」に見えたのでしょうね。日本外務省は広報の応戦をしているだけですよ。
安倍政権の俯瞰外交は、日本の支援を東アジア全体を見て行い、さらにアフリカ大陸から中東までをも求められれば支援する体制を作っているだけで、これまで中共や韓国に偏っていた支援を広げているだけです。そしてこれは、経済的に豊かになっても義務を果たそうとしない中共に、変わって行おうと言う発想です。

中共への支援はもう十分なはずです。そういうわけで今後中共に対する日本の支援は、経済的にも技術的にも縮小するでしょう。その結果中共の経済が例え縮小しても、あとは中共国内の政治的手法の問題と見るだけです。

このように日中関係を「戦争の緊張状態にある」と見て、解決を即す論調はフランスからも出てきています。
フランス国民議会・下院のバルトローヌ議長が、北京で「双方が客観的に歴史を認識することでしか、こうした困難を乗り越えることはできない」などと日中関係の緊張について述べたという事です。
そしてこのような困難を「欧州は経験したことがある」とか「(緊張が)交流を阻害してはならない」、「歴史学者がよい仕事をするよう求めたい」などと指摘したようです。

羅援元少将などが、「中共と日本が開戦すれば、中共のミサイルで日本は火の海になる」とか「中共は国土も広く、戦争での持久力は比較的強いが日本はそうではない」、「人民解放軍の1000発のミサイルが日本に照準を合わせた」などとしきりに核戦争を仄めかしていますから、その恫喝にのってこのような発言が生まれるのでしょうね。大丈夫ですよ。

中華の国は、客観的歴史など認識することは出来ないし、欧州のような戦争も出来ないのです。バルトローヌ議長にはもう少し「中国大陸の独特の歴史」を調べてみて欲しいものですね。

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