2011年6月24日金曜日

パナソニックの発電チューブ、その使い方は・・

福島第一原発の煽りで、太陽光パネルなどが注目を集めていますが、パナソニック社が発電チューブというものを開発したそうです。
熱が流れにくい合金(熱電変換材料)と熱が流れやすい金属を交互に接合して形成した「熱電変換技術」を利用を使って作られたチューブ。普及が期待される地熱発電のタービンの変わりに熱湯を通して発電することなどが考えられ、有望な技術になるでしょう。
2018年の実用化を目指すそうです。

従来の熱電変換素子と比べて4倍の発電量があるとのことで、長さ10センチのチューブでは約1・3ワット時の発電が可能とか。
もし長さに比例して発電量が上がるなら、1mで13ワット時となり、100mで1.3キロワット時になり、70万KW時を得るには5384.6kmの長さのチューブが必要です。

チューブの太さが判りませんし、この長いパイプをどのように配置するか、どのくらいの熱量が必要か、チューブの耐用年数などがわかりませんと、実現可能な設備の価格、発電コストなどは出てきません。

ゴミ焼きの廃熱なども利用可能ということですが、廃棄物で大量の熱を出すもの、それが原発の廃棄燃料ではないでしょうか?
高レベルの廃棄核燃料は、まだかなり発熱しますからお湯も沸くでしょう。それをこのチューブに通して発電できれば「核燃料」のコストダウンにもつながります。
長時間、放射線に耐えられるようにする技術が必要になりますけど・・・
フランスの原発の廃棄物を有料(かなり高い価格)で引き取り、それを使って発電すれば電力消費者からもお金が取れます。
温度が下がってどうにも使い物にならなくなった核廃棄燃料は、ガラス固化の上、宇宙投棄がいいでしょう。この発電でその費用を稼ぐことが出来れば、核廃棄物の心配がなくなります。

さて、このように発電のアイディア、そして新技術は今後ますます数多く出てくることでしょう。だからこそ「発電事業」と「送電事業」は分離すべきなのではないでしょうか?
そして送電設備は、道路行政のようなやり方にもっていくべきだと思うのですけど。そうしませんと、社会インフラとしての性質の設備ですから、民間では困るのでは?
そのかわり発電事業は民間として競争した方がより安い設備が登場するでしょう。原子力発電も排除しない方がいいのではないでしょうか。
震災・津波の安全を考慮して、いままでよりもかなり厳しい設置基準を作成し、それをクリアした民間事業なら送電設備への接続を許可する方が、日本の未来にとって有利でしょう。

今回の福島原発の放射能漏れは、東京電力の「先送り主義」が原因。IAEAの勧告を誠実に守っていれば起きなかった事故でした・・・・。
少なくとも、これからアメリカ、フランス、そしてロシア、中共が口をそろえてこのように言うはずですね。(元連合軍です。絶対に原発は止めませんね・・・)
そして世界に広がった脱原発のヒステリーを収める方向に必死に動くでしょう。

スケープゴートになるのは、言うまでも無く東京電力の歴代の社長達。そのために今まで高額な給料を渡していたと考えれば、同情することはないでしょうけど。
世界中で公聴会が開かれ、針の筵に座らされる天下り社長。
「あなたがその職にあった時、IAEAの指摘を真摯に受け止め、対策をこうじていたらこのような放射能漏れは起きなかったと思いませんか!」などと追求され、その責め苦は「はい、そう思います」と言うまで続くでしょう。見ていてあまり良いものではないですけどね。

既得権とは、こうして崩していくものでしょうね。我が国では・・・

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