2011年6月18日土曜日

脱原発のフィーバー、留まるところを知らず

大震災で福島第一原発がメルトダウンを起こし、放射能物質を環境に吐き出してしまったことで、世界的な脱原発の風潮が始まってしまいました。
ドイツはメルケル政権がせっかく原発再開を示唆していたにもかかわらず、それがフイになり、改めて脱原発宣言をすることになってしまいましたし、イタリアも原発再開に目処をつけるために企画された国民投票で、反原発側が圧倒的に勝利してしまいました。

日本でも脱原発の、主催者発表3万人、警察発表3千人という、いかにもサヨク的なデモが行われました。
自民党の石原伸晃幹事長が「集団ヒステリー」と発言したことは、実に正直な感想でしょう。
社民党・福島党首が「世界の人々の気持ちが全く分かっていない(原発)利権の政党だ」とヒステリックに応酬しましたが、利権集団は今、民主党に回っているのでは?
石原幹事長は「反原発は簡単だ。脱原発というのも簡単だ。しかし生活を考えたときどういう選択肢があるのか示さなければいけない」と冷静になることを示唆しました。イスラエルのイツハク・ベニスラエル物理学教授も、石原氏と同意権のようです。

サヨク的体質は、常に量的数字を隠すか捏造することで知られていますが、今回も太陽光とか風力、地熱発電をその発電量・コストを無視して標榜しているようです。現在の技術では、それらで原発の代替は不可能であることも隠蔽しての推進です。

欧州の脱原発は、フランス一国が原発を行い、それを陸続きの周辺国に輸出するというインチキなもの。そのこともまた、日本の脱原発派は隠しています。
彼らは東京電力のバッシングしておりますが、ヒステリー状態の批判では困るわけです。
実際は東京電力がIAEAの勧告を無視し続けたことが原因。IAEAは福島第一原発の予備水冷設備が危険であることを数回指摘し、改善を東京電力に求めていました。しかし東電の幹部は天下り人事だったようで、自分の任期中には地震は来ないだろうと、金のかかる改善を先送りにしていただけ。ようするに事なかれ主義の天下り社長達が犯人。
そういう意味で、今回の放射能漏れは人災であると言えるのであって、そこにのみ東電の責任があり、日本のエネルギー政策の反省があるわけです。ヒステリーになっていては本質が見えてきませんよ・・

天下りの問題もここにあるわけで、やっかみ半分の批判ばかりしていると本質がみえなくなることも反省材料ではないでしょうか?

震災後、東京電力は毎日インターネットに「その日の供給可能電力量」と、その日の「予想されるピーク電力」を公表し、1日前の実績と1年前の同日の実績をグラフで表示するようになりました。
http://eastjapaneq.jp.msn.com/teiden
これはすばらしいことですが、マイクロソフト社が協力していることが気になります。
この情報をよく見ていると、この分刻みに表示される電力量を、電力価格相場に置き換えることも可能ですね。
実際にこれを電力相場表として見ると、夜間の安い時間に充電し、昼間の高い時間に供給すれば儲かることも判ってきます。(EVの電池を使って)
もっとも、そうなると「本日の供給可能電力量」も変化しますから、もっと複雑になり、必ずしも儲かるかどうかは判りませんが・・・

この表を見ていて判ることは、次はアメリカが発電事業と送電事業を分けろと言ってくる可能性があるということ。(マイクロソフトとグーグルの戦いは続くでしょうけど、共にアメリカの利益は守ります。日本のような売国企業ではありませんからね)
そして送電事業は日本の電力会社でかまわないから、電力相場システム(=スマートグリッド)はアメリカのを使えと言うでしょうね。
その上で、アメリカの国益に即して日本の反原発を利用する戦略に切り替えるかも知れませんよ。

ドルの裏づけの石油が使えなくなりそうな昨今、ドル防衛のためには新たなるエネルギー戦略が必要ですからね。

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