2010年12月28日火曜日

漂流する民主党、小沢切りか菅切りか

支持率の上がらない民主党。菅首相と小沢元幹事長の話し合いがつかなかったようですが、どうやら小沢氏が負けたようです。
菅首相は、支持率低下の原因を小沢氏の国会招致によって打開できるとしているようで、一方の小沢氏側は菅政権の指導力不足と外交の失敗が原因として国会招致を拒否していました。
でも、本当の国民の怒りは、民主党による政権交代が虚偽の公約であったことに対する怒りであり、同時に自民党にも期待できない、持って行く場のない怒りのようです。

来年の通常国会と、4月に行われる統一地方選挙が当面の民主党の目的なのでしょうか、通常国会が1月の24日ごろまでには開かれるでしょうし、そこで審議される平成23年度の総予算の審議のゆくえが気になります。
法人税減税と合わせて実質の増税となる国民負担。この審議をどのようにするかが、その後に続く統一地方選挙の戦い方を決めることになるからでしょう。
特に来年は都知事選となります。石原都知事が4選に出馬するのかどうかは知りませんが、どうしても革新知事を出したい民主党左派・日教組の思惑も絡んで、複雑さを増す民主党のようです。

民主党の支持団体「連合」が事態収拾に動いて、菅・小沢会談をセットしているようです。「統一地方選の厳しい現状について政府と党のしかるべき人に意見を聞いてもらうためだ」というのが連合の言い分。
しかし会談には、「やめると言ってやめないのは、やめてほしい」と揶揄される鳩山前首相が出席し、小沢氏批判の仙谷官房長官は同席しなかったという構造。
選挙だけは小沢氏の力を借りたい民主党なのでしょうが、政倫審へ出席後の小沢氏の進退が気になります。

統一地方選挙の結果が民主党にとって敗戦であれば、菅政権への批判が高まるでしょう。その前に菅首相が総辞職して、岡田政権(あるいはその他の政権)に変わってもそれほど国民の期待は上がらないのではないでしょうか?
そしてそうなると、今度は解散への圧力が高まるでしょう。
民主党の支持率が上がらなくて解散をするわけには行きませんから、先延ばししか方策はなく、その間にサヨクがおかしな法案を通し始めるでしょう。夫婦別姓だとか人権擁護法案といった日本解体法案が、きわめて悪質な手法で成立していきます。

どうやって衆議院を解散させるか、そこが野党の存在価値なんですが、国民から信頼される政党がない現在、野党にとっても本音では解散は望まないかも知れませんね。
そこで解散を仕向けるのは選挙に強い小沢一派。どぶ板選挙でも票数さえ集まれば選挙は勝ちです。身近な利益誘導で票数をかせぐ小沢選挙手法。ふたたびそれが台頭してくるかも知れません。(地方の選挙民はまたそれで騙されるでしょうか?)

議員達にとって、日本国民に受け入れられるのは「中共批判を行い、反中として論陣を張ること」とは判っているようですが、一方の財界は「中共は金蔓。波風立てないで親中の政党に政治資金を出す」という構造。国民と財界が離れているから始末が悪いようですね。
小額の個人献金をインターネットで集めることは、まだ法律で認められていないようですし、所属政党からもらう資金は企業献金が主なもの。ですから議員はどうしても反中の論陣が張れません。

長い自民党政権時代に作られた、「選挙と政治資金と財界とアメリカ」の関係。それがいまアメリカの部分を中共が奪取し、小沢一郎という議員によって使われているということではないでしょうか?
この構造が小沢議員の「どぶ板選挙」に力を与え、身近な利益誘導による票集めを可能にしているようですね。

中共が日本政府に強く出られるのも、この構造を知っているからかも知れませんね。

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