2020年7月13日月曜日

日本防衛の現状

日本国憲法には、「公正と信義を信頼できる各国に対してのみ国際紛解決の手段に軍事力を使うことはしない。その為の軍事力も保有しない」となっています。
中共のような「公正も信義もなく、専制と隷従、圧迫と偏狭を推し進め、軍事力のみを判断基準にする国家」に対してどうするかの記述は見られません。

日本政府は現在、東シナ海と南シナ海上空での中共の空軍機の監視強化に向け、フィリピンとの間で中共軍機の動向に関するレーダー情報の共有を検討しているようです。

つまりフィリピンへの日本製防空レーダーの輸出を機に情報を共有できる関係を築き、フィリピンの防衛力強化のみならず、日本と台湾の防衛にも資する安全保障協力に発展させる計画です。

フィリピンとは、武漢コロナウイルスの影響がある為に郵送による輸出入契約の手続きに入ったそうです。現在はインターネット回線でメールや会議も行えます。傍受される心配もありますが、暗号化などで対処は可能なはずです。
現状、フィリピン側がサインをすれば月内にも契約が締結される状況にあるそうです。

フィリピン軍にとって、スプラトリー諸島に勝手に作った人工島で滑走路、そして制空権を確立させつつあります。
これに対抗するには、フィリピンはレーダーを急ピッチで導入する必用があるわけです。制空権を取り戻さなければなりませんから。

現在フィリピンは、宮古海峡から太平洋に出てバシー海峡を抜けて行く中共軍機が頻繁に確認されているそうです。
また逆にバシー海峡を抜けて太平洋を北上する中共軍機も頻発しているそうです。どうやら目的は台湾への威嚇と侵略の準備がなされていると思われます。

このことから台湾防衛のためには南シナ海のバシー海峡と東シナ海の宮古海峡の情報共有が必用になるわけです。
宮古海峡を飛行している段階で日本が情報を提供すればフィリピンは事前に警戒できますし、バシー海峡から太平洋に出て日本に向かう中共軍機の情報をフィリピンから提供されれば日本は早期に警戒が出来ます。

輸出されるレーダーは三菱電機製の固定式レーダーFPS33基と、車載型装備である移動式レーダーTPSP141基です。
これを基に、比空軍の要求に沿って三菱電機が新たに開発・製造したレーダーシステムで、4基合計100億円と言うことです。

「バシー海峡の情報は日本防衛に欠かせなくなっている」とは、ある自衛隊幹部の言葉ですが、三菱電機は契約の締結後、固定式の3基の完成まで4年かかるとしているそうです。

空自はこの期間にフィリピン空軍の要員を招き、レーダー運用の教育訓練を行う方針だそうです。オン・ザ・ジョブ・トレーニング(=職場内訓練)で現地指導をすれば中共軍機の情報をその場で共有できます。
レーダーは航空機の接近を把握するだけでなく、速度や飛行形態のデータを蓄積し、データとひもづけすることで即座に戦闘機などを識別して対処できるようになることが必用で、そうなって初めてそのレーダーが警戒監視網として機能すると言うことです。

フィリピンは中共の経済支援を受けています。そしてアメリカとは米軍の訪問軍地位協定の破棄問題でぎくしゃくしています。
そしてレーダーの設置について経済支援を背景に中共が横やりを入れてくる可能性もあります。
未だにフィリピンの対中姿勢が定まってはおりません。

経済は経済、国防は国防として、中共からの経済制裁を受けた場合も考慮すれば、日本政府のレーダー輸出後の経済支援も重視する必用があります。

また、九州-台湾-フィリピンを結ぶ第1列島線で中共軍を封じ込めるには、台湾との連携も不可欠となります。

河野防衛相は日本最東端にある南鳥島の部隊を視察しております。本州から約1800キロ離れた南鳥島は島周辺に約43万平方キロメートルあり、滑走路や隊舎といった施設があり、海上自衛隊12人が常駐しています。

あとは尖閣の魚釣島に常駐員を置くことが必用になるでしょう。

日本の防衛は、今後もっと本腰を入れていかないと、中共にいいようにされてしまいますよ・・・

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