ウォールストリート・ジャーナル紙が3月29日に「貿易協議が最終段階に入り、アメリカ政府が重要と見る問題点において中共政府が譲歩を始めている」という記事を掲載しました。
それによりますと、「ネットワーク上で情報を処理する『クラウド』で、外国企業の参入環境を改善することを中共側が提案している」と言うことです。
つまり中共国内のインターネットに外国企業も参入させると言う事です。トランプ政権が求めてきた中共の市場開放の一環になるとか。
また、外資の技術を中共側へ強制的に移転させることを禁じる「外商投資法」を、この全人代で可決したとか。
また、中共の証券監督管理委員会が、アメリカ金融大手「JPモルガン・チェース」の合弁証券会社の設立を許可したことも発表されました。
「フェンタニル」と呼ばれる麻薬性鎮痛薬の規制強化も行われたそうです。このフェンタニルとは「オピオイド」という鎮痛薬に含まれる成分で、過剰摂取で年間数万人が死亡していると言う恐ろしい中共製の薬です。
この規制強化をトランプ大統領は非常に高く評価しているようですが、規制強化よりも製造中止にするべきではないかと思うのですが。
しかし、これらの譲歩を中共側が守るかどうかは判りません。つまり米中首脳会談に向けた雰囲気作りだけかもしれないからです。
中共は、騙したり破ったり形を変えて継続したりすることは当たり前で、現在交渉中の各内容も、首脳会談が終われば簡単に「手のひら返し」をするであろうことは目に見えております。
そして勿論、アメリカ側もそれを良く知っているでしょう。
ですからトランプ政権は、「中共政府の地政学上のレッドラインを強く試すようになっている」とブルームバーグは伝えております。
それでもいまだに尖閣諸島の接続水域には中共の海警局の機関砲を積んんだ船(要するに軍艦)が連続して入ってきております。
台湾を取られれば尖閣海域は中共の領海になり、そうすれば沖縄にはアメリカ軍が居られなくなりますから、中共の軍隊が入ってくるでしょう。
基地反対を叫んでいた方々はどこかに連れ去られ始末され、みせかけの独立をさせられ、日本語は禁止され、そして反日でなければ職に就けないという状況が生まれることは解っています。
ここに穴が開けば中共が太平洋に出て来る通路が出来てしまいます。そうなれば戦争以外に元に戻すことは出来なくなるでしょう。
この危機が日本国民はまったく判っておりません。テレビが封印しているからでしょうね。
アメリカ側はこの危険を理解しておりますから、現在の交渉中にもアメリカのイージス駆逐艦などに台湾海峡を通過させたり、ウイグル人らのイスラム教徒を大量拘束していることを具体例に挙げて述べたりして中共を非難しています。
対する中共側も台湾海峡の中間線を越えて飛行し、台湾側を挑発しております。
アメリカの共和党議員団はこの2月から、台湾の蔡英文総統をアメリカに招き、議会での演説に招請すべきだと言い始めました。もちろんこの中核には「ジョン・ボルトン大統領補佐官」がおりますし、その意見が次第にアメリカ議会で強くなってきていることも確かなようです。
この目的は蔡英文総統を通じて、台湾国民は独立を求めていることをアメリカ国民に直接伝えて欲しいと言うものでしょう。
そうすれば来年の総統選挙に蔡候補は台湾独立を掲げて戦えます。相当のプレッシャーが大陸からなされるでしょうが、戦闘行為が発生すればアメリカが出ていけます。
台湾国民は日本と同じように「事なかれ主義」に陥っておいます。大陸に出ていった企業も多く、今トラブルを起こしたくないという思いがあると言います。
これが「現状維持」という政策を求める有権者の意識になっているようですが、もはや現状維持は不可能であることを訴えなければいけませんね。(日本国民にも同じことが言えますけど)
そして来年の総裁選挙で蔡総統が再選されれば、アメリカ国民は台湾独立を望んでいることに気が付くでしょう。それからトランプ大統領の訪台が行われれば、台湾独立は極めて現実的になります。
現在交渉中の米中交渉は、このような環境作りが目的ではないでしょうか。米中首脳会談で、アメリカ側はこんどは経済だけでなく南シナ海、東シナ海、そしてウイグルやチベット問題も取り上げるという、その前提を作っているようにも感じます。
中共の譲歩は、早く経済だけで済ませたいという、そういう願いが表れているのではないかとも思うのですが・・・
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