2019年4月17日水曜日

世界経済と消費税

OECDのグリア事務総長が来日して、日本の消費税は26%に上げる必要があると指摘しました。
麻生太郎財務相が消費税10%は「国際公約だ」などとつまらない発言をした後ですから、当然グリア総長は26%も国際公約にしてしまおうと言う算段があるように思います。

OECDとは、経済協力開発機構(Organisation for Economic Co-operation and Development)のことで、本部はパリにあります。
第二次大戦後の疲弊した欧州に、いわゆる「マーシャルプラン」が発動されてから、これを契機に発足した経済支援機構です。

欧州で16か国から始まった協力機構ですが、現在はEU加盟国22カ国とその他日本も含めた13カ国で合計35カ国が参加する経済協力機構になっております。

第一次大戦後に起きた好景気と、それに続く大恐慌。第一次大戦後の敗戦国ドイツに課せられた天文学的賠償金がドイツにハイパーインフレをもたらします。(戦争で生産活動が出来なくなっているから当然です)
そしてそのハイパーインフレを背景に登場したナチスドイツが、そのインフレを経済成長に向かわせてドイツの未来型社会を実現させ発展(高速道路や自動車など)します。そしてナチスは軍備拡張に走り第一次大戦の復習に出たのが第二次世界大戦だったようです。

小村寿太郎(日本の外務省外交官)によって満州鉄道へのアメリカの参加を断ってしまったことなど、色々あって、アメリカを敵にまわした日本は、ドイツとの防共協定によってナチスと組みます。そこをルーズベルト大統領に利用されて第二次世界大戦に日本も巻き込まれたわけです。

結果はご承知の通りですが、この時のナチス、ヒトラーの描いた未来社会はその後アメリカが継承し、そして高速道路などが欧州や日本に建設されて行きました。つまり経済成長が継続したのです。

破壊されたところを復興するには経済成長が安易に可能ですが、復興が終わった後は難しくなります。戦後の復興は破壊の再建だけでなく、その後開発された電化製品や自動車が経済成長を促進します。しかしそれも現在は息切れがしだしています。

経済成長によって生み出された余剰資金。それが軍事産業に回り再び戦争ということを防止したいのが世界の意思です。それに反しているのが現在の中共です。
そして余剰資金の扱い方が国際金融資本(OECDやIMFなどを含む)と、国家主義グループとの間で異なっているようです。

国際金融資本側はグローバル経済を目指します。国家主義はナショナル経済で余剰資金は国家観のディール(交渉)で行うことを目指します。
そしてグローバル経済は金融資本ですから余剰資金を金利で取り上げようとするわけです。その金利を払わせるために、各国に負担をかけ、各国は税金で余剰資金を取り上げようとするわけですね。
詰まる所、共産主義もグローバル経済も余剰資金を国民からとりあげることが目的のようで、ナショナル経済重視は、常に国家間の交渉で世界経済をハンドリングしようと言うものではないかと思います。

ですからOECDのグリア総長が、「日本の消費税は26%」と言うのは、日本国民の預金が異常に多いから言うのでしょう。「日本国の借金が・・」などと言うのが詭弁であることは十分承知の上だと思います。
財務省は彼らの言うがままに動かされているだけでしょう。東京大学のレベルも落ちるところまで落ちたものですね。

成長するナショナル経済で、余剰資金が軍事に回り世界大戦になった例がナチスドイツですから、各国はそうならないように考えます。それが現在の平和主義であり、それを利用した共産主義やグローバル経済という、民間資本を認めない体制や金融第一主義が台頭した原因ではないでしょうか。

しかし税によって国際的な機関に余剰資金を集め、それを資本家に配分すれば貧富差が広がり現在のような混乱(黄色いベスト運動や移民排撃暴動など)が生じてしまいます。
これらも放置すれば戦争の火種になりかねません。

ようするに余剰資金を停滞させないためには、税による奪取ではなく経済成長による貨幣価値の緩やかな減少の方が良いようです。急激な貨幣価値の減少はインフレとなりますが、緩やかであれば経済成長なのです。

こうなると余剰資金(老後のために蓄えた貯金)は常に目減りするので投資などに動かざるを得ません。日本国民の余剰資金が投資などに動かないのは経済成長を財務省が止めているからです。

現在。このような問題を検討しているのがMMT(現代貨幣理論)のようです。このMMTの理論が定着すれば、財務省の馬鹿げた増税も批判されてくるでしょう。

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