米中経済戦争を、貿易戦争として終わらせたい中共です。しかしアメリカはそんな中共側の望みを無視しながら、アメリカの中国人排除に向かって法律の整備を急ピッチで進めております。
そしてその中には「日米共同声明」として作られているものもあるのです。
「日米両国は、第三国の非市場志向型の政策や慣行から日米両国の企業と労働者をよりよく守るための強力を強化する。従って我々は、WTO改革、電子商取引の議論を促進するとともに、知的財産の収奪、強制的技術移転、貿易歪曲的な産業補助金、国有企業によって作り出される歪曲化及び過剰生産を含む不公正な貿易慣行に対処するため、日米、また日米欧三極の強力を通じて、緊密に作業していく」
さらに「日米両国は上記について信頼関係に基づき議論を行うこととし、その協議が行われている間、本共同声明の精神に反する行動を取らない。また、他の関税関連問題の早期解決に努める。」
という共同声明です。中共とは明記していませんが、明らかに対中制裁のための共同声明です。
アメリカはこのような取り決めを各自由主義国家と行っているようです。
さらにアメリカの要求として・・・
1)貿易赤字の解消(アメリカからもっと輸入しろ!)
2)不正な産業補助などの廃止
3)知的財産権の保護
4)企業の財産権と活動の保証
5)為替の最終的自由化と通貨奇異下げの禁止
6)外国企業差別、投資制限撤廃と資本移動の自由
の6項目を掲げて中共に迫っていますが、これなどは日本も引っかかる要求ではないでしょうか。
これに対して、中共側は法律を作ってアメリカの要求に答えようとしていますが、中共側が法律を作っても守らなければ意味はありません。
そこでアメリカは、それを監視する機関を作って守らなければすぐに報復関税に出られるようにするそうです。
これがトランプ大統領(ホワイトハウス)が行っていることですが、アメリカ議会の方はマルコ・ルビオ上院議員などを中心として、これが単なる貿易問題と税率の問題ではなく、安全保障の問題(NDAA)としてホワイトハウスに対し、より強い対応を求めています。(NDAA2019)
昨年10月のペンス副大統領のハドソン研究所での、対中宣戦布告とも言える名演説を基に、「外国投資リスク審査現代化法(FIRRMA)」とか「米国輸出管理改革法(ECRA)」が作られ、安全保障上の問題に武器だけでなく先端技術漏えいの問題も含ませたのです。この5月から施行されます。
これによって、先端技術を扱っている在アメリカの企業に対しては中共などによる買収工作が出来なくなり、中国人の株主や役員としての実効支配も不可能になりました。
他国の企業も中国人や中共資本の企業を排除しないと、アメリカの先端技術の共同開発などが出来なくなるという訳です。(もちろんこの中には日本企業内に居る中国人も含まれます)
そして輸出管理の中に武器の輸出規制だけでなく先端技術として「バイオテクノロジー」「人工知能と機械学習」「測位技術」「マイクロプロセッサー技術」「先進的計算技術」「データ分析技術」「量子情報及びセンシング技術」「ロジスティック技術」「3Dプリンティング」「ロボスティック」「脳・コンピュータインターフェース」「超音速」「先進的材料」「先進的サーベイランス技術」の14項目が付け加えられました。
これらの禁輸は「中共」だけでなく「ロシア」「ベネズエラ」「イラク」なども入っていて、アメリカが輸出した後も域外適用となる再輸出規制がかけられます。昔のCOCOMよりも厳しい規制になっているように感じます。
また、輸出可能国内でも、永住権を保有しない外国籍の人への移転も規制されます。アメリカでは昨年から留学生ビザを5年でなく1年にしました。中国人留学生を研究開発分野から追い出す法律が出来ております。
日本の大学などに中国人留学生がいっぱい入っている現実がありますが、そのような大学は今後アメリカの研究開発機関との共同研究は出来ないと言う事になるでしょう。
もちろん企業内研究所も同じことです。ですから日本企業の研究開発機関から中国人を追い出さないと、アメリカとの共同研究(基礎としてアメリカの戦端技術を使う)が出来なくなり、さらに無理して開発しても、出来た製品のアメリカへの輸出は出来なくなると言う訳です。
現在自動運転技術が自動車開発の先端で行われていますが、これなどはAI技術を使って行われております。
AI技術の基礎はアメリカで開発されました。ソフトウエア技術と言うものは、必ず積み重ねで行われます。AI用言語(パイソンなどを使用してさらに運転用のプロセスを組み上げていきます)を使えば、それだけでこの規制の対象になります。ですから例えばトヨタ自動車が自動運転開発に中国人研究者を使うと、この規制に引っ掛かります。
日本からアメリカに輸出されるトヨタ車にだけは法外な関税が掛けられるでしょうし、高額の罰金が支払わされることになり得ます。
これからの技術にはコンピュータ・ソフトウエアの技術が必ず絡んできます。そしてそのほとんどがアメリカ発の基本ソフトの上に構築されているはずです。
つまり先端技術開発では中国人を締め出さないと、自分の国や企業が開発競争から脱落してしまう可能性が大きくなります。
軍事分野では「サイバー戦」に備える研究が必須です。そこから日本が外されれば、その後の為替決済などにも影響が出て来るでしょう。
「電子マネー(ブロックチェーン)」も重要な軍事技術であることを、もっと真剣に考えなければなりませんね。
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