鍛冶俊樹氏のメルマガで、「中共の台湾への軍事介入はない」と断言しておりました。
今年の1月、習近平は、台湾との統一について武力侵攻の可能性を示唆しました。これで台湾国民は「戦争になるくらいなら、統一されても・・・」と思い始めたようです。
そして4月15日、中共の爆撃機が台湾を周回し、あわや武力侵攻かと思われたのです。
しかし、その前の4月6日にフランスの軍艦が台湾海峡を通過していましたし、アメリカの軍艦が毎月の様に台湾海峡を通過して台湾を防衛しています。
そして4月26日には北朝鮮の金委員長がウラジオストクまで汽車でわざわざ中共を通過して赴きプーチン首相と会談し、その後の記者会見でプーチン大統領は、「会談内容をトランプ大統領にに伝えるように(金委員長から)依頼された」と述べております。(わざと漏らした・・)
これはこれまで北朝鮮を管理していたのは中共だったが、明確にそれがロシアに切り替わったことを世界に告げたものなのだそうです。
鍛冶氏によりますと、「新しいお目付け役は俺なんだぜ。習近平は首になったのさ。俺はトランプともツーカーなんだ」と述べたに等しいとのこと。
プーチン大統領はその後「一帯一路」の国際フォーラム出席のため北京で習主席と会っていますが、そのことを伝えたのかも知れません。
英国は以前から南シナ海に軍艦を派遣しています。つまり米中戦争のアメリカ側に欧州の反中共国が加わり、そこにロシアも加わったことになります。
中共が4月15日に台湾海峡から台湾上空を周回飛行したのも、様子見と台湾国民への脅しであり、だからこそその直後に「鴻海精密工業の郭台銘会長が来年1月の台湾総統選に国民党から出馬する」ことが決まったのです。
鍛冶氏は「これは中共は台湾を軍事侵攻出来ない」ということの表れだとメルマガで述べているわけです。
郭台銘(テリーゴウ)氏は外省人であり、大陸・中共との繋がりが強固で鴻海精密工業の工場は中共にあります。しかし台湾国民には成功した経営者として人気があり、台湾の景気をよくしてくれるという期待から支持が集まりそうです。
国民党から総統選に出馬するのは、現在の国民党主席の「朱立倫」氏と、前主席で馬政権の副総統だった「呉敦義」氏、そして国民に人気のある「韓国瑜」氏が国民党の予備選挙(総統候補を誰にするかを決める選挙)に立候補しています。
韓国瑜氏は、民進党の地盤であった高雄で、国民党から立候補し当選したわけですから、かなり強いものを持っています。ですから中共は韓国瑜氏に接近すれば良いように思いますが、この韓国瑜氏はなかなかの曲者のようです。
昔は不良少年だったという噂もあるようで、弁舌さわやかで人を引き付ける魅力を持っています。「高雄にディズニーランドを持ってくる」とか「高雄を台湾で一番の発展都市にする」などと述べ、しかも「経済は中共に頼り、科学技術は日本に頼り、防衛はアメリカに頼る」などと台湾国民が一番喜ぶフレーズを連発していたそうです。
そして中共よりもアメリカに行くことが多く、「政治を志すならアメリカに行くべきだ」という持論をもっているとか。
だから中共はどのように扱って良いのか判らないでいると言うことです。
そこでもう一人の人気者で経営者の「郭台銘」氏を候補として立てたようですが、この4人の中のだれが国民党候補になるのか、気になります。
一方民進党の「蔡英文」総統は、来年の総裁選に意欲を出していますが、経済政策がうまく行かず景気が悪いまま3年半が経過しました。ですから国民は失望し、支持率が低迷しています。
どこの国でもそうですが、先ずは経済政策が成功(景気が良くなる)しなければその次の選挙には負けるものです。
前回の総統選は民進党がインターネットを使った選挙戦術で成功し、総統の座を射止めました。しかし次回の選挙は敵・国民党もインターネット選挙に切り替えております。
そしてそれに長けているのが韓国瑜氏陣営のようです。
蔡英文総統に対して、蔡政権で行政院長だった「頼清徳」氏が、行政院長を辞任して民進党の総統候補として名乗りを上げています。
民進党は候補者選挙にとって蔡総統か頼氏かを決めなければなりませんが、過去2回蔡氏は先延ばしをしていると言うことです。
もし中共が戸惑っている韓国瑜氏ならば、そのまま韓国瑜氏を中共の掌中に取り込まれ無い様にすることも重要ですね。
日本政府は韓国瑜氏にも近づいて行った方がいいのではないでしょうか。
対中関係をどうするか、それが一番気になるところですが同時に台湾経済をいかにして高度成長させるかも争点になるでしょう。
台湾国民は選挙では「まず見た目で選ぶ」といい「次に公約は夢のようなもので良い。実現性などは考慮しない」という癖があるようです。
中共にとってこれほど騙しやすい国民はいませんね。だからこそ心配なのです。
台湾が敵国・中共の手に堕ちれば沖縄が中共に取られるのは時間の問題となるかも知れません。
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