2015年7月8日水曜日

同性愛者ら訴えは合理的か?

東京都渋谷区の長谷部健区長(43歳)は、全国初となる同性カップルに「結婚に相当する関係」を認めるパートナーシップ証明書について、10月末の発行を目指す考えを示したと言うことです。
このパートナーシップ証明書は性的少数者への支援策として打ち出されたようですが、性同一性障害を持つ一部の人々からは、「余計なお世話だ」というような意見も出されています。

区内在住の20歳以上の同性カップルが対象となり、男女平等や多様性の尊重をうたった条例となっていますが、意味はあるのでしょうか。
取得すると、事実上の「夫婦」として区営住宅への申し込みなどが可能となるそうですが、これまでも夫婦としてでなくて区営住宅への申し込みは出来たと言うことですね。

事実上の「夫婦」と言う裏には、当然「相続権の問題」が派生します。この点で国税庁との話は付いているのでしょうか。もし付いていなければ一方が死亡時には問題になるでしょう。
公式な遺言が無い場合、国税庁は生き残っている方を婚姻と同等に相続の半分を無税にするでしょうか。そこが気になるところです。

そして、もしこのような相続権が認められるとするならば、この条例を利用した資金移動や闇取引がおこなわれる可能性はないのでしょうか?
脱税はこのような法律の隙間をよく利用します。このような条例がその隙間を作ること、長谷部健区長は認識しておられるのでしょうか。

また、同性愛者の集団が日弁連に人権救済を申し立てたそうです。「同性同士の結婚を認めないのは法の下の平等に反して人権侵害だ」と言うのがその訴えの内容だそうです。
「性別を理由に引き離さないで」とか「結婚制度が欲しい」などと訴えた同性愛者は455人。その中の一人である牧村朝子氏(28歳)はフランス人女性とフランスで結婚している同性愛者で、日本に来てパートナーの在留資格を認められないことを挙げて、「なぜ書類上の性別を理由に家族が引き離されなければならないのですか」と問い掛けたそうです。

同性愛に対する問題は二つの側面を持ちます。一つは宗教上の偏見で、教義でそれを認めていないため社会がそれを阻害するという問題です。
もう一つは「行政として、それを男女の夫婦と同一的に扱えるかどうか」という問題です。

宗教上の偏見は大体において「悪魔的」という評価となり、集団リンチ、宗教裁判などによる処刑、あるいは村落などからの追放がなされてきたように思います。
欧州キリスト教圏ではこのようなことが一般的だったのではないでしょうか。キリスト教圏と言っても北方の寒くて穀物が取れない地域(食えない地域)からこのような偏見が始まったと考えられます。

日本など、食糧事情が良かった地域では同性愛という概念は無く、そういう関係になることには寛容であったようです。男女のセクシャルな部分と「婚姻」とは関係が無く、婚姻は家と家のつながりを認める意味の方が強かったようです。だから子供が出来ない場合は側室でも妾でも良かったわけですね。
妾の子供でもそれほど差別はされていなかったと思います。相続発生時を除けば・・・
神道など、宗教的にも問題視はされておりません。

同性愛問題を取り上げる場合、キリスト教社会をもっと研究する必要があると思います。イスラムは今でも同性愛は厳禁で、発見されたら死刑のようですが、600年前のキリスト教社会も似たようなものだったと思います。(イスラムはキリスト教より600年ほど遅れて出来た宗教です)
それを人権問題として止めさせたことが、近代化と言うわけで、その背景には文明の発達で「食えるようになった」ということがあるのではないでしょうか。

同次元で日本に持ち込むわけで、「日本はアメリカが近代化してやったのだ」という差別認識があって、そこから「日本は同性愛者に対して偏見がある遅れた社会だ」という欧米優越感も働いているように思います。
むしろ遅れていたのはキリスト教社会じゃないかと思うのですけどね。

さらにまずいのは、この「日本に対する偏見」にサヨクが便乗していることです。同性愛者に対して偏見がある遅れた社会である日本・・という切り口は、ここを使って日本社会を破壊する道具に使う陰謀があるように見えることです。

行政上から考えると、男女の夫婦は将来の社会を担う子供を育てる可能性を含みますが、同性の夫婦にはそれはありません。
行政は未来の社会をも考慮すべき機関ですから、同性夫婦に対してはそれほどのサービスを与える必要はないはずです。これは差別ではなく「社会の合理性」なのではないでしょうか。

渋谷区の条例には、「男女平等や多様性の尊重」とありますが、この多様性は何を指すのでしょうか?
近い将来、ロボットも性の対象となることが考えられますが、ロボットとの婚姻も含んでいるのでしょうか。
ロボットとの婚姻が含まれ、ロボットにも相続権があるとなれば・・・その瞬間に相続税は無くなりますね。

0 件のコメント:

コメントを投稿