2015年7月21日火曜日

学校のイジメと集団的自衛権

産経・政治部専門委員の野口裕之氏が、その論説で「集団的自衛権に反対しイジメに憤慨する矛盾」と言うコラムを書いておりました。
多くの男性は、「イジメには腕力で抵抗を示すしかない」ことは知っておりますが、最近は抵抗して殺されてしまうケーズもあり、殺伐とした日教組教育の末期的状態が表出していますから、単独行動で抵抗すると命の危険も伴ってしまうようです。

岩手県で中学2年生・村松亮君(13)がイジメを苦に、列車に飛び込み自殺した事件がありました。そしてこの事件では、一度、村松君は必死で抵抗し、腕力を持って立ち向かったのです。

事件の経緯は次のようなものです。
1.村松君はイジメ集団に髪の毛をつかんで顔を机に打ち付けられたり、複数の男子生徒に殴られ、砂をかけられたりしていた。
2.村松君は担任に「悪口を言ったり、仲間はずれにしたり、暴力をふるう人がいる」と訴えます。担任はイジメ集団との「仲裁」を行ったようです。
3.それでもイジメは止まらず、なぐられたりけられたり首しめられたりされたようです。村松君は「次やってきたら殴るつもり」と担任との連絡ノートに書き込みます。
4.そして村松君は実際に腕力を持ってイジメ集団に立ち向かったと言うことです。そしてしばらくはイジメが止まりました。
5.担任は「なぐるのはダメです。先生が代わりに言います」と返書したとのことですが、その後担任はイジメ集団に対して口頭で注意しただけだったようです。体罰はご法度ですからね。
6.イジメ集団はそれ(単なる口頭注意)を松村君に対する「イジメ容認」と判断します。イジメは復活し、さらに凶悪になって行ったと思われます。
7.それから松村君は担任との連絡ノートに「死にたい」と書くようになったそうです。

イジメが集団で行われているのに対し、この村松君は単独で抵抗していました。友人たちは暴力を嫌悪し、だれも村松君と一緒に戦おうとはしなかったそうです。

野口氏はこの顛末を見て、「同級生は、村松君のささやかな抵抗に想いをはせ、今後イジメが起きたなら、勇気と声を絞り出し、結束して友を助けてほしい。見て見ぬ振りより、ずっと苦しまないはずだ。」と結んでいます。
そしてこの教師の態度、そして友人たちの態度に、「現実から目をそらし観念論が先行する」現在の野党の姿を重ね合わせます。

担任、そして学校側は現在の「国連」です。そしてイジメ集団が中共に当たるのでしょう。アメリカが唯一の暴力でも協力できる友人です。

国連は平和的解決を望みますが、それでイジメ的な中共の暴力侵略は止められません。ウイグルやチベットはその暴力に屈して、宗教などが耐え難いほど抑圧されております。
インドやベトナムなどが中共との交易(経済協力)を推進しておりますが、そこには中共の暴力に対しては暴力で対抗できる自信と誇りがあるからではないでしょうか。

野口氏は、「集団的自衛権と生徒が団結していじめに立ち向かう姿には、共通の合理性が認められる」として「日教組のセンセイ方が嫌悪する集団的自衛権には、いじめ防止のヒントが隠れている」と考えているとか。
「学校のイジメは度々国会で問題になるが、現実から目をそらす観念論が先行する点で、進行中の集団的自衛権に関する審議にそっくりだ。」と述べておられます。

そして「自らの暴力に自信を深める無法国家(おそらく中共)は、国連の無力や民主国家の限界を熟知し、常に軍事侵攻を辞さない構えでいる」として、「危機に直面する被侵略国の対抗力が万全でない場合、同盟・友好国と協力し合う-これが集団的自衛権の行使である」と集団的自衛権の意味を説明しております。

参院に舞台を移す安全保障関連法案をめぐる論戦は、現在国会外の「世論戦」を民主党が仕掛けております。
枝野幸男幹事長は「国会内の戦いだけでは勝ち目がないのは確かだ。『国民世論対安倍晋三首相』との構図で廃案に持っていく」と述べ、「ヒトラーは選挙に勝って権力を握り、進歩的なワイマール憲法を骨抜きにして独裁へ走った」とか、「内閣のいうことを無視して軍は勝手にやっていいという(明治憲法の)解釈変更がなされた結果、軍部が暴走した。まさに今と似ている」などと演説しているようですから、未来の我が国の安全保障などは全く念頭になく、ただ安倍政権を潰すことだけが狙いのように見えます。

このような声をマスコミ(主としてテレビのニュースショウ)が煽りますから、このところの安倍内閣支持率が反転し、支持率は39・3%で、不支持率は52・6%となっているようです。
しかし、これまでの国会審議で野党が果たした役割については「あまり評価しない」が48%、「まったく評価しない」が20・3%(両方で69.1%)ですから、野党が支持されているとも思えませんけど。

今後、我が日本が「暴力」に対してどのような哲学を世界に示していくかが問われるでしょう。例え憲法を改正しても、「平和を希求する」ことは変わりませんから。
「安全保障」には、国際法に従わない無法国家の暴力に対抗するための軍事力と、自然災害に対する対策支援を合わせた新しい「集団安全保障構想」も出始めています。

これからの暴力抑止のための軍備とか、世界規模での災害対策などの構想と実現に向けた取り組みが始まるでしょう。
野党民主党の演説は、いくら聞いても「安倍政権打倒」ということ以外のことが聞こえてきません。ヒトラーとか戦前の軍国主義などを持ち出して安倍政権を批判すること自体、国民を舐めた行為ではないかと思うのですけどね。

こんな野党との論戦では、世界平和の維持はもちろんのこと、学校のイジメすら解決できないのではないでしょうか・・・

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