2012年12月3日月曜日

日中衝突の危機、アメリカの認識


アメリカの上院が、「尖閣防衛義務を再確認」を「国防権限法案」に追加し、議会がこれを可決しました。
すなわちアメリカによる沖縄県・尖閣諸島の防衛が「日本防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象」ということを再確認したものです。

産経には「中共の挑発活動が激しさを増し、日本との間に武力衝突が起きる蓋然性の高まりがあり、強い危機感を持っている」ためとなっています。
そこで「オバマ政権とともに米議会が中共を牽制(けんせい)することで、超大国として事態の沈静化に貢献する意図を明確に示す」というものです。

すなわち「日米安全保障条約があることによる、日本を防衛するための法案」という形式です。
しかし、中共が台湾を自国領土として、尖閣も自国領土としているのは、アメリカに対する戦略的対応であって、具体的にはアメリカ本土を核ミサイルの射程に入れることが主目的のはずです。

南シナ海は、海南島の基地から原潜を出港させます。そのために領海権を主張しますが、こちらは海が深く、原潜をアメリカ軍の隙を突いて太平洋に向かわせることは可能と見ているようですね。ベトナムとかフィリピンの軍隊はあまり気にしていないのでしょう。
日本の海上自衛隊は、南シナ海まで伸びてくることはありません。

東シナ海は大陸棚が伸びていて浅い海です。原潜の航行には向きません。そこで海上航行で太平洋に出ていくために尖閣諸島の奪取が必要なわけです。
そして、その目的は太平洋のアメリカとの分割です。条約締結にはアメリカと対等な軍事力が必要、逆に言えば軍事力でアメリカと対等か上位に付ければ、そうなるという思い込みがあります。
ですから核戦力でもアメリカと対等になり、その上で話し合うという戦略があるのでしょう。

アメリカは何としてもそれを食い止めなければなりません。その最適な場所は尖閣諸島。人民解放軍にそこを破られれば、なし崩し的に太平洋の覇権の危機となります。
第二次世界大戦で、やっと日本を抑えて太平洋の覇権を取ったアメリカです。多くのアメリカ国民の犠牲の上に確保した覇権を、そう簡単に中共などに取られてはアメリカ合衆国の存亡にもかかわる危機がおとづれます。

しかし、尖閣諸島は日本の実効支配する海域で、アメリカとして露骨に手は出せません。それだけでは大義がないわけです。
そこに「日米安全保障条約という大義があった」ということではないでしょうか?
追加事項はアメリカの安全保障のためであり、あまり日本が感謝する必要はないように思います。
アメリカにとって、尖閣諸島防衛に対する日本国民のコンセンサスがどれほどのものかは、東京都が行った「尖閣購入」というプランに対して1億円を超える寄付金があっという間に集まったということでも確認できます。
日本のマスコミからは伝わってこない、真の日本国民の気持ちが判ったのでしょう。アメリカにとって、これは対中戦略の大きなプラスです。

来年度、アメリカの国防予算は削減されます。それだけではなく「今後10年間で4870億ドル(約38兆4700億円)の削減」が予定されていますし、議会の動向次第では、来年からさらに6千億ドルの国防費が削減されるかもしれない情勢のようです。

この点について、ドニロン国家安全保障問題担当大統領補佐官は「この地域(アジア太平洋地域)における米軍戦略に影響は与えない」と述べました。
予算削減については「欧州からの陸軍撤退などで実現する方針」なのだそうです。アフガンからの撤退も今のところ軌道に乗っているようですしね。

ただ、はっきりしているのは「尖閣諸島の防衛は日本国民の仕事である」ということです。現在は海上保安庁がその守りを固めています。しかし、中共の侵略は戦争行為であって、それを上手に覆い隠しているだけ。今後はどういう展開を見せるか判りません。どうしても日本国民の「目覚め」が必要なのですけど。

その上で漁船や監視船に化けた人民解放軍の「化けの皮」をいかに剥がし、それによって「海上自衛隊」「航空自衛隊」が参戦できるように持っていく方法を考えないと・・・

また、中共得意の陰謀は「三戦」と呼ばれているようで、「法律戦・心理戦・宣伝戦」が動いているようです。
日本に外国人参政権を入れさせることとか、人権法案などを行使させることなど、外務省とか法務省の裏で法律戦として暗躍しているのではないでしょうか?
外国の報道などに載せる中共の「ねつ造記事」は宣伝戦、空母からの戦闘機の離着陸などをYouTubeに掲載することは、多分に心理戦ということかも知れませんね。

どうか日本国民はこのような戦いに負けないでほしいですね。

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