プーチン大統領が再選されたことで、ずいぶんと非難の記事を見かけます。同じ人が何箇所かの投票所を回ってプーチン氏に投票しただとか、地方の狭い村とか町ではプーチン氏に投票しないと何らかの制裁を受けるとか・・・
それにしても、投票所に反プーチンの女性たちが上半身裸になって抗議したとかいうことで、こういうショッキングなニュースでロシア国民に意に反してプーチン大統領が再選したかのようなイメージが浮かび上がります。
しかし、現実はどうなのでしょうか?
ソビエト連邦時代から、ロシアは貧しい国家だったのです。共産党員で、頭のいい家系の子弟は、教育を受け技術職などに付いて、日本の一流企業のサラリーマン程度の生活はしていたかも知れませんが、それは少数派。地方の農村はなかなか教育も受けられなかったのではないでしょうか?
共産主義が破綻して、共産党幹部たちの傍若無人な国家資産の略奪もありました。まじめなエスタブリッシュメント達で、国家資本財を使って民営化を行い、成功を収めた人達も居ましたね。
混乱するロシアにあって、エリツィン氏を助けて動いていたのが、プーチン元KGB諜報員だったわけです。
エリツィン元大統領が大統領で居られたのも、プーチン氏のバックがあってのこと・・・というより、このダミー大統領を使って電話などを盗聴し、ロシア全体の政局を見極め、いわばロシア乗っ取りという形でエリツィン後の政権中枢に座ったのでしょう。
ですから、欧米に合わせて消せ意見は4年で2期までという法律も作りましたが、1期4年をメドベージェフという若者に譲って、当然任期を2年延ばして次期政権からは6年にして、再選されるのは当たり前ですね。
法治を正義と考えるジャーナリスト、たとえば「アンナ・ポリトコフスカヤ氏」などは、自宅マンションのエレベーター前で機関銃による射殺、という方法で排除しました。
資金を確保するために「ガス・フロム」を配下に押さえ、「ロスプロム」の元社長のミハイル・ホドルコフスキー(ユダヤ系ロシア人)は、政敵として因縁をつけて投獄したままです。
エリツィン時代に知り尽くした人脈、相関図から危険分子を排除することが、プーチン氏から見れば「ロシアのため」となるのは当然でしょう。
選挙中、上半身裸になって抗議した女性はウクライナの人たちです。チェルノブイリの原発事故などでの被害者もウクライナの人たち。原発反対デモでも裸で抗議をしておりますね。
ここには民族問題などが絡んでいるようですし、プーチン批判と言うよりロシア非難と言うほうが正解かも知れません。
こうしてみると、プーチン大統領は独裁者のようにも見えます。しかし、デモを行う人々は欧米と連携を取る市民グループの方々で、多数のロシア国民からは感覚が少し離れているのではないでしょうか?
地方の町や村などでは、ともかく「強いリーダー」が欲しいのです。そしてもう少し楽に食わせてくれる政治家を切望しているわけです。
そこにプーチン氏が「強力なリーダー」である印象を植え付けます。「君達のために私は在る」などと断言します。上半身裸で馬に乗ったり、オートバイで疾走したりして、強さを強調します。
難しい経済理論などは話さず、「大丈夫、俺がやってやる」などという言い方。これに弱いのがロシアの地方に居る国民・・ということ。
ふりかえって日本を見れば、このような政治家がまったく居りません。常にマスコミに怯え、選挙に怯え、事なかれ主義を通すいじけた政治家たち。
それをいいことに、その政治家たちに対してスキャンダルで脅しを掛け、言うことを聞かないと辞任に追いやるサヨク・マスコミ。そしてそのマスコミを利用する敵国の情報活動・・・
日本国民が選挙で選ぶのは、このような政治家ばかりです。たまにはロシアを見習って、「強い政治家」を選ぶようにしたらどうでしょうか?
政治家はまず「強い」こと。なぜ衆議院選挙で「清廉潔白な人格者」を選ぼうとするのでしょう?そんな人に政治など出来るわけも無く、またそういう人は政治などにしゃしゃり出て来ません。まずスキャンダルなどに強い人でなければ勤まりません。
プーチン氏ほどでなくていいですから、せめてサヨク・ジャーナリストをエレベーターの前で・・・・くらいの人を選ぶべきではないでしょうか。
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