ウラジーミル・プーチン首相が6割を超す得票率で当選を決めました。ジュガーノフ、プロホロフ、ジリノフスキー、ミローノフ氏らが束になってかかっても、半分も得票できないくらい、プーチン氏の圧勝でした。
さっそくモスクワで反プーチン派が抗議集会を開き、「プーチン首相の当選は不正選挙の結果だ!」と叫んでおります。選挙中には何人かの女性が裸になって抗議したということも・・・
「信じていない。誰も信じていない。すべてはうそだ。本当の数字は35.4%だ。20%が書き換えられたんだ」という抗議集会参加者も居るそうで、警察発表では、およそ1万4,000人がこの抗議集会に参加したようです。
そして、プーチン支持派もまた1万5,000人規模の祝賀集会を開いて、モスクワ・クレムリン広場で盛り上がっていたとか。
かなりの不正が行われたことは事実だと思いますが、それでも強く決断力のある大統領を支持する多くの国民が居ることも確かでしょう。
プーチン氏の対抗馬として立候補していた4名が、一般的なロシア国民を捕らえ切れなかったことも確かでしょう。
ロシアはロシアなのです。
EU外務・安全保障政策担当上級代表の報道官のマジャ・コチジャンチック氏は、「各機関は、選挙の準備、実施段階に欠陥があったと特定した」と述べ、「全体として、われわれもこうした評価を共有する。ロシアには欠陥に対処するよう促している」などと、内政干渉になりかねない指摘を行っています。
ようするに、4候補に比べてプーチン氏がメディアに出る時間が長かったとか、行政組織を不当に活用したなど、このようなことを不正と述べて、ゆえにプーチン氏が6割以上の票を獲得したというわけです。
これを不正選挙というのなら、2年半ちょっと前の日本の衆議院選挙も、日本マスコミの自民党排撃と民主党礼賛はどうなのでしょうか?
しかも虚構の政策で国民を騙したのですから、ロシアのプーチン氏以上の不正が行われた選挙だったと言えるのではないでしょうか?
日本の場合、その怒りは「日の丸デモ」で静かに行われておりますけど。
まあ、何といってもこれでロシアの大統領はプーチン氏に決まりました。メドベージェフ氏が大統領だった期間も院政を行っていたとするならば、これでプーチン政権は2000年から2018年までの18年間続くことになり、任期はあと6年となります。
そしてロシア政治の最大の課題は、何と言っても経済です。現在はガス資源の輸出で外貨を獲得し、何とか成り立っているロシアです。しかし貧富差は広がり、景気は最悪。不満を持つ国民が増えていることも事実。当然強いプーチン大統領に大きな期待が掛けられます。
しかし、世界経済が疲弊している現在、ロシア経済を良くすることは至難の業でしょう。ミラクルをおこせるでしょうか、プーチン大統領に。
そして日本との関係では、まずは北方t領土の問題です。
戦略も何も持たない日本の政治家もどきが、プーチン勝利の報に問題解決の動きが出るのではないかと浮き足立っていますが、まずそんなことは無いでしょう。
5月に野田政権と首脳会談を行う方向で調整に入ったとのことですが、日本にとって、現在の政権などとどんな約束をされるのか、心配ですね。
尖閣とか竹島とは異なって、北方領土はロシアにとって「第二次世界大戦で勝ち取った領土」という認識があります。ここが唯一の救い。
ですから問題は、ポツダム宣言受諾で戦闘行為を中止した時点と、ミズリー号甲板で重光氏が調印した時点との問題になります。
我々日本国民は、戦闘を中止して政治的決定を待つ間に、戦闘行為を仕掛け乗り込んできたソビエト軍に対して憤り、それゆえに北方領土はロシア領ではないと申しているわけです。
対するロシアは、停戦は終戦ではない。その間に我々が進軍しても、それは正当な軍事行動であると言っているわけです。相違点は明確なのです。
日本は、北方領土をすべて、先ず連合軍(現・国連)に戻せと言ったらどうでしょうか?
日本とロシアがくっつかれては困る欧米諸国を揺さぶるために・・・・
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