2017年4月27日木曜日

北朝鮮有事をどう見るか

アメリカ・トランプ政権がどこまでやるのかはまだ判りません。少なくともアメリカの包囲網が北朝鮮を取り巻いていることは確かですね。
兵器群を見れば、北朝鮮の兵器ではとても対抗出来ないでしょう。核ミサイルを持ったとしても、それが何の役にも立たないことを証明すれば、今後北朝鮮の後を追従して核ミサイルを持とうと思う国家は無くなるかも知れません。

中共はアメリカに次ぐ軍事大国になろうと、経済的問題など顧みずに巨大空母を進水させるようですが、あくまでもアメリカの後い追いに過ぎず、しかもその目的がアメリカの攻撃に耐えること、そして弱小国を威嚇し隷従させることですから、あまり世界貢献は期待出来ないようです。

今回の北朝鮮有事でのアメリカの対応は、世界の警察官としてアメリカが出来る能力を示しているように見えます。
北朝鮮を国家としてみれば「戦争」ですが、犯罪集団としてみれば警察力の行使に他なりません。

各国の国民を拉致して人質にしています。韓国、日本、そしてアメリカなど、人数には違いがありますが犯行を繰り返しました。
航空機の爆破などのテロ行為を行っていますし、他のテロリストとのつながりも深いようです。
また、国民に対する人権無視の国家犯罪もあるようです。国家というより犯罪集団の様相が強いのです。

つまり北朝鮮を犯罪集団と見れば今回の北朝鮮有事は、核兵器を持ち、各国から拉致してきた国民を楯に籠城し、危険薬物を作って闇ルートで売り捌き、ガスや細菌の兵器も保有する犯罪者に対ししてどのように対処するか、そういう問題になります。

少なくともトランプ政権はこのような形に持っていきつつあるのではないでしょうか。
ですから中共に協力を呼びかけ、ロシアにも協力を持ち掛けます。核保有国としての責任を訴えたのかも知れません。もちろん核保有国の既得権維持も目的の一つでしょうけど。

核爆弾の製造技術は、パキスタンの「核開発の父」として知られるアブドゥル・カディール・カーン博士から核闇市場に流れ出ております。
1970年代に核技術の地下ネットワークを構築し、1998年にパキスタンで核爆弾実験を成功させました。

キリスト教系の大国だけに核兵器を独占させることに反対だったのでしょう。イスラム国のイラン、リビアに核兵器の製造技術を密売し、北朝鮮にもその技術を渡したようです。
イスラム国家は激しいアメリカやイスラエルの爆撃を受け、なかなか開発が出来ませんけど、北朝鮮は中共の力が及びなかなか監視できません。ですから北朝鮮は、いわば中共の庇護の元、核爆弾開発を進められたのでしょう。

技術と言うものはパンドラの箱のようなもので、時間が経てば皆が知るようになります。カーン博士が地下ネットワークで拡散しなくても、やがてはどこでも出来る爆弾になったでしょう。カーン博士はその時間を早めただけと考えれば良いだけです。

しかし核爆弾が一般に拡散すれば、犯罪者が使う可能性は大なのです。例えば巨大な麻薬組織も核武装する可能性があるわけです。
ミサイルはどこの国でも技術さえあれば出来ます。人工衛星用のロケットと称せば少なくとも制裁は受けないでしょう。

国家には経済で国民を豊かにする義務がありますが、犯罪集団にはそれはありません。取引は闇に流れた各国通貨で行われます。
そのようにして得た核などを取り締まるとき、相手が核ミサイルや各国の人質を楯にすることも今後あると思われます。
その時どう対処するか、その最初の例が北朝鮮制裁ではないでしょうか。

あいてが犯罪集団であり、人質を取って核ミサイルで恫喝していると思えば、アメリカの軍事的行動も、世界各国の軍事的連合も容認できます。
核ミサイルなどを振りかざす犯罪集団でも、こうすれば排除できることを示せるかどうか、その有事が起きているとも見られます。

ここでトランプ大統領が失敗すれば、今後多くの犯罪集団が核武装してしまうかも知れません。北朝鮮にとっては核ビジネスが美味しい仕事になるでしょうから。
そして核さえあれば麻薬組織であろうと売春組織であろうと臓器売買組織であろうと、もう主要国からの攻撃は受けないという神話が生まれてしまいます。

日本は国家間の紛争を武力で解決することをしないように「陸海空の軍隊は持たない」と憲法に明記されています。しかし、このような巨大化した犯罪組織に対して、国家が連携して対処する場合の軍隊については何の記述もありません。これが作られた時は想像すらできなかったからでしょう。

憲法改正でも解釈変更によるのでも良いのです。軍事にもっと力を注がないとやがて犯罪集団に国家が乗っ取られてしまうかも知れません。
こう言うと野党や評論家、マスコミの中の一部が「子供を戦争に行かせるな」などと昔の話を持ち出して反対します。何故なら、彼らこそ「犯罪集団」の手先としていままで活動してきたからではないでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿