2013年5月27日月曜日

安倍首相のミャンマー訪問、反中で共闘できるか?


安倍首相の外交は、従来の日本外交とは異なり、日本主導で動いています。最初の訪問国が東南アジアで、続いてアメリカ、そしてロシアなどの訪問と続き、北朝鮮には飯島特使を送るなど素早い動きを見せました。

経済はアベノミクスで円安に振れ、円安によって日本経済が上向きとなり、中共、韓国という反日国家の経済成長を止めにかかります。
その速さと的確さでアメリカは安倍支持に振れざるを得なくなり、習主席はあわててアメリカ訪問を6月7日に設定しました。(しかし、中共の経済指標は良くはならないでしょう)

それを見てかどうか、安倍首相は素早くミャンマーに飛びます。安部首相の画策する中共包囲網は、静かに素早く、そして中共に何の敵対的な言葉を浴びせることも無く、形成されて行きます。
そして中共に対しては「常に会話の扉は開かれています」と習氏の訪日を呼びかけます。

ミャンマーに対しては、その投資額において中共がダントツです。しかし今回の安倍首相訪問では、過去の借款約2千億円の返済免除と同時に、新たに190億円の政府開発援助を行うことが決定されました。
そして対中戦略として有効な、「法の支配の強化」と価値観の共有も明示したようです。価値観外交の実践で、ミャンマーが来年、東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国に就けば、その有効性が強化されます。

南シナ海問題があるため、「法の支配の強化」には乗って来れない中共を意識した外交で、さらに中共を締め上げて行きます。
今回の訪問には日本企業40社の幹部も同行し、安倍首相は「官民一体でインフラ整備などの協力を惜しまない」とする日本政府の方針を表明したようです。

ミャンマーは北朝鮮と国交のある国家。日本の経済援助が迂回して北朝鮮にながれることを防止するために、テイン・セイン大統領に対して「北朝鮮による拉致、核、ミサイル問題の3つの解決が非常に重要だ」として、援助が北朝鮮に流れないように話すと、大統領は理解を示したということです。

ミャンマーへの経済援助のトップである中共ですが、ミャンマーの国民には「中共は資源を略奪するだけで、雇用創出や技術供与などの利益をもたらさない」との嫌中感が広がっています。
それに対して、「安倍首相の支援は雇用創出などにつながる。中共の投資を低減させるために、品位がある日本の投資を増やすときだ」とは、ミャンマーのエコノミスト・アウン・タン・セット氏の指摘もあります。

いずれにしても、ミャンマーでは中共の企業と日本の企業が今後激突することになります。この激突は、どちらがミャンマーにとって有効となるかがテーマであり、それを判断するのはミャンマーの国民です。
ミャンマーがフェアな判断を下すことを期待しましょう。

中共の包囲網を構築しながら、安倍政権は何とか5月を乗り切ったようです。しかし、アメリカの圧力は日増しに強くなっているようです。
村山談話に変わる新しい安倍談話に対して「村山談話を踏襲する」ことを宣言したり、参議院選挙には憲法改正のための96条改正は争点にしないなど、かなり後退を余儀なくされています。
安倍首相は知っています。田中角栄首相がいかにアメリカから刺されたか、中川昭一氏がいかにしてアメリカから殺されたか・・・

アメリカの背後には中共が居ます。アメリカの議会に働きかけるチャイナロビーは公費を使ってアメリカ議員を動かしているのでしょう。ですからオバマ政権にとっても中共を無視できません。
尖閣諸島に侵攻してきた人民解放軍。艦船が何度も領海侵犯を繰り返していますが、抑えているのはアメリカでしょう。日米安保があるからです。中共に勝手に動かれると、アメリカは中共と闘わなければならなくなるということで・・・

安倍政権は6月に都議会選挙に突入します。自民党がどこまで支持されているかを見る選挙になりますが、問題は参議院選挙。7月に行われるわけですが、明らかに地方において自民党は苦戦しています。
新鮮味のある候補者が立てられていないからです。地方区の自民党は、まだ若返っていないわけですね。
第一次安倍内閣では、参議院選挙で自民党はぼろ負けしています。安倍政権にとって、あの悪夢がチラついていることも確かでしょう。

安倍政権が本領を発揮するためには、どうしても必要な「衆参両院とも安定過半数を確保すること」があります。
そして安倍内閣の本領とは「戦後レジームからの脱却」です。そうはさせじと日本のサヨクが頑張ります。民主党とか社民党に巣食って、暗躍します。
戦後レジームの中で既得権を構築していった経済人や地方公務員。そしてその中にアメリカの一部も含まれることが懸念されます。彼らを巻き込んで「反安倍政権」が展開されるのでしょう。

アベノミクスを潰そうとする中共の謀略を「トクアノミクス」と言うのだそうですが、負けないようにしたいものですね。

参議院選挙まで、あと2ヶ月を切りました。

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