中共の楊宇軍報道官が3月28日、「再三問題を起こし、地域の平和と安定を壊しているのが誰なのか、国際社会は分かっている」などと、尖閣周辺海域での日米政府の共同作戦策定に牽制する声明を発表しました。
中共の言い分は「日本は日清戦争で島を奪った」というものです。
尖閣諸島の領有に関しては、日本の江戸時代の文献も見つかるなど、日本の主張を裏付ける歴史の発見が続いています。
日本側は無主の島として400年前からの認識があり、そこが日本領であることは、清国が海洋の水先案内人を台湾から尖閣諸島の間で日本人に切り替えていたことからも判るということです。
明治になって、そこが無主の地であることを10年間かけて確認した上で、日本領となって「古賀辰四郎」氏に貸与され、この島で経済活動を行っていたという事実は、すでに周知のものです。
たまたまこの時期が日清戦争と重なったということですが、戦後清国が日本に割譲したのは「台湾」だけです。
中共の報道官は、「中共政府と軍は国の主権を守る能力と自信がある。外国勢力による中共の領土を奪うたくらみは決して成功しない」などと述べました。
そしてこの発言に続いて人民日報(海外版)によって、「行動で海上に明確な線を引く」と題して、中共が具体的な行動に出たことをアピールして「日本による実効支配を打破した」と主張するなど、世界に向かって自己主張(利己主張?)を行いました。
これは、中共国際問題研究所の研究員が昨年、尖閣周辺の領海基点を公表したことを根拠に言っているのだそうですが、そんなことを認める国家は、アフリカに幾つかの国くらいではないでしょうか?
さらに彼は、南沙諸島についても、「海洋監視船などによるパトロールの常態化を実現し、実効支配を強めた」などと語っています。
そしてこれらを「海洋権益を守る新たなモデルの“成功例”」として、「わが国が関わる海域での形勢に根本的な変化が生じた」などと中共の力を誇示しております。
これに対する日米同盟は、「南シナ海、東シナ海とも開かれた自由な海域とし、『力』ではなく『法』が支配する地域として、それを守ること」というコンセンサスが出来ております。
ですから、中共の主張はいわば「海賊行為」となるわけで、日米同盟の今後の行動は軍による「警察権の行使」とも言えるものです。
参議院選挙で多数を確保したあとの安倍政権が、自衛隊法の改正を素早く行い、武器三原則を撤廃し、国防予算をさらに増額すれば、海洋における「警察権の行使」をアメリカと共に行うことが可能になります。
すなわち、海賊行為に対する牽制です。
中共に対しては、「尖閣諸島の主張をするなら、国際法廷で行え!」というメッセージを出して、それまでは海賊行為として、日米同盟を行使して取り締まることを明言するべきではないでしょうか?
台湾に対する漁業協定、そして台湾の尖閣問題は「大陸と連携しない」とする馬英九政権の発表など、今後の日米同盟の行動を予想した上での政策変更かも知れませんね。
日本は現在、台湾の位置づけを明確にすべく、その法案作りを行っているようです。
力によって南シナ海と東シナ海の領有を作り上げようとする中共ですが、あくまでもこれは軍の暴走。習主席はロシア歴訪のあとアフリカに渡り、タンザニアなどに港湾施設開発の資金供与を行って、尖閣が中共の領土であることに賛同するよう働きかけております。
おそらく政治的には、国際法廷での争いになることを意識して、アフリカ票を確保しようとしているのではないでしょうか?
いまだに強い中共の経済覇権。しかし汚職の流れはいまだ止まっておりません。綺麗ごとの好きらしい習近平主席は、留学などの名目で米国に住んでいた中共の国家指導者の子どもたちを、共産党大会前後に一斉に帰国させました。
共産党指導部が、金を持ってアメリカに逃げている現実を隠し、少しでも印象を良くしようと言う思惑なのでしょう。
しかし、これから中共が閉鎖的となり、国民を抑圧する国家に変貌する序曲のような気もいたします。
亡国寸前の北朝鮮。そして同じ体質の中共。
中共にはまだお金がありますから国際社会は北朝鮮のように無下にはいたしません。しかし、これから起こり得る中共経済の縮小は、やがて中共も北朝鮮と同じ道を辿るであろう事を予感させますね。
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