2013年3月18日月曜日

安倍首相の訓示、防衛大卒業式で


安倍首相が、防衛大学の卒業式の訓示で、中共の挑発行為と北朝鮮の挑発行為について述べたということです。
そして「諸君が防衛大の門をたたいた4年前とは異なる。これから臨む現場で起きていることは冷厳な現実であり『今、そこにある危機』であります。」と述べ、命を賭して我が国の防衛任務にあたる若き自衛官諸氏に、セオドア・ルーズベルト元米大統領の言葉を引用して「真に称賛しなければならないのは、泥と汗と血で顔を汚し、現場に立つ者だ」と激を飛ばしたとのこと。

アメリカ軍の調査では、すでに中共の尖閣周辺に対する侵略の準備は整っており、軍事的にはいつ侵攻が始まってもおかしくない状況にあるとか。
また、クラッパー米国家情報長官は「習近平指導部が国内的な不安定要因を抑え込むため、沖縄県・尖閣諸島をはじめとする領有権の主張で妥協せず、強硬な姿勢を維持し続けるだろう」との報告書を提出しています。
さらに「東シナ海や南シナ海での中共の領有権主張や海軍の活動拡大は、アジア太平洋地域重視を掲げるオバマ政権に対抗する狙いがある」と述べ、「海洋監視船などを大幅に増強することで、軍事力を補完している。監視船を前方に配置する一方、海軍艦船が後方に控えていた。」と、東シナ海での中共軍の動きについて報告しました。

すなわち、アメリカは尖閣諸島を中核にした東シナ海への中共の侵略は、オバマ・アメリカに対する「対抗」であり、経済成長鈍化や腐敗などの内政問題を抱え、国内不安定化への懸念が、この背景にある・・という分析です。

日米同盟を確認した安倍首相のアメリカ訪問で、安倍首相は「日本がアメリカ軍に対して尖閣でどうしてくれとかこうしてくれと言うことはない。尖閣防衛は日本の防衛としてきちんとやる」というような発言をしておりました。
それが上述の防衛大学卒業式での訓示に繋がるのでしょう。

しかしアメリカはこの中共の挑発を、太平洋への野望でありオバマ・アメリカへの挑発と受け止めているようです。
海兵隊の一部をグアム、オーストラリアに後退させたのも、どちらかというと対中共戦への準備と見て良いでしょう。沖縄の主権が日本にある以上、軍事行動は日米同盟に準ずるしかありませんが、アメリカから見れば太平洋の覇権維持の戦いということになります。

対する中共は、何とか日本とアメリカを離反させようと暗躍しており、沖縄の米軍基地賛成派(経済的な理由による)の県民に対して、沖縄マスコミなどの女性を利用したハニートラップもどきの陰謀を使い始めたようです。
習近平主席は、沖縄の3分割案(かなり前から中共が言い出していたこと)を、再びアレンジして表明する準備をしており、沖縄が再び戦火にまみれる可能性も出てきました。
その前兆が、北朝鮮による休戦協定の破棄かも知れませんね。中共と北朝鮮・金一族の体制は、一種の腐れ縁、そして経済破綻からの回復に戦争が必要になる国家ですから。

小野寺五典防衛相は、「私どもが(近い)将来、紛争当事国になるかもしれない。そういう危機感の中で安全保障体制をつくらなければいけない」と述べ「安全保障環境は相当変わってきた。日本の領土、領海、領空が侵犯される危機がこれから先、どうなるかだ」と指摘しております。

「どうしていつも沖縄が戦火の危機を受けるのか?」と尋ねてきた、オスプレイ反対運動に参加していたおばあさんがおりました。
その理由は沖縄という場所の地政学的な問題であり、誰の責任でもありません。
平和が維持されるならば、この地政学的意味が経済発展に向かうかも知れませんが、平和維持には軍事的優位が保たれなければなりません。60余年軍事をさぼった日本の、その結果が沖縄を再び戦火に巻き込もうとしております。

中共による領土侵犯の危機を前にして、現在のトップである安倍首相以外に適任である政治家は、今の日本にはいないでしょう。
自衛隊法の改正、集団的自衛権の行使宣言、スパイ活動に対する法的規制、等々やるべきことは山積しています。

「日本を取り戻す」政治は、まず「日本の領土領海、そして領空を守りぬく」ことから始めなければならなくなったのです。

安倍首相の訓示は、「たてまえ」や「一般論」ではありません。もはや日本は「戦争当事国」という立場で防衛を考えなければならなくなった・・・と言うことを明確化したことになるでしょう。

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