どうも最後までごねたかったようですね。白井さゆり審議委員が平成26年初めから導入予定の「無期限緩和」方式を速やかに実施すべきだと提案しましたが、反対多数で否決されたそうです。
まあ、新しい総裁が黒田氏に決まれば「当然、(前倒しを)検討することになる」とのことですから、あの副総裁の中曽氏さえ押さえ込めれば、白井さゆり氏の言ったことは実現するそうですが・・・
一方、財務省は「物価連動国債」を5年ぶりに発行することを決めたとか。発行額は6000億円。通常の長期国債と合わせて運用することで、はっきりとしたインフレ予想が立てられるわけです。
物価連動国債とは、物価が上がると利息は増え、反対に物価が下がると利息は減るという特殊な国債です。
満期まで保有しても元本の保証はありません。
この国債の発行目的は、銀行にとってインフレになった時の保障(ヘッジ)になるからです。一般的に通常の長期国債では、物価上昇が国債金利を上回ってしまうと損失が出ます。しかし、物価連動型の国債ですと、その上昇分が金利で支払われますから損失は出ません。
もちろん、デフレになれば逆効果になりますけど・・・
この国債も市場で売られます。価格はトレーダーたちの駆け引きで決まりますが、インフレが期待される時は当然高くなります。
一方、通常の長期国債は金利が決まっていますから、あまり値動きはありません。そのためにこの物価連動国債と長期国債の市場での価格を比較することによって、かなりはっきりと数年後のインフレ率が見えてきます。
安倍政権はインフレターゲットという政策で、政策前の物価に対して2%の物価上昇が見られたら引き締めに入ることを宣言しています。
従って、早く半年とか1年後のインフレ率を知る必要があるわけで、そのためにこの物価連動国債を発行すると言うことでしょう。
安倍政権のアベノミクスはいよいよ準備が整ってきました。
「大きな政府」が、自由主義経済の中で動き始めます。もとになる資金は国債の発行。そして日銀が発行された国債をどんどん市場から買い取って、公共投資を経由して流通貨幣を増やして行きます。
市中に回ったお金は、まずは企業の借金の返済に回るでしょう。しかし通常の銀行借り入れならば、期日に決まった額を返済すればいいだけですから、余剰が出てきます。
この余剰が給与に反映されます。給与が上がればいよいよデフレ脱却です。
購買意欲がどこまで伸びるかは判りません。今の若い世代が、どのようなものを求めるかも判りません。
しかし、その求めるところから物価上昇が始まるわけです。
年金生活者は苦しくなってきます。しかし、物価上昇率2%で引き締めですから、2%の目減りと考えておけば生活設計は何とかなるでしょう。
やはり子供とか孫の現役の生産世代が少しでも楽になれば、その方が良いはずです。
アベノミクスでは、公共投資で資金を市中に注入しますが、この公共投資を外国の企業に持っていかれては何もなりません。
このこともTPP交渉では、想定しないといけませんね。
安倍政権はTPPが「聖域無き関税撤廃」ではないという確約をアメリカ側から取ったことで、TPP交渉参加に前向きです。
農業団体がTPP反対を強く主張しています。日の丸デモのTPP反対活動も盛んに行われています。
安倍首相は「農業は守る」と言い切っています。
公共投資は「国内経済に対する資金誘導であるから、お互いに干渉しないようにする」と、TPPの取り決めに入れる交渉が必要だと思いますけど。
アメリカの土建屋も、アベノミクスの日本から、受注を取ろうと張り切っているはずですからね。
また、保険事業のTPP化については、安倍政権の最初の一手は「皆保険の日本型システムを他国にも売り込む」と言うことでした。
アメリカでは民主党の公民権運動に連動して、皆保険制度を行おうと働きかけますが、保険業の連中のロビー活動と、共和党の「小さな政府と自己責任の原則」が登場して、すぐに潰されています。皆保険制度はアメリカにとって弱い部分です。
しかし日本の「皆保険システム」もまた、アメリカで開発される新薬の価格とか、マイクロエレクトロニクスが生み出す新しい医療器械などの価格で、苦しい運用を余儀なくされています。しかしそれでも「国民皆保険」は主権国家として持つべきもの・・・という主張を日本発でアジア・欧州などに貫くことが必要です。
ちょっと話が脱線してしまいました。「日本型・皆保険かアメリカ型・自己責任保険か」については、また別の機会に考えましょう。
一方、財務省は「物価連動国債」を5年ぶりに発行することを決めたとか。発行額は6000億円。通常の長期国債と合わせて運用することで、はっきりとしたインフレ予想が立てられるわけです。
物価連動国債とは、物価が上がると利息は増え、反対に物価が下がると利息は減るという特殊な国債です。
満期まで保有しても元本の保証はありません。
この国債の発行目的は、銀行にとってインフレになった時の保障(ヘッジ)になるからです。一般的に通常の長期国債では、物価上昇が国債金利を上回ってしまうと損失が出ます。しかし、物価連動型の国債ですと、その上昇分が金利で支払われますから損失は出ません。
もちろん、デフレになれば逆効果になりますけど・・・
この国債も市場で売られます。価格はトレーダーたちの駆け引きで決まりますが、インフレが期待される時は当然高くなります。
一方、通常の長期国債は金利が決まっていますから、あまり値動きはありません。そのためにこの物価連動国債と長期国債の市場での価格を比較することによって、かなりはっきりと数年後のインフレ率が見えてきます。
安倍政権はインフレターゲットという政策で、政策前の物価に対して2%の物価上昇が見られたら引き締めに入ることを宣言しています。
従って、早く半年とか1年後のインフレ率を知る必要があるわけで、そのためにこの物価連動国債を発行すると言うことでしょう。
安倍政権のアベノミクスはいよいよ準備が整ってきました。
「大きな政府」が、自由主義経済の中で動き始めます。もとになる資金は国債の発行。そして日銀が発行された国債をどんどん市場から買い取って、公共投資を経由して流通貨幣を増やして行きます。
市中に回ったお金は、まずは企業の借金の返済に回るでしょう。しかし通常の銀行借り入れならば、期日に決まった額を返済すればいいだけですから、余剰が出てきます。
この余剰が給与に反映されます。給与が上がればいよいよデフレ脱却です。
購買意欲がどこまで伸びるかは判りません。今の若い世代が、どのようなものを求めるかも判りません。
しかし、その求めるところから物価上昇が始まるわけです。
年金生活者は苦しくなってきます。しかし、物価上昇率2%で引き締めですから、2%の目減りと考えておけば生活設計は何とかなるでしょう。
やはり子供とか孫の現役の生産世代が少しでも楽になれば、その方が良いはずです。
アベノミクスでは、公共投資で資金を市中に注入しますが、この公共投資を外国の企業に持っていかれては何もなりません。
このこともTPP交渉では、想定しないといけませんね。
安倍政権はTPPが「聖域無き関税撤廃」ではないという確約をアメリカ側から取ったことで、TPP交渉参加に前向きです。
農業団体がTPP反対を強く主張しています。日の丸デモのTPP反対活動も盛んに行われています。
安倍首相は「農業は守る」と言い切っています。
公共投資は「国内経済に対する資金誘導であるから、お互いに干渉しないようにする」と、TPPの取り決めに入れる交渉が必要だと思いますけど。
アメリカの土建屋も、アベノミクスの日本から、受注を取ろうと張り切っているはずですからね。
また、保険事業のTPP化については、安倍政権の最初の一手は「皆保険の日本型システムを他国にも売り込む」と言うことでした。
アメリカでは民主党の公民権運動に連動して、皆保険制度を行おうと働きかけますが、保険業の連中のロビー活動と、共和党の「小さな政府と自己責任の原則」が登場して、すぐに潰されています。皆保険制度はアメリカにとって弱い部分です。
しかし日本の「皆保険システム」もまた、アメリカで開発される新薬の価格とか、マイクロエレクトロニクスが生み出す新しい医療器械などの価格で、苦しい運用を余儀なくされています。しかしそれでも「国民皆保険」は主権国家として持つべきもの・・・という主張を日本発でアジア・欧州などに貫くことが必要です。
ちょっと話が脱線してしまいました。「日本型・皆保険かアメリカ型・自己責任保険か」については、また別の機会に考えましょう。
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