若き経済評論家の三橋氏が、雑誌「言志」で、アベノミクスとレーガノミクスについて判りやすく解説していました。
アベノミクスをレーガノミクスの真似のように論じる人もたまに居られますが、この2つは正反対の概念であることに注目すべきと言うことです。
レーガン大統領が就任した1981年、アメリカはインフレ率10.3%、失業率7.6%という状態のいわゆるスタグフレーションに陥っていたということです。
ですからレーガノミクスでは、「小さな政府」、「規制緩和」、「民営化」、「供給能力側(サプライサイド)強化」を並行して行うことを政策としたのです。
これはインフレ対策であり、インフレ時にはむしろ歓迎すべき政策であったということでした。
しかし、この意味を咀嚼せずに、デフレ状態にある日本がそれでもレーガノミクスの「規制緩和」とか「民営化」を推進することはまったく理にかなわないと言うのが三橋氏の持論です。
このことは、ノーベル経済学者のポール・クルーグマン教授も、ジョセフ・スティグリッツ教授も同意見で、
リーマンショック後、デフレ状態になった国家は、ただちにレーガノミクス的な政策を止め、政府主導の経済対策を進めるべきだという意見でした。
たまたま政治家・安倍晋三氏が主張していた経済政策が、このクルーグマン教授たちの意見と合致したため、この反レーガノミクスの政策に「アベノミクスという呼称」がつけられたもの、ということです。
そして、この2つの概念は、その昔「ケインズ」が発表したケインズ経済学に明確に記されていることで、インフレの場合は金融を引き締め、政府は公共投資なども引き締めて、物価上昇を抑えることが必要であり、その反対のデフレの場合は、民間の信用が無くなっているから、政府信用でお金を借りて公共事業などに投資して、お金の循環を作り出し、民間の信用回復を計るようにする・・・というものです。
ただし、このケインズ経済学には「バブルの発生と崩壊」に関する記述はありません。ケインズ氏から見れば、バブルでも何でも同じセオリーで行けば良い・・・ということなのでしょうけど。
バブル経済については、多くの経済学者が論文を発表しております。その中で最近書かれた小山和伸氏の「マイナスバブル」から見てみますと、バブルの発生とは「価格が上がることが期待される商材に対して、素人筋が手を出してくる状態」と述べております。
すなわち、値上がり期待に素人も手を出すから、級数的に価格がつり上がってしまうしまうと言うわけです。
その反対のマイナスバブルは、「価格が下がることを前提に買い控えが発生し、それが止まらない状況」と言うことですが、お金の価値が天井知らずに上がり続けると考えるならば、バブルと同質の経済状態とも言えるでしょう。
バブル経済は、オランダのチューリップバブルから始まったことです。そしてバブルが崩壊した後は、必ず不況が訪れます。
バブルとは、値上がりを想定した投機が連鎖する状況ですが、それによってフェイクマネーが膨張することです。これは崩壊するまで続きますが、結局こうして膨張したフェイクマネーが崩壊時には誰かの借金として社会に残るわけです。
その借金を抱えた個人が自殺しようと、逃亡しようと、社会内部に借金が無くなるわけではありません。
誰かに付け回されて、経済社会の中で信用を縮小していきます。そして最終的には政府財政の負の財産として定着するわけです。(だから不況になるわけですね。)
そこで政府は、その借金を返済しようとして、税金に付け回せば国民を苦しめ、デフレ不況は深刻化して、お金の価値をどんどん上げていきます。その結果、恐慌へと変遷して行くわけです。
これを避けるには、結局政府がフェイクマネーをリアルマネーに置換すること、すなわちお金を発行して国民にばら撒くことです。それを合理的に行うのが公共投資という方法と言うわけです。
大量に発行されるお金は、お金の価値を下げていきます。バブルで発生したフェイクマネーをリアルマネーで吸収し中和するのですから、莫大な発行が必要でしょう。
インフレ目標とは、このリアルマネーの発行限度を、物価基準で設定するというものです。安部政権では2%を設定しました。
日本のバブルは土地バブル。その解消はすでに終わっているとした財務省の意見。消費税を5%に上げた時に使ったセリフです。しかしその後の小泉政権、民主党政権が行ったレーガノミクスもどきの引き締めによって、日本は長いデフレを継続してしまいました。お金の価値は上がり続け、信用縮小を継続し続けたわけです。
すなわち、この信用縮小を2%のインフレ目標で立ち直らせることが出来るかどうか。それが安倍政権の命運を決めることになるでしょう。政府の借金が大きく増加します。ただ、「それは問題ではない」というのが日本経済の常識のようですね。
世界中が反レーガノミクスを模索しています。そのひとつにアベノミクスが登場したのです。中央銀行が金融緩和を行い、政府がそのお金を借りて公共投資を行います。公共投資には、震災の復興計画などが挙げられ、国土強靭化とか、さらに未来志向の投資も含まれているようです。
レーガノミクスと、その反対のアベノミクス。しかしその2つを統合すれば、その昔の「ケインズ経済学」になるということのようです。
安倍首相は言いました。「努力した人が報われる社会を目指す」と。即ちこれは、「努力をしなかった人たちもその報いを受ける」ということになることを、サヨクの人たちにはっきりと申しましょうね。
レーガン大統領が就任した1981年、アメリカはインフレ率10.3%、失業率7.6%という状態のいわゆるスタグフレーションに陥っていたということです。
ですからレーガノミクスでは、「小さな政府」、「規制緩和」、「民営化」、「供給能力側(サプライサイド)強化」を並行して行うことを政策としたのです。
これはインフレ対策であり、インフレ時にはむしろ歓迎すべき政策であったということでした。
しかし、この意味を咀嚼せずに、デフレ状態にある日本がそれでもレーガノミクスの「規制緩和」とか「民営化」を推進することはまったく理にかなわないと言うのが三橋氏の持論です。
このことは、ノーベル経済学者のポール・クルーグマン教授も、ジョセフ・スティグリッツ教授も同意見で、
リーマンショック後、デフレ状態になった国家は、ただちにレーガノミクス的な政策を止め、政府主導の経済対策を進めるべきだという意見でした。
たまたま政治家・安倍晋三氏が主張していた経済政策が、このクルーグマン教授たちの意見と合致したため、この反レーガノミクスの政策に「アベノミクスという呼称」がつけられたもの、ということです。
そして、この2つの概念は、その昔「ケインズ」が発表したケインズ経済学に明確に記されていることで、インフレの場合は金融を引き締め、政府は公共投資なども引き締めて、物価上昇を抑えることが必要であり、その反対のデフレの場合は、民間の信用が無くなっているから、政府信用でお金を借りて公共事業などに投資して、お金の循環を作り出し、民間の信用回復を計るようにする・・・というものです。
ただし、このケインズ経済学には「バブルの発生と崩壊」に関する記述はありません。ケインズ氏から見れば、バブルでも何でも同じセオリーで行けば良い・・・ということなのでしょうけど。
バブル経済については、多くの経済学者が論文を発表しております。その中で最近書かれた小山和伸氏の「マイナスバブル」から見てみますと、バブルの発生とは「価格が上がることが期待される商材に対して、素人筋が手を出してくる状態」と述べております。
すなわち、値上がり期待に素人も手を出すから、級数的に価格がつり上がってしまうしまうと言うわけです。
その反対のマイナスバブルは、「価格が下がることを前提に買い控えが発生し、それが止まらない状況」と言うことですが、お金の価値が天井知らずに上がり続けると考えるならば、バブルと同質の経済状態とも言えるでしょう。
バブル経済は、オランダのチューリップバブルから始まったことです。そしてバブルが崩壊した後は、必ず不況が訪れます。
バブルとは、値上がりを想定した投機が連鎖する状況ですが、それによってフェイクマネーが膨張することです。これは崩壊するまで続きますが、結局こうして膨張したフェイクマネーが崩壊時には誰かの借金として社会に残るわけです。
その借金を抱えた個人が自殺しようと、逃亡しようと、社会内部に借金が無くなるわけではありません。
誰かに付け回されて、経済社会の中で信用を縮小していきます。そして最終的には政府財政の負の財産として定着するわけです。(だから不況になるわけですね。)
そこで政府は、その借金を返済しようとして、税金に付け回せば国民を苦しめ、デフレ不況は深刻化して、お金の価値をどんどん上げていきます。その結果、恐慌へと変遷して行くわけです。
これを避けるには、結局政府がフェイクマネーをリアルマネーに置換すること、すなわちお金を発行して国民にばら撒くことです。それを合理的に行うのが公共投資という方法と言うわけです。
大量に発行されるお金は、お金の価値を下げていきます。バブルで発生したフェイクマネーをリアルマネーで吸収し中和するのですから、莫大な発行が必要でしょう。
インフレ目標とは、このリアルマネーの発行限度を、物価基準で設定するというものです。安部政権では2%を設定しました。
日本のバブルは土地バブル。その解消はすでに終わっているとした財務省の意見。消費税を5%に上げた時に使ったセリフです。しかしその後の小泉政権、民主党政権が行ったレーガノミクスもどきの引き締めによって、日本は長いデフレを継続してしまいました。お金の価値は上がり続け、信用縮小を継続し続けたわけです。
すなわち、この信用縮小を2%のインフレ目標で立ち直らせることが出来るかどうか。それが安倍政権の命運を決めることになるでしょう。政府の借金が大きく増加します。ただ、「それは問題ではない」というのが日本経済の常識のようですね。
世界中が反レーガノミクスを模索しています。そのひとつにアベノミクスが登場したのです。中央銀行が金融緩和を行い、政府がそのお金を借りて公共投資を行います。公共投資には、震災の復興計画などが挙げられ、国土強靭化とか、さらに未来志向の投資も含まれているようです。
レーガノミクスと、その反対のアベノミクス。しかしその2つを統合すれば、その昔の「ケインズ経済学」になるということのようです。
安倍首相は言いました。「努力した人が報われる社会を目指す」と。即ちこれは、「努力をしなかった人たちもその報いを受ける」ということになることを、サヨクの人たちにはっきりと申しましょうね。
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