2013年2月10日日曜日

一発目の覚悟とは?レーダー照射事件


中共の環球時報によりますと、「(レーダー照射の)ニュースは中共社会で驚きはない。中共の民衆は東シナ海での緊張に慣れており、中日間で『1発目が発せられる』ことに覚悟はできている」と論評しております。

これはレーダー照射による日本の反応を「日本側が説明する詳細な状況の真実性と、今回の世論戦を仕掛けた魂胆には疑問符を付けざるを得ない」と述べ「日本側は今回の事件で『中共脅威論』を宣伝し、米国から平和憲法改正の支持を取り付けようとしている」と分析したとか。
そして「レーダー照射の公表は、安倍内閣による苦心惨憺の末の策だ」などと述べております。

日本側から見れば、いきなりレーダーの照準を合わせられたのですから、回避行動と同時に、上層部へ報告し、対抗処置の指示を待つのがルールのはずです。ここが自衛隊の欠陥で、他国の軍隊ならその場で報復応戦したでしょうけど。
ポジティブリストを持って警備行動に就く以上、上層部の指示待ちは仕方がないのです。

中共側は、まだ自衛隊がそういう規律を使っているかどうか、その確認が出来たわけです。もし、変わっていたら最初の一発が日本側から飛んできます。その確認を狙ったのではないでしょうか?
「1発目が発せられることに覚悟はできている」という言葉の意味は、「人民解放軍は八路軍と同じであり、盧溝橋の作戦を真似たのだ」となるようですね。

ところが、日本側にこの照射を「事件」として取り上げられ、マスコミに発表されてしまって、アメリカ政府までが、中共に対して「挑発をやめろ!」と文句を言ってきました。すなわち思惑が逆になってしまったわけですね。
それで「中共脅威論を宣伝し、米国から平和憲法改正の支持を取り付けようとしている」と分析しておいて「安倍内閣による苦心惨憺の末の策だ」という発言が出てきたのでしょう。
あくまでも中共国内向けの発言でしょうけど。

今回の照射事件は、中共外務省は知らなかったということで押し通しております。華報道官は「報道を見てから関連の情報を知った。具体的な状況は理解していない。関係部署に聞くように」と記者会見で述べました。

これに対して、マカオ在住の軍事評論家「黄東氏」は、「軍事機密であるレーダーの性能などを相手にさらす行為であり、簡単にはできない措置」だとして「上層部の同意を得て行われた可能性がある」と述べております。
そして「日本側が警告を無視して長時間(中共艦船の)周囲を航行したり威嚇したりしたため、中共側がやむなく行った可能性がある」などと、あたかもそこが中共の領海のような発言を付け加えていますけど。

総合的に見れば、中共国内はまだ軍部と政府がうまく協調していないと言うことでしょう。
レーダー照射を行えば、日本側がどう反応するかを知っていて、政府内部に揺さぶりを掛ける狙いもあったのかも知れません。
だったらこちらからも揺さぶりをかけましょう。それは国連などに「国際社会のルール違反」として提訴するということです。中共側が「使用したのは通常の警戒管制レーダーで射撃管制用ではない」などと言っていますから、証拠を示して対応すべきでしょう。防衛相は自信があるようですから。

評論家の宮崎正弘氏によりますと、中共国内の腐敗は、すでに目を覆うばかりです。昨年は共産党幹部など18000名ものアメリカへの逃亡があって、持ち出された資金が8000億ドルにもなるそうです。
しかも、同じ人数の18000名は逃亡に失敗して捕まっているそうですけど。逃げられる確率は50%、それなら試すでしょうね。

人民解放軍内部の腐敗もひどく、夕方5時すぎると毎日宴会が始まるそうで。マオタイ酒が呑まれ、ドンチャン騒ぎが始まるとか。
そこで習近平総書記が就任すると同時に言ったことが、「宴会を止めろ」という命令だったとか。もちろん、そんなことで止める華人達ではないでしょうけど。

日本との戦争を叫ぶのは、少将以下の軍人で決定権など無い人ばかり、いわばガス抜きの役割になっていると言うことです。人民解放軍に中も利権の巣窟。その腐敗ぶりはひどいものだそうです。

このような中で起きたレーダー照射事件であることを、しっかり認識すべきではないでしょうか?

このような中共の現実を良く調べ、その上で尖閣諸島の防衛を立案しないと、つまらない犠牲者が出てしまいそうですね。

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