2013年2月11日月曜日

核弾頭千発に削減、オバマ・アメリカの新核戦略


核なき世界を標榜して大統領になったオバマ氏。しかし核の削減は難しい政治課題でもあります。
現在アメリカが保有している核弾頭は2126発ですが、オバマ大統領はこれを1550発まで減らすことが決まっているそうです。

そして今回、さらに1000~1100発にするという発表がなされました。昨年の12月、新たな臨界前核実験を実施したアメリカ。弾頭数を減らしても、ロシアや中国などに標的を絞り込めば、数は減らせるという新核戦略が始まるようです。

もともと核爆弾に使われるプルトニュウムは濃縮度が90%以上と高く、核の自己崩壊の影響もあって常に新しくしないと爆発しなくなります。
一方、原子力発電は30%くらいの濃縮度ですから、核弾頭を解体してそこから発電用の燃料に組み替えればかなりの量の燃料になるということです。

アメリカは、この1000~1100発の核弾頭に減らすことで、毎年少なくとも数十億ドル以上の予算が削減できると試算したようですから、核弾頭の維持管理がいかにお金がかかっていたかということを象徴するお話ですね。

さて、こんなに管理に金がかかる核ミサイルの準備ですが、中共の核ミサイルはきちんと管理されているのでしょうか?
たしか800発以上は持っていたでしょう。
もしかしたら、維持管理費が賄賂で消えて爆発しなくなっているかも知れませんね。それを試す方法はないですけれども・・・

核兵器は、相互に持っていることで戦争を抑止しようとする兵器です。「恐怖の平和」と表現しますが、少なくとも平和維持には貢献した兵器でした。
中共は、毛沢東時代に「国民を何万餓死させても、核兵器が欲しい」という考えで、核実験まで行いました。それによって核保有国の仲間入りを果たしたのです。
しかし、核兵器がその後インド、パキスタン、そして北朝鮮へ拡散していけば、次第に「恐怖の平和」が崩れていくことは間違いないと思います。

核爆発をさせて、次にミサイルを発射してその射程を長く出来れば、核による安全保障は出来上がるわけです。マスコミが騒ぎ、核保有国にしてくれるのですから安く上がる安全保障とも言えますね。
ミサイルに核弾頭を搭載する難しさは、アメリカなどの本当に実施した国家なら判るでしょう。それから維持管理の難しさもあります。貧困国には保持するだけでも難しい兵器なんです。

しかし、アメリカもロシアもそのようには言いません。現実に核戦争は起きないし、ミサイルの発射では通常爆弾しか使われないでしょう。
あくまでも核兵器は政治的兵器であって、交渉の道具に使っているだけです。核爆発を行い、ミサイルを発射して人工衛星くらい上げられれば、それで世界は勝手に核ミサイルを持っていると思い込んでくれる兵器です。

オバマ政権での核弾頭削減は、2000発以上ある核弾頭を1000発にするというもの。ほとんど体制に影響がない削減です。
しかし、政治的には影響があります。まずオバマ大統領は、核兵器撤廃に向けた努力をしていることを印象付けることが出来ます。そしてこのアメリカの呼びかけに呼応できない核保有国を非難することも可能です。
核弾頭削減による「核体制の見直し」は、核戦略だけでなく新たに開発される新兵器の性能も勘案した見直しでしょう。

現実に、世界はテロとの戦いになり、国家間の戦争は中共と北朝鮮を除けばほとんど心配のない状況です。そしてテロを起こしているのが政情不安定な国家の不満分子であり、そこをけしかけているのが、中共とか北朝鮮であることは、もはや周知の事実のようです。
ようするに、不満分子を取り込みテロ犯罪を起こさせることで利益を上げようと企む国家なのですね。
このような現状に対する「核体制の見直し」ということでしょう。経済危機にあるアメリカが、安全保障を合理化して、その上で安全保障を万全のものにしようという発想だと思います。

日本も憲法を改正したら、ロボット兵器などの開発を充実させて、テロ犯罪などの取り締まりに役立つ研究をすることが望まれます。
中共も北朝鮮も、基本的には破綻国家です。これらは経済的なだけでなく、モラルも発想も破綻した国家。

相手にするのは、あくまでも犯罪取り締まりというスタンスで行うべきではないでしょうか?

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