2019年2月21日木曜日

米中経済戦争・対立の基礎

アメリカが中共をどこまで追い詰めるか・・という質問に、あるアメリカ高官が「共産党の根底を潰すまでだ」と答えたとか。

トランプ大統領が米中首脳会談で中共に要求しているのは、「中共から外国への資金移動を認めろ」という事だそうです。
しかし中共がそれを認めるならば、その瞬間に中国共産主義国家は壊滅してしまうでしょう。
ですから習政権は、何とか貿易戦争で抑えたい思いで、「アメリカの製品を何でも買います」というすり替えを画策しているようです。

アメリカの企業も資金移動が出来なくて困っていますが、もっと困っているのが日本と台湾のようです。
日本企業は昨年の安倍訪中の時について行った企業が困っている企業でしょう。しかし中共にへりくだって見ても、決して動きません。彼らはさらにもっと厳しい要求(技術開発も中共で行え)などを出すだけで、これらの企業の骨の髄までしゃぶろうとするだけです。そんなことは解っているのに・・・

先日、ポンペイオ国務長官が「ファーウェイの技術を使った国は、我が国との同盟関係が難しくなる」とのコメントを出しました。
自由主義社会のネットワークと中共のネットワークとはつながらない、データリンクは切るとまで述べています。
ネットワークが銀行決済の決め手なのに、繋がらなければ相互商売は出来ません。両方の国と取引する企業は、企業内で繋がってしまう危険性があるために、取引は出来ないことになると思います。

訪中した企業名のリストはすでにアメリカ政府には伝わっているでしょうから、今後もしかしたら中共のマーケットを手に入れようとした企業はアメリカ市場を失うような気がします。

今後、アメリカと中共はその価値観の違いで対立すると言います。自由主義圏としてのアメリカの覇権と、中華思想の中共の支配との戦いになるようです。

覇権とは、絶対的な仕組みを作って、そこに乗っかる形で動く国が共助関係になると言う意味で、その絶対的な仕組みとして、現在は「国際法」があるわけです。
一方、支配とはトップの国と従属国があるだけで、朝貢と返礼の関係で成り立つ国家同士の組織です。人類の長い歴史の中で、この支配権をめぐって争いが絶えず、そして先ず原爆と核兵器によって争いを抑えながら国際法を充実させてきました。

しかし法治に耐えられない途上国も多く、それらの国家(北朝鮮、韓国も含む)を中華思想の配下に置こうとしている中共なのです。

中共は自由資本主義からお金が流れこむ様にしないと共産主義ではダメだと気が付いて(ソビエト崩壊時)自由主義社会を騙したわけです。
お金持ちになった中共がしたことは、途上国で法治に耐えられない東南アジアやアフリカ、そして北朝鮮や韓国を朝貢の対象にしながら、AIIBという高利金融を使って、返済不能にしておいて支配権を奪取すると言う手法を使ってきました。

これに対し自由資本主義側は、「インド太平洋ファンド」なるものを作り、サラ金地獄に陥った各国が中共に食われるのを助けようとしております。

そのモデルケースになるかどうか、ベネゼエラの負債問題で中共親派の政権をひっくり返そうとアメリカはベネゼエラに「IMF申請して破産手続きをすれば、8~9割の債務免除になる」とすすめているそうです。
あとはAIIBとIMFの間の闘争になり、残りの1割をアジア太平洋ファンドが面倒を見ようという試みです。

これがうまく行きますと、現在同じようにサラ金AIIBに苦しむ国家は、こぞってIMFに破産手続きの申請を行い、結果的にAIIBを使った戦略は失敗に終わるだろうとのことです。

アメリカは戦争を金融作戦に切り替え、武力を使わずに中共を潰す作戦です。
その原型はバブル崩壊後にアメリカが我が国の金融機関に行った制裁と同じです。日本のトップクラスの銀行がどのように潰されて行ったか、三菱や住友がアメリカ系銀行の配下に入ってしまったことからも解るのではないでしょうか。

中共も現在は同じような状況のようです。アメリカに購入した資産は現在は売られ始めたようです。ようするにドルが必要で、ドルが無ければ人民元が紙屑になってしまうからでしょう。

法治による自由か、それとも中共支配か、そのどちらを選ぶかが米中対決の基礎構造で、今後の世界体制になりそうですね。我が国は「法治と自由」です。しかし現在は我が国をウイグルやチベットのようにしようと暗躍している人達が政界やマスコミにいっぱい居ります。
彼らの退治こそ、当面の我が国の公共のための仕事ではないでしょうか・・・

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