現在はまだ今年の10月に消費税率10%への改悪を行うことは変わっておりません。そして安倍政権が言う「リーマンショッククラスの経済的ショックが来れば別」という、そのようなショックが来る気配は見えておりません。
しかし国際状況は米中経済戦争がますます激しくなってきていて、遂に中共はドルを売って金を買う政策を始めたと言うことです。
金買いは昔からやっていたようですが、最近は中共だけでなく、その意図に従った新興国も行っているようです。その為に金相場が上がっているとか。
中共の人民銀行(中央銀行)の外貨準備に占める金の保有量は1月末時点で1864トンと昨年末から12トン増えたそうです。2016年10月からドル売り金買いを控えていたそうですが、アメリカとの経済戦争激化にともなって再開したと言うことです。
アメリカがドル紙幣の兌換を止めたのは1971年のニクソン政権の時でした。ニクソンショックと言われ、ドルがどうなるかを心配しましたが、何事もなく世界貿易決済はドル中心で行われ、金は単なるコモデティになったわけです。
お金としての金は無くなり、装飾品や電気部品、入れ歯などの需要だけが残された単なる金属の「金」。それに人民元を結び付けようと言う華人の思惑は、近代経済においてうまく行くのでしょうか。
金は通貨としては扱いにくい金属です。仮に人民元を兌換紙幣にしても、人民銀行まで行かなければ金に変えられないのであれば、人民元の国際通貨としての役割は出てこないでしょう。
まして、変えた金が中共から持ち出すことが出来るようになる・・とは思えませんから。
通貨の価値とは、取引される時の交換比率です。それを物あるいはサービスの価格と言いますが、通貨発行量が少ないと物価は下がりデフレとなります。逆に通貨発行量が多いと物価も上がりインフレ傾向となります。
通貨発行量は、一般社会に対して銀行が貸し出す通貨で増えます。これを制御していたのが金利でした。しかし現在は金利を極めて低くしても借り手が居りません。長すぎたデフレで一般国民の給与所得が下がりすぎて購買力が低下し、売れなくなったために生産が低迷、故に増産のための設備投資が冷え込んで借り手が居なくなってしまったようです。
ですからこのままではデフレから永久に脱却できません。
そこで先ず借金を政府が行い、それで公共投資を行って社会インフラなどの整備を行う訳です。新たな教育システムを作ったり、超高速鉄道を創ったり、使い道はその後の国民の需要創出に資する投資です。
政府はこのための借金を国民から借ります。それが建設国債の発行です。財政赤字の補填のため赤字国債とは本質が違う訳です。
財務省は意図的に建設国債と赤字国債を切り分けません。同じ借金、そかも国家財政が破たんするなどとフェイクを飛ばします。
国家財政の負債額だけを見せ、国民一人当たり800万円の借金があるなどと、債権者に債務を押し付けると言う詐欺を行い、それを長期間継続させたわけです。
その理由を評論家の三橋貴明氏は次の様に述べています。
「『官僚特有の出世のために従う行動』と述べ、逆らうと左遷されて家族も大変な憂き目にあうような構造。アイヒマンがユダヤ人を大量に殺害したのも、単にナチス政権で出世がしたかったためで、その時個人は善悪の区別すらつかなくなる」と指摘しました。
後に死刑になったアイヒマンの悲劇は、こうして現在我が国の財務官僚に引き継がれているようです。
そこで消費税です。10%引き上げはこのような財務省のフェイクで成り立った緊急事態のようですね。
三橋氏によりますと、「1980年代の平均名目GDPは4・8%だった。このペースでいけば今は名目GDPは1366兆円になっていたはず。しかし現在の名目GDPは500腸炎そこそこ。つまりわれわれは財務省の嘘によって、この差額分を失ったわけだ」そうです。
このようなことは、マスコミは国税局の査察が怖くて絶対に放送しません。国民は報道されなければ判りませんから、消費税10%を受け入れようとしています。
一部のネット論壇だけがこの危険について継承を鳴らしておりますが、ネットを見ているのは日本国民の極少数のようです。
米中経済戦争で中共の人民元暴落が起きれば、間違いなくリーマンショック級の危機が訪れます。そうなれば金の通貨機能がもはや失われたことも意味します。
しかしそれが判るのはもっと先かも知れません。
フランスではガソリン税をあげると言っただけで「黄色いベスト運動」が起きました。日本国民は消費税が10%になっても、おとなしくしているのでしょうか・・・
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