2019年2月13日水曜日

敵は中共・マルパス氏

世界銀行の次期総裁選挙にトランプ大統領は現アメリカ財務次官である「デービッド・マルパス氏」を指名したそうです。

トランプ大統領は世界銀行が対中共融資を優遇し過ぎていると問題視していました。現在までの世銀総裁は「ジム・ヨン・キム氏(59歳)でした。
キム氏は韓国生まれの米国人で、2012年にオバマ米前政権が世銀に送り込んだ人物です。トランプ政権が発足する前の2016年秋に続投が決まり、任期があと3年残っていました。

世銀は2018年4月に増資を決めたものの、アメリカ財務当局が増資の条件として対中融資の大幅縮小を要求しました。
そこでキム氏は中共の出資比率を引き上げ、対中案件を縮小する融資ルールの改善を約束だけして、ぎりぎりで増資を取りまとめた経緯があると言うことです。
トランプ政権内では、中共が世銀内で「途上国」として扱われ、開発融資の規模が維持されていることに疑問を呈しておりました。

世界銀行の現在の立場は、中共が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)と協調融資を手掛けるなど、資金の安定運用で中共との連携が欠かせないという事です。
しかし最大出資国のアメリカとしては国際機関へ影響力を行使したいわけで、トランプ大統領はキム氏の余りにも中共寄りが我慢できなかったのでしょう。

世銀総裁は推挙で決まります。決定するまではブルガリア出身のクリスタリナ・ゲオルギエワ最高経営責任者(CEO)が暫定的に総裁職を代行するということです。
推挙の候補は4月までの正式決定を前提に、3月14日まで受け付けるそうです。ですから中共から誰かが中華系アメリカ人候補として出て来るかも知れませんね。
ただ、世銀の最大出資国はアメリカですから、アメリカの一言で決まるのでしょう。ですからマルパス氏が総裁になることは、よほどのことが無い限り間違いないでしょう。

米中経済戦争は、すでにトランプ大統領の思惑を超えているようです。共和党のマルコ・ルビオ下院議員などが中共の人権問題をばげしく取り上げております。
また、ファーウェイの携帯・スマホなどをアメリカ合衆国内では使用禁止にする法案が練られているという噂も聞きます。
これが成立すると、ファーウェイだけでなくZTEの部品の入った情報機器はアメリカに持って行けなくなり、その注意書きが日本の携帯電話販売店に並ぶことになります。おそらく英国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア(ファイブアイズ)にも持って行けなくなるでしょう。
ノート型パソコンの安い品種には恐らくこの警告が大きく書かれるでしょう。販売店としても高いパソコンを売りたいでしょうからね。

アメリカでAIの研究をしていた人物が中華系の企業に入ろうとしたところ、逮捕されたという事実もあるそうです。
もはや中共は完全にアメリカ国民の敵となってしまったようです。2月14日から米中閣僚級協議が北京で開催されますが、ともかく中共側は「アメリカのものを何でも買うから勘弁してくれ」というスタンスを取るようです。
しかしアメリカが問題にしているのは、技術奪取の問題であって単なる貿易不均衡の問題ではないように思うのですが。

アメリカが目指す「ゴール」は、「南シナ海の人工島からの軍事施設撤去」、「東シナ海・尖閣海域への中共の艦船侵入による威嚇の即時中止」、「台湾への軍事介入禁止」、「ウイグル・チベットの人権弾圧の即時中止(そして分離独立)」、「高利貸付と返済不能後の実効支配禁止」と言う事だと思います。
これを約束し実際に行った後、経済制裁を止める段取りではないでしょうか。中共や朝鮮は約束が出来ない国家ですから、実際に行ったことが確認された後になるわけです。

米中首脳会談が行われようとしていますが、実現するかどうかは2月14日からの米中閣僚級協議がどうなるかによる・・と言うことでしょう。
トランプ大統領は「進展がみられるなら、3月1日をもっと後にずらしてもいい」と述べているようです。つまり制裁を止める気はないと言うことですね。
上に述べた「ゴール」が受け入れられるかどうか、アメリカでは「サイバー真珠湾」として警戒を高めていますし、「サイバー攻撃であっても報復軍事攻撃はありうる」とトランプ大統領は述べております。

中共国内では、「アメリカを怒らせた元凶は習主席にある」として北部戦区あたりから習近平主席の写真が外され、「中国製造2025」のスローガンも無くなっているとか。

もし、3月1日の制裁強化が先に延びたにしても、世界銀行の総裁が「反中のデービッド・マルパス氏」になれば、AIIBの活動はかなり抑えられるでしょう。
中共が返済不能になった国の港湾などの実効支配を続けるならば、アメリカが経済制裁を強くした上で、世銀が中共に対して貸付金の返済を求め、返済不能ならば「その港湾などの使用権を渡せ」と言う方法も出て来るのではないでしょうか。(ベネゼエラなどを注視していきましょう)

中共が生き残るためには、もはや弱小国になるしかない・・そんな気も致します。

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