我が国は本日衆議院選挙です。朝から台風の影響で荒れ模様ですが、我が国の未来を暗示しているようで、投票にも身が引き締まる思いですね。
さて、同盟を結んでいるアメリカは、いよいよ米中対決の姿勢を強くにじませてきました。トランプ大統領とティラーソン国務長官が仲が悪いと言うのは嘘で、じつに巧みな演出をしています。
トランプ大統領は北朝鮮との口喧嘩をプロレスの乗りで演じています。対する金正恩委員長は爆弾を爆発させたりミサイルを飛ばしたりしながら、このトランプ流プロレスの相手をさせられておりますが、トランプ大統領は決して中共の悪口は言いませんでした。ただ北朝鮮の監視は中共の責任で、それを果たしていないではないか・・とは言いましたけど。
その裏でティラーソン国務長官とマティス国防長官が対中布陣を進めていたようです。
中共の党大会が始まって、習近平主席が独裁体制を取る状況が出てきた時、先ずはティラーソン国務長官が口火を切ります。
共産党大会が始まった10月18日、ティラーソン国務長官は突然「中共の融資を受ける国々の多くは膨大な債務を背負わされる」と指摘しました。
そして「インフラ整備事業には外国人労働者が送り込まれる事例が大半で、雇用創出に結びつかない。融資の仕組みも、些細なことで債務不履行に陥るようにできている」として強い調子で非難しています。
さらに「米国を中心に東アジアサミット参加国の間で、中共に対抗する形での代替の融資枠組みの構築に向けた協議がすすめられている」ことを述べるなど対中対決姿勢の演説を行いました。
そして南シナ海で中共が造成した人工島の軍事拠点化を進めていることについて、「国際的な法や規範に対する直接的な挑戦だ。中共は法に基づく国際秩序をしばしば侵害している」と、これまた非常に強い調子で述べたのです。
また、「これからもアメリカは中共とは建設的な関係を目指していく」と述べながら、「(ただし)中共が法に基づく秩序に挑戦し、近隣諸国の主権を侵害し、米国や友好国に不利益を生じさせる行為に対してひるんだりはしない」と強調しています。
その上で「民主主義の価値観を共有するインドと日本、それにオーストラリアを加えて安全保障分野などでの連携を強め、太平洋からインド洋にかけての安全と安定を確保していく」とのアメリカの立場を表明しました。
10月19日には、今度はマティス国防長官がフィリピンで10月24日に開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議に出席すると発表しました。
ASEAN拡大国防会議とは、ASEAN加盟10カ国に日米中韓など8カ国を加えた国防相会議のことです。
ここでマティス長官は、核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮の抑止と封じ込めに向け、環アジア太平洋・インド洋諸国の連携強化を確認する方針のようです。
しかしマティス長官は、中共が南シナ海で人工島の造成と軍事拠点化を進めている問題で、中共に対抗して南シナ海での「飛行や航行自由」を確保していく構えを強く打ち出す方針のようです。
現在、IS(イスラム国)のラッカが崩壊寸前まできました。モスルとラッカが落ちればISは総崩れとなります。しかしその残党が東南アジアに流れ込む事態も発生しているようです。
10月16日に、フィリピン軍がISフィリピン支部の司令官をミンダナオ島で殺害しました。イスラム過激派アブサヤフの幹部、イスニロン・ハピロン容疑者などの2名です。
つまりすでにISはフィリピンあたりまで侵攻してきていることになります。マティス長官はアメリカ国防総省として対テロ情報収集などの分野でフィリピン政府との協力態勢を維持していくと述べました。
中共がこれに参加すれば、ウイグルやチベットの反中活動家がテロリストとして迫害を受けることは火を見るより明らかですが、その点を我が国としては如何に処すべきか、判断が迫られますね。
このような情勢の中で、アメリカは南シナ海をどのようにしていく積りでしょうか。そして我が国の再軍備に向けた動きは、今日の結果で加速するでしょうか・・・
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